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オーレン小屋→夏沢峠→硫黄岳
(以上#2-1)
→夏沢峠
(以下#2-3)
→本沢温泉
(以下#2-4)
→稲子小屋口→(林道八ヶ岳線他)野辺山
→(国道141)清里
37km
さっき登りで眺めた爆裂火口の上っ縁をぐるっと東側へ向かうと、南アルプス、佐久方面の景色が次々角度を変えて登場します。
▼東側の展望270°(Quicktime VR) 画像上でマウスをドラッグしてください
こちらの景色が又ものすごく、前橋か高崎辺りらしき関東平野まで見えたのにはぶったまげました。殆ど雲がない空の中、富士山だけがちょっと盛り上がり始めた雲で裾だけ見える状態だったのが、ほんとにちょびっとだけ残念。
▼佐久から山梨方面 展望270°(Quicktime VR) 画像上でマウスをドラッグしてください
爆裂火口の向こう側には、さっき出発したヒュッテ夏沢の水色の屋根がまたもや見えますが、こここそあまり乗り出すとほんとに落ちてしまいます。現に爆裂火口側数mの範囲には、ごつごつの岩砂利の間に地面の大きい亀裂が見えます。
というわけで、そろそろ硫黄岳山頂方面へ戻って撤収することにします。
▼再び南アルプス、南八ヶ岳、中央アルプス、北アルプス 展望240°(Quicktime VR) 画像上でマウスをドラッグしてください
10:25、硫黄岳発。
登りと同じ道ではありますが、決定的に違うのは、眼前に立ちはだかる山に向かうのではなく、裾野から下界へ開けた大空間に向かって進むこと。
▼北アルプス、北八ヶ岳、戸隠妙高、志賀、上州 展望270°(Quicktime VR) 画像上でマウスをドラッグしてください
刻一刻と変わる景色は、さっきの登りにも増して圧倒的なのでした。
しかしその一方で、目の前の景色が次第に近づき、この楽しい硫黄岳徒歩往復が終わりに近づくのも下りの宿命。
石の川原(?)区間を過ぎると、いよいよ森林限界線から森の中へ。ヒュッテ夏沢の水色のトタン屋根も、すぐ下に近づいています。
11:05、夏沢峠到着。
それにしてももの凄い大展望でした。山サイということだけなら本来余計なこの登山ですが、この硫黄岳往復が、そしてあれだけの景色を見ることができたことが、このコースの価値を何倍にも高めているように思えます。
3人ともしばし空の中の旅の余韻に浸りつつ、ボーゼンとして次から次へと到着する八ヶ岳縦走やら下界からの登山客やら、夏沢峠を往来する人々の会話などを聞き流し、オーレン小屋で作ってもらったおにぎり関係をここであらかた消費します。
寒かった朝の夏沢峠でしたが、硫黄峠まで約300m登って下ってきたのもあり、辺りはこの晴天ですっかりぽかぽか。微風の中に鳥の声なども聞こえ始めています。
夏沢山荘では軽食堂が営業中でした。このステキな空気の中、ぽかぽかの陽射しの中の景色を眺めながらコーヒーなど飲めるようではあります。しかし、またもや心を鬼にして、ここは次のハイライト、本沢温泉まで下ってしまうことにします。
記 2010/1/4