五島列島Tour19#5
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往路に眺めたクネクネの下りを白浜の集落へ。
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やはり道の一番下まで100mぐらい下る必要があったものの、海岸際よりは多少高い位置に教会はあり、教えていただいたとおり駐車場は頭ヶ島天主堂手前にすぐ見つかった。
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天主堂にはまだ誰も人がいない。外構をお掃除中のおばさんに挨拶すると、あと20分も待てば中に入れるかもしれないと教えて下さった。頭ヶ島天主堂は事前のNHK録画で印象に残っていた教会のひとつであり、石造ながら瓦葺きの建物の内部空間には大変興味があった。船でしか来れなかったこの島に住み着いた家族が、この地で手に入りやすかった石を使って建てた教会なのだから、内部空間にはその思いが少しでも現れているはずなのだ。
ただ一方、この先の行程はやはり気になる。あと20分、しかし20分。再び来れる日がいつ来るのかはわからないものの、これはこれで旅の縁でもあり、今回の旅では外観だけ拝見して満足し、先に進むことにした。
8:45、頭ヶ島天主堂発。小串郷6時半の威力で、何と8時台に白浜を出発することができている。この後も順調に脚を進めてゆきたい。
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再び友住大橋を渡り、友住郷から半島の南岸へ。今日ここまでありそうで無かった、断崖海岸際の道である。
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9時を過ぎても未だ雲は空一杯に垂れ込めていてやや薄暗く、外海と岩場と防波堤がやや厳しい表情だ。この先大田郷への12kmの林道は、今日前半の行程で一番の懸案箇所なのだ。
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とはいえ、最高地点でもせいぜい200mちょっと。かなりくねくねではあるものの1時間半もかからないだろうとは思うし、今のところ見込みで入れておいた余分なピストン系コースを(一応現地を確認した上で)片っ端から省略できていて、行程消化状況は大変に順調だ。上五島空港や頭ヶ島天主堂到着時点で意外に時間が掛かったら、往路に通った県道62を戻っちゃえとも思っていたが、全く問題無く林道に臨もう。
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江ノ浜から唐突に道が細くなって山裾竹藪系のややワイルドな茂みに突入、登り開始。
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思ったよりは緩くて助かったが、やはり当然のように10%基調ではある。
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ひと登りして茂みが森に変わった後は、入り組んだ山肌の深い森に道は続いた。くねくね細かく入り組んだ斜面に貼り付いて、次の谷に進むのにとにかく時間が掛かる。
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それでも一度100m前後まで登ってしまってからは連続の登りは一旦落ち着き、一呼吸置くことができた。
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道端の木々の背は高く、梢がところどころで路上を完全に覆い、薄暗いトンネルを作っていた。森は基本的には広葉樹林なのだが、杉の植林が続いたりもした。
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山側に露出した岩肌の、大きな地層が描く斜めや垂直気味の模様、建設時の掘削を想像させるような鋭い断面が、荒々しい迫力を道に与えていた。若松島の林道区間よりワイルドに感じられた。岩の模様は、頭ヶ島の岸壁に似ているかもしれない。
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一方で途中に集落は全く無いのに、しかもけっこうな山奥なのに、意外にも畑が時々現れた。
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尾根の部分では、時々木の向こうに海の色が伺えた。森が切れて、海がちらっとぐらいに見えることもあった。そういうときには空に拡がっている雲が、次第に高くなり始めているのが感じられた。
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まだ日差しの色は感じられないものの、午後は次第に晴れてくるのだ。
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路面は所々荒れ気味だった。部分的には殆どダートっぽい箇所があったりした。ただ、枝や落石などは落ちてはいても路面に溜まっているわけではなく、道は放置気味というわけでもなさそうだ。
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実は山腹を通るこの道の上にもう1本、稜線辺りに林道が、地形図とルートラボに描かれている。山中で行き止まりになっている道なので、それを言い訳に早々に計画から外していたその道の目的が、今現地に来てよく解った。稜線辺りにずっと送電線が通っているのだ。更に後半では多くの風力発電塔も現れた。
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そちらの道もこの道も、基本的には里があるからこそ存在意義がある道なのだろう。
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まだかまだかと思ってはいても、時間と行程は着実に過ぎ、道は唐突に下り始めて県道62に合流。
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合流点の前から眼下に大田郷の漁村が見えてはいた。大田郷へ降りるGPSトラックを引いてはいたものの、空が未だ曇りで海が鮮やかというわけでもないことをいいことに、またもや割愛させていただくことにした。青方へ気が急いていたのだ。とはいえ未だ9時台、もう青方には確実に13時には着けるだろう。
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10:00、峠部分着。
七目郷へもう何回か登り返しつつ半島南岸を経由する林道っぽい道が、この辺から分岐していたはず。地形図には描かれていたその道は、ルートラボでは拾うことができず、ストリートビューでも道を辿れなかった。このため、何か通行止めの原因でもあるのかと思い、この道は経由しない計画としていたのだ。
現地ではその道の入口林道阿瀬津線という看板が立っていた。道は入口では轍のある砂利ダートではあるものの、その先道が続いてゆく斜面の森を見ると、廃道寸前っぽい雰囲気が漂っているようにしか見えない。どうせ民有林だから途中に何があるかわからないし、ルートラボで拾えないのは何か理由があるのだろう。
七目郷に下ること無く手前の有川に下ってしまう今日のコースが、今まで中途半端なように思えてやや残念だった。行けそうなら是非ともこちらに向かおうとも思っていた。しかしこの入口を見て、完全に諦めが付いたのであった。
記 2019/6/2