北海道Tour25夏#5-2
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生田原→丸瀬布
(以上#5-1)
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丸瀬布で分岐した道道305はすぐに山裾の狭い谷間に入り込み、淡々と高度を上げてゆく。
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前回はこの辺から霧が雨に変わり、薄暗い道だった。今回はまだ山の影の中ではあるものの、空が真っ青で気分は上々だ。森が鬱蒼としているのはちょっと怖ろしいものの、大型車が時々通ってくれるので、大分気が楽だ。
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延長1752m、やや長い金八トンネルを抜けると、鴻之舞である。
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狭い谷間だった向こう側と比べると、もう少し広い谷を囲む山が低いせいか、打って変わって開放感が感じられる。それなのに、森の何か潜んでいそうな雰囲気は更に濃厚だ。何かただならぬ緊張感が漂ってすらいるような気がする。
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下り斜度はすぐ落ちつき、森の中を更に緩い下りでしばらく下ってゆく。
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無人の谷間には、鴻之舞炭鉱の遺構が茂みの中に風化してゆくのを横目で眺めることができた。とはいえ、たまに現れるため池の他は、何処が何処なのかもはやさっぱりわからない。
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7:35、道道137分岐着。無人の森を下ってきてまた無人の峠道へ向かうという、やや退っ引きならない事態のまっただ中に、いつの間にか自分が入り込んでしまっている。何故そういうことを考えるかというと、分岐周辺の森が余りに深いからだ。
登り始めてしばらく、取付区間はそんな感じの深い森が続く。道が向きを変え、山肌を巻きながら谷底を離陸し、山肌側の斜面は法面となった。いかにも新しい道らしい。しかし開けたら開けたで、この時間にして早くも日なたの路上空間はかなり温度が上がり始めている。夏のツーリング環境も厳しくなってしまったとつくづく思う。
切り通しで尾根を巻き始めたので、峠部分の狐沢橋は近いはずだ。と思っていたら、まだ標高300mを越えたばかり。あと100m以上登る必要がある。
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8:00、狐沢橋着。青空の下、パンなど食べつつ濃厚な樹海を見下ろしておくとする。地形の起伏がもりもりもこもこと動き出しそうに生い茂る大森林。溢れる命に圧倒されるとともに、何か暑かったり坂を登って辿りついたこの場所が、けっこうな山奥にあることを改めて理解させられる。
眼下の森には2000年に通った上古丹林道の白樺峠が見えるはずだが、生い茂る森のせいでもはや何処が何やらよくわからない。かと言って地図で確認するわけでもない。この道が開通していないときに通った白樺峠を、どの辺りか分からずに、でも思い出しながらその辺りを見下ろせる25年後の特権を、贅沢に味わうことにする。
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下り始めると意外と長い。谷間に降りてからが長いと思って覚悟していたのに、更にいつにも増して長い距離に感じられた。ここの下り、谷間が狭く森と茂みが深いので、何だか怖ろしいのだ。
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谷間が拡がって辺りに見覚えのある草地を過ぎ、やっと牧草地が拡がって、丸立峠から下ってきた道道306と合流。ひと安心だ。
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8:40、立牛着。悪くないペースだ。だって中立牛でまだ9時になってないのだ。ただ、後で前回の記録を読み返すと、立牛通過は8:05。出発時の20分遅れが35分に拡大しているのだった。多分狐沢橋で少し休んだせいだと思う。この時はそのことを知らず気を良くしていた。
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牧場と農家が数軒と廃校。久しぶりの立牛ではあるものの、いつものように交差点近くには立ち寄れるような場所や自販機は無い。それでも人の営みに出会えて嬉しい、いつもの立牛である。
記 2025/10/26
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