北海道Tour23#3
2023/8/11(金)民宿地平線と開陽台

開陽→開陽台→開陽  9km

赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路と航路

   RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 4:00に起きて窓の外を確認する。明るくなり始めている空は薄い霞がかかっているものの、青い色が透けて見えている。しかし低い雲が東から西へびゅんびゅん飛んでいる。上空の風は強いらしい。そして下手の雲がかなりどす黒い。雨は降っていない、今のところ。
 現況を踏まえつつ、今一度天気予報を確認しておく。根釧台地各エリアとも昨日の段階と劇的に変わっているものはない。午後には晴れマークが出て時間別降水確率も10%である一方、1日4分割の降水確率は別海・標茶などは30%。浜中町で20%ではあるものの、風が全域で4m以上と強い。更にSCWでも確認しておくと、根釧台地全域で雲というより霧が掛かるようだ。霧は時間別で濃淡はあるものの、あまり画期的に晴れるということも無さそうだ。明らかに今日の天気予報が昨日の天気予報より悪い状態で昨日の行程を思い出す。今日202kmコースに出かけると実際にどうなるか、思い当たる節は一杯ある。
 これなら今日の202kmは断念せざるを得ない。少し考えたものの、やはり今日は断念することにした。例え午後から晴れても後悔しないぞ。もう毎度のパターンなので、さばさばしたものだ。

 7時頃までに夕方温泉ツアーの帰りに買い込んでおいた補給食用パンの一部を食べ、2度寝した。10時頃を過ぎても外の風は強いままだった。その頃になると、大きな雲が来ているとき以外は空が何となく明るく見えるようになってきていた。それでも風と雲の低さと天気予報の傾向を考えると、降水確率30%の別海や標茶で雨が降るということは十分に想像できる。まあ、もうあっしには関わりのねえことでやんす。
 11時頃になると、辺りは日なたっぽく明るくなり始めた。晴れてきたのだ。依然として風は強いものの、何となく、開陽台ぐらいなら全く問題無く行けそうな雰囲気であるように思えてきた。結局晴れたんじゃんという気持ちが無いと言えば嘘になるが、開陽でこの状態で標津や別海・浜中は全く別の天気であっても全然不思議じゃない。もともと中標津の天気予報は別海・浜中よりマシだったし。
 などとうじうじせず、有り難く夏にいつも晴れない開陽台に行くチャンスができたと思ってりゃあいいのだ。開陽台で根釧台地を眺めて、202kmコースに行けなかった悔しさで身がよじれる等ということは無いだろう。毎年もうすっかりお馴染みのお天気パターンに身を任せ、その場その時できることを誰に気兼ねせず素直にやりたいようにやればいい、それだけだ。

 11:20、民宿地平線発。

A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路

 町道北19で開陽台の入口に登る途中、1985年から訪れている私的名所の町道に立ち寄ってみる。前回この場所で青空と共に写真を撮ったのは、2017年なのだった。晴れていなくても、雨じゃなかったらなるべく寄るようにしているつもりの場所だ。

PENTAX K-1 MarkII HD PENTAX-D FA★50mm1:1.4 SDM AW

 久しぶりのいつもの場所は森の形、と言うよりボリューム、それに開陽台に向かって全体的にせり上がる地形が、見慣れないような気になる。手持ちの写真より大分木が生い茂っているかもしれないし、写真に撮ってない部分が印象に残っていないだけかもしれない。

PENTAX K-1 MarkII HD PENTAX-FA31mm1:1.8 Limited
 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8
 

 それにしても雲が速い。雲で薄くなったり青空の部分で現れたりする陽差しが、風景のニュアンスを刻一刻と変えてくれたり、またしばらく雲の範囲に入るのを受動的に楽しんでいた。

 
 

 12:10、開陽台着。昨日見たばかりの根釧台地が、今日はもう少し明るく拡がっている。雲は多いものの依然として青空の中に移動していて、いやいや青空が見える上々の開陽台と言える。来れて良かった、と機能に続いてまた思った。

