2014/5/31 徳本峠#1-2

新島々→(国道158)島々→二俣 (以上#1-1)
→岩魚留小屋
(以下#1-3) →徳本峠小屋
(以下#1-4) 徳本峠小屋
 19.6km   RIDE WITH GPS

緑に染まる南沢 RICOH GR GR18.3mm1:2.8 二俣から南沢経由で岩魚留沢へ 赤は本日の経路

 6:15、出発。まだまだ本格的な登りは始まらないはずですが、まずはかつての崩落復旧?の痕跡らしいちょっとした登り下りを乗り越えます。

 さっきの二俣から、谷底の主役は島々谷川から南沢にチェンジ。その南沢に寄り添って、山道は奧へ進みます。登り斜度はこの山深さからはアンバランスなほど緩く、シングルトラックながらかなり良好な道の状態に「乗ったり押したり」の事前情報を納得。ただ、急に狭くなった谷と濃厚な森の新緑と谷底の川に包まれる空間はあまりに瑞々しく、自転車を押してゆきたい気持ちが勝ち、今日はここから先遂に自転車に乗ることはありませんでした。

 一方、山道は終始一定の幅が保たれ、木道や丸太橋などが完備。

木橋から見下ろす南沢 RICOH GR GR18.3mm1:2.8 こちらは上流側 それにしてもこの沢を安全に渡れる木橋と道を守ってくれる方々に感謝 RICOH GR GR18.3mm1:2.8

 ほんの時々沢渡りや急坂で歩幅を選んだり、やや足下が滑るような場所も無いことは無いのですが、基本的には安心して辿れる道です。明日のウェストン祭に向けて山道の人出が増えるため、直前に整備されたというだけでなく、さすが上高地への名ルート。その整備ぶりは感動的ですらあります。

沢沿いに細道は続く RICOH GR GR18.3mm1:2.8

 7時前になると、深い谷間にも朝日が差し込み始め、森全体が明るくなってきました。赤みがかった鋭い陽差しが青みの濃い新緑に当たり、木漏れ日は鮮やかで眩しく、辺りはますます緑色に。

森に朝陽が差し込んできた RICOH GR GR18.3mm1:2.8

 谷間はますます深く狭く、もう森と沢と山肌と時々我々を追い越す登山者グループ以外に何も見えませんが、柔らかく明るい緑の光に包まれる楽しさが、あまり登らない楽ちんさとともに続いてくれます。

 岩が切り立つ場所では沢の上を木道が渡り、急斜面で道が怪しくなる山肌には赤いリボンの道標が続き、更に広場と小さなベンチ、そして時々様々な案内、解説の立て札まで登場。

緑の光に染まる道 RICOH GR GR18.3mm1:2.8
葉の間に青空 RICOH GR GR18.3mm1:2.8

 さすがの伝統ルートであることに感動していると、道のちょっとした広がりに休憩用のベンチまで登場。

次第に陽差しと陰のコントラストが目立ち始める RICOH GR GR18.3mm1:2.8

 至れり尽くせりの道を守って下さる人々の気持ちが嬉しく、ひたすら楽しいいい山道です。

 しかも時間はまだ8時前。まだまだ余裕たっぷりです。やはり夜明けとともに出発して良かった。つくづく早起き早出がツーリングの基本であることを思い知ります(2度寝はしましたが)。

 やがて深い谷間が少しだけ開け、辺りが明るくなると、登り斜度が目立って上がり始めます。

気が付くと比較的大規模の雪渓も登場 足下は安定している RICOH GR GR18.3mm1:2.8

 まだ朝8時過ぎではありますが、一方で出発から3時間以上。事前にルートラボで描いてみた段階的尻上がりに斜度を上げる断面を思い出しつつ、地図を見直し、次第に岩魚留小屋まで近づきつつあることを理解します。そしてもうけっこう前から、朝に島々近くで追い抜いた登山者の皆さんが、どんどん我々を追い抜いています(笑)。 このコース、我々にとっては自転車が荷物にしかなっていない(人によっては自転車を持っていても速いのでしょう)のを実感しますが、一方であまり自転車で来たことを後悔する気にもなりません。
 あまりに緑の道が楽しすぎるのです。

 

 8:40、岩魚留小屋着。かつてはここで1泊して徳本峠を目指していたとも聞きますが、現在の小屋はやや荒れて軒先は弛んで傾き、くすんだガラス戸に残された手描きの飲み物と値段の張り紙も現実感は無く、中に入って何かをしのげそうな雰囲気もありません。
 しかしそんな岩魚留小屋は、相変わらずこの道のわかりやすいランドマークではあるようで、小屋の前には多くの登山客が休憩中でした。

二俣から南沢経由で岩魚留小屋へ 赤は本日の経路

 小屋には水場は無いものの、「そこの沢も飲めたけど、もう少し先、最後のつづら折れのすぐ手前に力水という水場があるよ」とそばにいた方に教えていただきました。しかし最後のつづら折れのすぐ手前なら、もう少し先というよりまだまだ先でもあるようにも思います。まあ水の残りもまだ十分ありますが。

記 2014/6/8

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Last Update 2020/3/20
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