浜鬼志別→(村道エサヌカ線他)浜頓別
(以上#8-1)
→(国道275他)中頓別→(道道120)兵知安→(道道647)上頓別
→(国道275)音威子府
93km
RIDE WITH GPS
(以下#8-3)
仁宇布→(町道他)ファームイントント
3km
RIDE WITH GPS
浜頓別から中頓別へは国道272。浜頓別は標高一桁、24km先の中頓別は標高20m台。2つの町はともに頓別川沿いにあり、国道272がずっと川沿いなら途中にはほとんど登り下りは無い筈だが、国道272には途中の常磐手前で浜頓別の丘を掠める、丘越えとか登りとか認識したくないぐらいの起伏がある。農道から北へ向かって丘を通り抜ければ、道北らしい広々とした風景がたっぷり楽しめることはわかっているが、国道272は丘の裾を中頓別へ向かう道なので、その風景は楽しめないし、今日は浜頓別から粛々と中頓別へ向かう必要がある。
道端で立ち止まり、浜鬼志別からここまでずっと億劫でさぼっていた地図交換中、外国人ツーリストが追い抜いていった。さっきセイコーマートで休憩中、やってきた人だ。最近は北海道でも外国人ツーリストをよく見かけるようになったとも思う。
地図交換後、こちらはGPS画面上に現れた農道らしき細道へ入り込むとする。国道272から少し丘側を経由して、国道272より少し先で頓別川の谷間に降りる、寄り道には大変都合がいい道のように思えたのだ。地図交換もそのための地図確認なのだった。
農道はとても静かな道だった。もともと国道272ですら交通量はそう多くなく普通にツーリング向きの道なのだが、農道はその国道272に比べ、普通の国道と農道の差ぐらいはのんびりひっそりとしている。「熊出没」の看板が立っていて、その辺りの茂みから臭いが漂っているような気もするし、もっと浜頓別の近くでも元天北線の北オホーツク自転車道で毎年訪問の1ヶ月以内に熊が目撃されている。
中頓別方面へのルートとしては多少大回りなのと、途中の登り斜度が国道272より厳しいので、時間のある今回のような場合限定かもしれない。
谷間に降りてからもう少し台地裾を経由して、弥生で国道272に合流。
国道272に戻ってはみたものの、この辺から普段はどかーんと正面に見え始めて気分が盛り上がる、敏音知など内陸方面の山々が、今日は裾まで雲の中。その低い雲がまた例によって濃い。見るからにダメそうな雰囲気が漂っている。
8:30、中頓別着。浜頓別から24kmだが、中頓別にはセイコーマートがあるのでここで休憩せねばならない。最近増えて来た国道272のツーリストも大体ここで休憩してゆくようで、ツーリストの駅みたいな印象がある。
いろいろがっついていると、先の外人ツーリストが再登場。こちらはけっこう寄り道しているのだが、或いは彼も途中寄り道してたのかもしれない。さすがに3回目の出会いなので、彼とは少し話し込んだ。今日はびふか温泉まで行くとのこと。こちらは仁宇布だが、ほぼ輪行確定の身なので何となくばつが悪い。
じゃ、お互いそろそろ出発しましょうと9:15、浜頓別発。彼はそのまま国道272経由で音威子府方面へ、こちらは逆方向の市街地中央に向かう。とりあえず予定通りの道道120への分岐が市街地中央にあるためで、最終判断は歌登まで延ばせるし、道道120途中の兵知安では、敏音知の東側を経由して上頓別で国道272に合流する道道647にも分岐できる。そして上頓別へ向かうにしても、敏音知の東側を経由する国道272より、道道120〜647の方が距離がやや短いことを、何度かの訪問で知っている。
道道120では、やはり周囲の低山が灰色の雲の中だった。兵知安まで8km、辺りはどんどん薄暗くなり、歌登に向かうまでもないことが実感された。そもそもこの天気だと、歌登まで向かう途中の兵知安峠からしてダメだろう。私にも判断能力というものが少しはある。
兵知安の歌登21kmの標識には心が動くものの、おとなしく道道647方面に向かうことにした。あちらには行けない。想定タイムリミットより早い決定だが、今日は明らかに音威子府直行の方がいい、ならばもうのんびりしようという気持ちになってしまっていた。
雲はますます低く、時々霧が雨粒に変わったりして推移していた。
もう一刻も早く輪行に切り替えたいと思いながら国道272に再合流、すぐに10:15、上頓別着。
歌登まで行ったとして、歌登からエスケープの道道12が国道272に合流するのも上頓別。なかなかの交通の要所である。しかし、上頓別の集落はかなり寂れていると言っていい。長い間心魅かれている、かなり特徴的な駅前旅館の看板が付いている建物も、明らかに営業していなさそうな雰囲気だ。
その上頓別から、天北峠への登りは始まる。脚を止める口実で自販機のコーヒーを飲み、億劫になりがちな地図交換中、またもやさっき中頓別で別れた外国人ツーリストが浜頓別先の農道の時と同じく登場。お互い笑って挨拶、そのまま元気に走り去っていったが、逆方向に向かったはずのおやじが抜かれた記憶も無いのに何故先にいるのか不思議だろうな、と思う。事程左様に、国道272経由より道道120〜647の方が距離が短く走りやすいのだ。
上頓別からは天北峠への登り。標高190mと決して高い峠ではないが、そもそも昨日の小石峠だって標高167m。道北の峠なんてみんなこんなもんなのだ。それだけに標高450m以上もある知駒峠の存在感は大きい。天北峠について言えば標高は高くないし、上頓別からの登りだって90m程。ちょっとした丘越えぐらいなのだが、途中からは斜度が7%と一応普通の登りだし、峠の音威子府側からは低地の密森がなかなかの迫力で拡がる。道北ではそれなりの存在感がある峠である。
その天北峠を越えると、何とここまでの天気が一転、急に晴れ始めた。あまりに予想外の意外な展開である。少しの間、
「なんだ晴れるんじゃないか、これで音威子府までは降られることは無いだろう」
などと思いながら、下りかけたところで気が付いた。これなら歌登に向かうべきだ。
そこで又登り返して歌登方面へ戻ると、やはり相も変わらず辺りは雲の中であり、雨まで降り始めた。天北峠から西は天気が良くても、あちらはダメなのだろう。何だか残念だが、今日はもう迷わず音威子府へ行くことにした。
天北峠から音威子府まで10km強。峠から続く7%の短い下りが片付いた段階で、あらかた空の雲は消え失せてしまっていた。
こうなると青空に眩しい日差し、明るい緑の森の下り基調と、何の心配も無いお気楽ツーリングだ。
国道40を走って美深に行けるかもしれない。しかし国道40、10年ぐらい前なら追い風基調だったものの2時間強で音威子府から美深まで行けたこともあるが、やはり車が多いのは嫌だし。そして一度輪行に変わってしまった頭の中はなかなか切り替わらない。止めておこう。
11:30、音威子府着。
記 2016/1/24
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