 例によってまずは昼食がてら喫茶「ラ・レトリ」でドッグをいただき、その後展望台へ。

 まず第一印象、多少曇っていて風が強いのでやや寒々しいものの、意外に良く晴れて昨日より明るい根釧台地が、のんびり落ちついて拡がっている。国後島までよく見える。

PENTAX K-1 MarkII HD PENTAX-D FA15-30mm1:2.8ED SDM WR パノラマ合成

 青空に流れてゆく大きな雲、拡がる緑の根釧台地を眺めていると、何だか今日はこれが良かったのだ、という気がしてきた。晴れてはいてもやはり天気予報通り風は強い。晴れてるからいいがこれで雨だと想像したくないぐらいの風だ。そしてもう少し雲が多ければ風景のニュアンスががらっと変わるし、更に雲が低くなって霧雨が雨に変わっても何も不思議じゃない。玉虫色の天気予報通りとしか言いようが無いからだ。

PENTAX K-1 MarkII HD PENTAX-D FA70-210mm1:4.0ED SDM WR
PENTAX K-1 MarkII HD PENTAX-D FA70-210mm1:4.0ED SDM WR
PENTAX K-1 MarkII HD PENTAX-D FA70-210mm1:4.0ED SDM WR
PENTAX K-1 MarkII HD PENTAX-D FA70-210mm1:4.0ED SDM WR
  A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路

 ピンポイントで晴れてくれたこの時間を逃さずに、開陽台に訪れることができている。なんて有り難いことだろう。202kmコースに出かけられなかったのは残念だ。でも根釧台地に毎年来れているんだから、こういう年もあっていい。今、間違いなく楽しい根釧台地訪問になっている。

 歳と体力を考えても、202kmは、まだしばらく走りきれるだろうとも思う。それにソラチカカードの科学力により、今年の飛行機代は株優購入代金以外かかっていない。いっそ、7月海の日3連休で中標津に来る手もあるな、等とふと思う。近年海の日に台風が内地に来ることが増えているからだ。まあ、それはもう少し歳をとってからかもしれない。

PENTAX K-1 MarkII HD PENTAX-D FA70-210mm1:4.0ED SDM WR
PENTAX K-1 MarkII HD PENTAX-D FA70-210mm1:4.0ED SDM WR
PENTAX K-1 MarkII HD PENTAX-D FA70-210mm1:4.0ED SDM WR

 13:50、開陽台発。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8
 

 もう一度途中の町道に立ち寄ってみた。風が強いだけあって、雲の形や量がかなり変わっている。

 しかし日差しの向きにより、景色のニュアンスがややくたびれた午後の雰囲気に変わっている。もう、圧倒的に晴れというわけでもない。さっき心ゆくまで一杯写真を撮ったせいか、何となく一目見ただけで満足してしまい、すぐ戻ることにした。

PENTAX K-1 MarkII HD PENTAX-FA31mm1:1.8 Limited

 14:15、民宿地平線着。

A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路
 

 15:10から石川さんに温泉と夕食に連れて行っていただいた。前オプションの小ドライブ付きとのことだったので、今回はガス代を私持ちとさせていただいた。いつも温泉の前オプションや夜の網走強行軍でお世話になりすぎているのだ。
 蓋を開けてみると、そのオプションは昨年封書で頂いた「俺の根釧台地(にわ)」300kmコースの一部。地図での見た目は根釧台地を横断して東西に往復するという印象だったこのコース、実際に訪れてみると滅茶苦茶に充実したコースなのだった。
 特に、根釧台地を東西(南西から北東)に向かって横断する区間。圧巻だった。大体1本道なのに変化と表情豊かに、根釧台地らしい風景が標茶町近くから標津町の海岸近くまで延々と続くのである。その素晴らしい風景が、根釧台地を横断、つまり距離を一番長く取っている状態で続いてゆくのだ。さすが根釧台地マスター石川さんが、「俺のにわ」と名付けただけのコースだと思った。

 というわけで、根釧台地202kmコースを断念したというのにかなり充実した1日なのであった。

記 2023/11/8

#4-1へ進む    #2-4へ戻る    北海道Tour23夏 indexへ    北海道Tour indexへ    自転車ツーリングの記録へ    Topへ

Last Update 2024/3/2
ご意見などございましたら、E-Mailにてお寄せ下さい。
Copyright(c) 2002-24 Daisuke Takachi All rights reserved.