西興部→(国道239)下川
(以上#6-1)
→(道道60)上幌内→(道道49)仁宇布
(以上#6-2)
→(道道49・国道275)美深
100km
RIDE WITH GPS
(以下#6-4)
中川(道道541他) 3km
RIDE WITH GPS
10:40、何とか仁宇布着。交差点のコイブ前に自転車を停めたところで、中粒ぐらいの雨が降り始めた。コイブは営業していなかったので、少し奥、トロッコの仮設テントに避難させていただく。
雨はしばらく中粒ぐらいで降っていた。テントから出て見上げる西尾峠方面の雲は、周囲に比べるといくらか明るい。歌登の天気予報は終日曇りだった。天気予報はもちろん歌登市街の予報であり、市街で晴れでも道道120で雷雨であることは珍しくも何ともない。西尾峠を越えたら、少なくとも多少雨に降られるかもしれない。しかし基本的には回復の方向で推移してくれるはずだと思われる。ならばこのまま行かねば。西尾峠から歌登までずっと雨に降られたことだってあるのだ、過去には。
等と缶コーヒーを飲みながら考えている内に、雨は弱まってきた。行くなら今だ。10:55、仁宇布発。
交差点を過ぎて歌登方面に進むと、すぐに前から車がやってきた。ちょうどいい、この先の情報を仕入れねば。車の人が言うには、
「歌登までずっと大雨だよ。もの凄い雨。雷が凄い。ありゃー危ないよ。自転車?止めた方がいいよ」
とのこと。そう言えば、北側の山々全体が、さっき見たより明らかに霞んでいる。そして横の山を見上げると、今まで手前の山に隠れて見えなかった雲がかなり黒ずんでいて、どんどんこちらに拡がっている真っ最中だ。この先どうするのかというより、こいつはヤバイぞ。
いや、まだ間に合う。早く撤退しよう。すぐ美深に降りれば助かる。
道道60を下り始め、仁宇布の交差点を過ぎると、すぐ雨が降ってきた。さっきみたいな中粒ぐらいの、しかし動きが速い嫌な雨だ。
振り返ると、少し向こうの山肌辺りが雨で霞んでいる。降り始めた雨はこちらに拡がってくるのは早かったが、谷間を下り始めると動きの速い方向と谷間の方向は違うようで、高広PA辺りで何とか再び雨雲の範囲からは脱出。
その後も時々後ろを振り返りつつ、なる早で谷間を急降下。
逃げ切れたと本当に安心できたのは、美深盆地手前の班渓発電所辺りだった。
11:50、美深着。
美深駅で稚内方面行きの列車を確認すると、13:02に稚内行きがある。あと1時間10分、ゆっくり輪行して蕎麦を食う時間には十分だ。相変わらず暗めの曇りなのは変わらないし、これで今日の後半は輪行確定だ。
次は蕎麦だ。町中で目に入った蕎麦屋へ入ると、流石蕎麦処の美深、大変美味しい蕎麦を戴くことができた。その間、店にいる間に外に停めておいた自転車は、知らないうちに雨に濡れてしまっていた。しかも濡れ方から想像するに、短い間でもそこそこ以上の勢いで降ったようだ。
しかし、駅で輪行作業を始めると、何と上空の雲が切れて青空が現れ、何だか爽やかな風まで吹き始めた。晴れてしまったぞ。判断を誤ったのか、おれは。悔しくなり、空を見渡してみると、美深盆地の中は部分的に晴れているというのに、天塩川下流側で谷間が急に狭くなる恩根内方面には、かなりこってりした灰色の雲がかなり低く溜まっている。のみならず盆地周囲の山々にも、ぐるっと山裾から山側だけに雲がまとわりついている。つまり、平地は晴れのように見えても、ちょっと山方面に向かうと雨であるらしい。
それなら、谷底だけ走っていれば雨だけは回避できるかもしれない。何も輪行してしまうほどのことは無く、国道40を北上すればよかったかもしれない、とは思ったものの、もう自転車は袋の中。今更再び組み立てる気はしない。そして山方面の黒く低い雲を見ていたら、どうせオホーツク山中を走れないのだ、という実感も得られた。かと言って国道40なんてあまり走りたくない。
美深を出発した宗谷本線の各駅停車は、あまり雨に降られること無く、比較的明るい空の下を北上していった。夏の北海道らしく、各駅停車の乗客は鉄っぽい方が多く、今日は自転車は私だけだった。チャリダー達は今日は谷間を走っているのだろう、きっと。車窓からは、谷間を囲む山々に、100mぐらい上空からもう濃い灰色の低い雲がたっぷりまとわりついているのが見えた。きっとあの中はかなり天気が不安定なのだろう、と思えた。
となると、やはり国道40を走るか走らないかが、輪行するかしないかの選択の分岐なのだ。自分の場合はどうか。何も国道40をそんなに嫌うことは無い。今日だって、少なくとも音威子府→佐久の20km余りでは国道40を走るようなコースだったはず。でも、その手前の美深→音威子府は交通量がやや多い。そして国道40で絶対に雨が降らないという確信も無い。
記 2015/12/19
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