2015/8/13 北海道Tour15#8
浜鬼志別→仁宇布-1

浜鬼志別→(村道エサヌカ線他)浜頓別
(以下#8-2) →(国道275他)中頓別→(道道120)兵知安→(道道
647)上頓別→(国道275)音威子府
 93km  RIDE WITH GPS
(以下#8-3) 仁宇布→(町道他)ファームイントント
3km  RIDE WITH GPS

赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路

 夜明けの時刻になっても、窓の外はいつまでも薄暗い。雨は降っていないようだが、部屋から見える道の駅の駐車場、その向こうに国道238、更に向こうのオホーツク海の上空全てに、厚い雲が低くどんより溜まっている。今日もこんな天気なのか。内陸へ入るとからっとするパターンだといいのだが、生憎天気予報は枝幸町歌登、美深町の両方で曇り時々雨、降水確率50%だ。大変漠然とした予報は毎日同じであり、現在の天気は確実に良くない傾向を示している。それならば、予報が示すわかりにくい実態、そして裏切られる希望的観測も多分同じなのだろう。いい加減嫌気が刺し始めていた。

 

 コース上の歌登まではエスケープが可能であり、現地の空模様を見て輪行するかどうかの結論を先延ばしできる。到着時刻で言えば10〜11時ぐらい。それならば、歌登までは走行予定の時刻に沿って進むべきだろう。しかし良くて仁宇布直行、天気が良ければもう少し回り道したかったとか、計画時に目論んでいた希望的観測などは程遠い状況である。

 駐車場に出てみると、薄暗いのみならず肌寒く、細かい霧粒が舞っている。ここが道北オホーツク沿岸もかなりの北部であることを改めて思い出す。薄暗い風景を部屋から眺めていたのでTシャツの上にポロで出てきたが、早々にレインジャケットを着込むことにする。
 5:35、ホテルさるふつ発。

ホテルさるふつから浜頓別経由中頓別へ 赤は本日の経路

 走り始めると水滴の密度が濃くなってレインジャケットの表面に結露したり、また霧粒が薄くなって乾いたり。しかしジャケットの中は適度に暖かで適度に通風があり、着重ねの圧迫感が少ない。大変頼りになる。

 国道238では、薄暗い灰色の空の下、オホーツク海も牧草地の草原も全て彩度が低い灰色の風景が続いた。早朝なのでこの道の印象よりはるかに車が少なく、ライダーハウス、猿払パーキングシェルターと、人気の無い施設が点在し、通り過ぎてゆく。
 記憶通りに順当な順番と距離感覚で各要素が登場した後、「通称エサヌカ線 2km」の標識が登場。もう分岐の浜猿払手前なのだろう。通称とはなかなか粋な標識である。正式には道の名前は村道エサヌカ線ではないのかもしれないが、全国からこの銘道を訪れる人々のために、標識はこういう呼称にしてあるのかもしれないからだ。いつまでも中津川林道と呼ばれている道を思い出す。

 その標識によると、エサヌカ線の起点は実は2km先とのこと。ということは、浜猿払を過ぎ、国道238が内陸へ向かい始めて森の外れにある看板から直接入るのが正解なのかもしれない。何だか浜猿払の集落からエサヌカ線に入る方が、道がより海岸に近く、集落を通る道筋こそが本来の道のあり方であるような印象がある。それに、できればより早く国道238から静かなエサヌカ線に入りたい。

 等と思っていると、浜猿払の地名標識が登場。見えてきた橋の向こうから、浜猿払の集落へ。ホタテ御殿、漁港を過ぎ、海岸に続く草原の道が始まった。

浜猿払から浜頓別経由中頓別へ 赤は本日の経路

▼動画46秒 村道エサヌカ線 浜猿払近くはオホーツク海近くに続く
 雨は降っていないものの、雲がかなり低い。もう頭のすぐ上まで雲が降りてきている。薄暗い雲の低いコントラストに目を凝らすと、動きがかなり速い。よくこの低さで雲が落っこちてこないものだ。頭上の低い雲が周囲の牧草地を覆い尽くし、遠景がまるでダメだ。

ただただ灰色の空 RICOH GRU GR18.3mm1:2.8

 極限まで低い雲は、やはり時々地面まで降りてきた。霧粒のような細かい水滴が、小雨ぐらいの雨に替わり、また軽い雨粒ぐらいに替わる間、薄暗い空は決して明るくならなかった。かと思うと、たまに遠方の空が明るくなってまたすぐ暗くなったりもしていた。雲は低く濃密だが、意外にそれほど厚くないのかもしれない。

牧草地の外側はもう視界の外 RICOH GRU GR18.3mm1:2.8

 もともと開けた牧草地の中に起伏も無く延々と続く道なので、雲が低いと更に遠景の変化も感じにくい。雨に耐える気分が、行程の単調さを助長する。
▼動画1分1秒 村道エサヌカ線 そろそろ後半

 一直線の道に何度か登場するクランクカーブが、進行状況を教えてくれるものの、浜頓別が近づいても前方遠くに現れるはずの山はいつまで経っても全く見えない。浜頓別で天気が少しは変わることを期待していたが、やはり向こう方面も雲が濃いのだった。

 今日はやはりどこかで撤退しなければならないかもしれない。しかし輪行に切り替えるとしても、列車の乗車駅は音威子府一拓であり、浜頓別からもまだ予定コースを進む必要がある。

 7:10、浜頓別着。町外れのセイコーマートで小休止。今日の行程上には、浜頓別、中頓別、歌登とお昼頃までにセイコーマートが頻発する。今朝は今朝で昨日鬼志別のセイコーマートで仕入れたネタでたっぷり朝食を摂っているので、本来ここではあまりすることは無い。ただ、明日明後日の2日間、コース上にセイコーマートはそう多くないので、そろそろセイコーマートで思い残しが無いようにしておきたい。そんなことを考えて、もう8日目、あと2日しか残っていないのだ、と改めて気付かされもする。

記 2016/1/24

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Last Update 2020/3/19
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