虫川大杉
安塚
信濃坂
真萩平
伏野
キューピッド
バレイスキー場
菖蒲
菖蒲高原牧場
野々海峠
野々海池
深坂峠
大厳寺原牧場
天水越
松之山温泉

頸城の秋03 #2-1 2003.10/5 松之山温泉→虫川大杉

赤が本日の経路 灰色は過去経路

松之山温泉→(国道403)天水越
→(林道大厳寺線)大厳寺
→(林道天水島野々海線)菖蒲(途中深坂峠まで2-1 以下は2-2)
→(林道菱ヶ岳2号線)伏野
→(県道301)信濃坂
→(国道403)安塚
→(県道43)虫川大杉  

44km

深坂峠でニューサイ写真

 6:00まで引っ張ったが、宮部くんと堀内さんは死んだように眠っていて、全く起きる気配が無い。
 窓を開けると、夕べの雨がまだ続いているようなどんより雲が頭上を覆っている。それでも6:30頃には空の片隅が切れ、僅かに青空と太陽が見え始めた。こうなるととにかく少しは走れそうである。昨夜輪行状態のまま、つたや旅館の倉庫に置かせてもらった自転車を組み立てることにする。

つたや旅館 自転車を組む宮部くん つたや旅館で記念写真 クリックでw600×h400

 朝食後、8:10、松之山温泉発。
 天気は次第に好転しているようだった。まだ雲は多いが、低い雲が南側の信越国境方面の山々、深坂・野々海峠方面に後退しつつある。頭上から北側は高い雲の明るい空に変わっていた。
 これから向かう方向に低い雲があるが、これなら何とかなりそうだ。起きたときの空の感じで、中腹の三方峠や亀石林道を通ってから国境に向かおうと考えていたが、急遽さっさと深坂峠へ登ってしまうことに決定。

堀内さんを先頭に出発 天水島から天水越へ 丁寧に手入れされた民家の中、登りが始まる

 天水島の集落の中から始まる登りを上手の天水越へ、昔ながらのしっかりした木造3階建て民家を眺めつつ進む。この辺りから三方峠の途中まで、国道ながら何年か前まで中心線の無い狭い道路だった。現在は集落の中は拡幅工事が完了し、この辺りとしては比較的幅が広い道が民家の間に続く。
 次第に高度が上がると集落が一段落し、急斜面に張り付く杉と小さな棚田の中の道になる。杉の間からは向かいの山腹に棚田が見え隠れし、以前のランドナーオフで私がホイールトラブルに会った下りダートも見えてくる。帰りはあっち方面を再訪してみたい、と思う。
 棚田ではそろそろ刈り取りが始まっているようで、農家の軽トラがけっこう頻繁にやってくる。家族総出で棚田に繰り出すご家族も見られた。一方で稲穂は例年より明らかにボリュームが少なく、田圃にも丸太に干してある稲穂にも、まだ青みが残っている。

一家総出で田植え開始 大厳寺へ分岐 ニューサイ写真 稲穂がまだ緑
棚田の中登りが続く 木々の向こうに棚田が

 立て札に従って大厳寺方面に分岐する辺りで周囲の木々が開け、棚田の道となる。時々薄日が射す程度の曇りだったが、北側に開けた谷の視界にはもはや低い雲は無い。昨夜の雨のためか空気が澄んでいて、魚沼丘陵から更に向こうの越後山脈方面の遠景が近くに見える程眺めがいい。
 この眺めのおかげで、3人とも写真を撮りまくる。しょっちゅう足が止まり、全く前に進まない。余談だが、3人ともカメラはリコーのGR1。宮部くんが最新のGR1V、堀内さんと私がノーマルGR1である。「GR同盟ですね」と堀内さん。マニアックなフレーズがさっと出てくる辺りはさすがで、堀内さんは他にもGR1V、GR21も所有しているとのこと。

ススキと棚田の道 黄金色…と言いたい所だが緑色が混じる田圃 高度が上がると魚沼丘陵が見える 谷を下って行く田圃 これを登り詰めると大厳寺原牧場 

 牧場レストハウス「希望館」への分岐を過ぎ、牧草地が開けた辺りで少し休憩。ぽかぽかと陽差しが暖かい。拡がる緑の牧草地に黒い牛が何頭か、赤い屋根の牛舎が遠くに見える。今までの棚田や里山とまた違った系統の色の取り合わせ、空間が新鮮だ。

牧場 何と晴れてきた ちょっと休憩 ぽかぽか暖かい 

 9:30、大厳寺牧場発。
 信越国境の山肌に取り付くと、麓の松之山温泉で見たとおり、頭上に低い雲が近づいてきた。ブナ林に替わった周囲の木々には、そろそろ黄色く色付き始めた葉が目立つ。
 山肌を巻きつつ尾根道と合流し、更に大厳寺からのもう1本西側の道と合流した辺りで、木々の間に下界の風景が一気に拡がった。大厳寺からしばらく登ってきたのもあり、絶景を前に足が止まる。突如休憩タイムだ。

牧場を出発 ブナの道 ぐいぐい登る 稜線へ向かって更に登る 突如見下ろす大展望が 休憩

「凄いですね」
「うん、何度来てもここはいいですね」
「住宅地やロードサイド店舗なんか全くないのがいいですね」
「やっぱり日本もいいですねえ。そうそう、新日本紀行」
「そう、新日本紀行のテーマを流しながら走れないかって時々話してるんですよね」
 いい風景を前にすると自然に会話が弾むのは、ツーリストの証だろう。
 新日本紀行にはいたく感銘した。私も勝手に自分のツーリング音楽など決めて、頭の中で鳴らして気分に浸っているが、思えば新日本紀行こそそういう音楽の最たる物、最も普遍的な旅のテーマソングだと思う。さすがは旅ジャンキーの2人である。

ススキ、秋の草、棚田 しばしば立ち止まる一行

 この辺りから斜度は一段落し、絶景を右手に稜線近くに道が続く。入り組んだ山肌に沿って道が進むと共に、見下ろす谷間もアングルもころころ変わり、その度に立ち止まって写真を撮り、「頸城いいですねえ〜」を連発。時間も10時を過ぎると、狙い通りに稜線付近の雲が次第に後退し、道には時々陽が射すまでになっていた。
 峠手前の水場で今回も水を汲み、深坂峠着は10:30。

  見晴らし良好 水場で休憩 深坂峠が見えてきた

記 2003.10/13

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Last Update 2003.11/9
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