北海道Tour13#10 2013/8/17 仁宇布→深川-3

仁宇布→(農道・道道49他)美深 (以上#10-1)
→(国道275)朱鞠内
(以上#10-2)
→(国道275)幌加内  101km  RIDE WITH GPS

幌加内でいきなり行程終了(涙) RICOH GR GR18.3mm1:2.8 朱鞠内から添牛内経由で幌加内へ 赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路
 

 谷底に下りきると、朱鞠内である。朱鞠内も昔と比べてだいぶ変わった。元深名線の駅の痕跡は、除雪センターなどに残っていると言えば残っている程度だが、昔からワカサギの佃煮を売っていたお店は今でも国道沿いに残っていて、今回も缶コーヒーを飲むことができた。

 何かと思い出深いこの辺りだが、今日はもうささっと通過してしまうことにした。雲が何となく低く、予断を許さないためである。

 朱鞠内から幌加内へは約35km、ほぼ全区間下り基調となる。たまに登り返しもあるが、大したことは無い。バスの運転手さんが「出る」と言う朱鞠内トンネルを抜け、しばらくそう広くない茂みだけの谷間を抜け、快調にどんどん進む。

 北星で谷間とソバ畑が一気に拡がると、まもなく士別からやってきた国道239に合流。

 添牛内の少しの間の重複区間を過ぎると、国道239は霧立峠に向かってゆく。ほとんど車も来ないのに、分岐では国道239がせり上がり、まるでジャンクションのように立体的でなんだかゴージャス感が漂う。

 添牛内では天塩山地が左側間近に迫ってくる。一直線に彼方へ続く道と白樺並木、迫る山々の姿は、国道275の中でも幌加内の北部を象徴する眺めで、ツーリング中の自転車やバイクが絵になる。この人の来ない道で、驚くことに最近はバイク入りの写真を撮るライダーを見かけるようにすらなった。中標津の町道北19のような名所になりつつあるのかもしれない。

添牛内の私的撮影ポイント 雲がかなり低い曇りではあるがなかなかの見応えなのはさすが RICOH GR GR18.3mm1:2.8

 今日は雲が低く薄暗く、やや残念だ。

 

 山肌が迫る白樺の森も見所一杯の添牛内から、1面にソバ畑が拡がる政和に降りる段丘部分には、いつも立ち寄る展望ポイントがある。もともとなんだか単に砂利敷き広場みたいな場所だったのが、去年は遂にそこに観光バスが止まっていたような記憶があった。今年は一気に展望台ができていてびっくり。何と出店も出ている。

政和のソバ畑 一面の白い花が見事 RICOH GR GR18.3mm1:2.8 パノラマ合成

 ソバ畑の中を一目散に下りつつ、路上の冠水の痕跡を探してみるが、どうもそれらしいものは見当たらない。

 まあもう全通しているんだし、ほんとに路上を水が通過して、持ってきた物を全部また持っていたのかもしれない。そんなことが果たしてあるのかどうかわからないが。無いような気もするが。

不穏な天気の政和 ささっと通過せねば RICOH GR GR18.3mm1:2.8

 いつか脚を停めて蕎麦を食べてみたい政和の市街地を過ぎると、谷間が狭くなる手前に道の駅「せいわ温泉ルオント」がある。美深から立ち寄る店が無かったので、何だか強烈にここでソフトを食べていきたい。蕎麦のお土産を送るというミッションもある。

 道の駅を出発するときに、再び雨が降り始めた。毎年ここでちょっと天気が不安定な方向に変わるように思うが、ちょうどここから谷が一気に狭くなるからかもしれない。

 少し進んだ先で、路面が急に泥っぽくなり、山側の法面に土嚢が詰まれている箇所が現れた。雨具姿の方やガードマンが道の脇に立っている。作業や点検を行っているのかもしれない。尋ねてみると、国道通行止めの原因はここらしかった。

大雨の谷間 雷まで大音響で鳴り始めた 怖いよー RICOH GR GR18.3mm1:2.8

 雨煙内で雨は大雨に変わった。更にいつものように、谷間が拡がって幌加内盆地に出てくると、かなり強い向かい風まで襲ってきた。大雨が雷雨に変わった段階で、ダメだと思った。幌加内でバスに切り替えよう。確か14時台か15時台には深川行きがあったはずだ。
 今日こそは予定通り旭川に到達したかったのだが、天気に悩まされた今年の北海道Tourの、大変あっけない終わりである。そんなことより、大雨と強風で全然前に進まない。まるで幌加内へ到着することを拒まれているような気分になる。とにかく幌加内町役場の、バスターミナルに着かねば。

美深から母子里経由で幌加内へ 赤は本日の経路
 

 12:45、幌加内着。まずは何より先にバスの時刻をチェック。と、12:50過ぎに深川行きが出てしまうが、15:05にもバスがある。確かバスターミナル1階の蕎麦屋はとても美味しかったはず。今からゆっくりてれてれ輪行して、蕎麦を食べて多分14時過ぎ。時間が余ったら蕎麦をもう1杯食べよう。理想的な時刻である。
 次にバスターミナルの蕎麦屋「せい一」へ。「せい一」の「せい」は政和のせいなのか、とにかくソバ日本一の産地幌加内での念願の蕎麦である。という以上に、しゃきっと切れと香りのいい、大変美味しい蕎麦だ。

 とりあえずソバの1杯目が終わったら、引き続き輪行作業と荷造りを開始。両方ゆっくりのんびりと、むしろ今後飛行機輪行で荷物がばらけないことを主眼に、ややきっちり目に自転車各部を緊結しておく。あらかた輪行作業が終わるころ、気が付くと辺りの雨はほとんど上がってしまっていた。
 まあしかしもう輪行を決めてしまったのだし、遠くの空はどす黒い。生暖かい風も相変わらず強く、きっと町外れからまた降り出すパターンなのだろう、と自分に言い聞かせる。真相など後でわかるのだ。

 

 ちょっと勢いがそがれてしまったが、次のミッションは蕎麦の2杯目だ。しかし、「せい一」は売り切れとのことで、ちょっと前に営業終了になったあとだった。仕方無く小雨の町に出るものの、近場の蕎麦屋は全て営業終了。仕方無く缶コーヒーと共に手持ちぶさたの30分ほどを過ごすことになった。

 深川行きのバスは、しばらく国道275を経由してゆく。途中2007年から訪れていない幌加内峠では、何とトンネルが開通していた。そう言えば確か前回工事中だったような気もする。降りきった鷹泊の南辺りで空が真っ黒、風も大風が吹き始め、その後深川まで大雨は降り続いた。

 

 スーパーカムイで到着した札幌駅では、函館本線の運休により、函館方面の特急が滅茶苦茶だった。発車案内表示の「運休」「長万部」「臨時特急ワッカ」の文字に、非常事態がよく感じられた。更にラーメンを食べに街へ出ると、マイマイガの大発生が私を待っていてくれた。道の脇も街灯下もビルの壁もガだらけのぐちゃぐちゃ。翌朝の千歳空港ではかつて見たことが無い大混雑だし、最後までさんざんな2013年夏の北海道だった。

▼ボーナストラック?動画2分26秒 今回は帰りにリムジンバスを使ってみました 首都高の職人芸をいい歳して先頭かぶりつき でもほんとはこの後の銀座辺りが一番面白い
▼ボーナストラック?動画6分1秒 首都高の職人芸その2 銀座の北?辺りから飯田橋、江戸川橋方面へ

記 2014/2/1

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Last Update 2020/3/20
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