頸城の秋08 #3-1
2008/11/3 朴の木→まつだい

朴の木→(林道)経塚峠→(国道405)西菖蒲 (以上#3-1)
(以下#3-2) →(県道346・林道菱ヶ岳1号線)菖蒲高原牧場
→(林道天水島野々海線)深坂峠
(以上#3-2)
(以下#3-3) →(林道天水島野々海線)大厳寺
→(林道大厳寺線)天水越→(国道405)天水島→(県道80)松之山
→(国道353)池尻→(国道253)松代
   54km

ニューサイ写真 A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路

 3日目の朝食も充実。

 腹一杯食べると出発はどうしても遅れがちですが、あまり長居するわけにもいきません。おやつに前日仕込んでおいたおかきをサドルの後ろにくくりつけ、朴の木「カルチャーセンター田舎屋」出発は8:50。

A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路

 途中でこのおかき袋が垂れ下がってスポークに巻き込んでしまい、辺り一面にお書きが散らばってしまうトラブルもありましたが、まあ穏当に粛々と経塚峠から和田へ下り、国道403へ。

 樽田では昨日に引き続き道の駅「ゆきだるま物産館」が登場。来たばかりではありますが、このグルメスポット、立ち寄らないわけにはいきません。朝の空気が少し冷えているのもあり、早くも少し休憩とします。

 道の駅のすぐ先で国道405と別れ、ぐっと細道になった国道403は真荻平、船倉と次第に登り基調が鮮明に。

 船倉の先で辺りは広がり、棚田を見渡しながらの登りになります。

A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路

 辺りは開けてはいますが、谷底から離陸するこの登り、なかなか脚に来ます。

 ところどころで道の両側に拡がる展望が、ちょうど脚を着く良い口実に。

A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路

 峠には石碑が立っています。狭い切り通しの向こうは菖蒲の谷間が落ち込んでいて、何とは無しにこの道を去来した人々のことを想像させられます。

 RICOH GR DIGITAL 2 GR5.9mm1:2.4 パノラマ合成

 少し、しかし一気に下ると菖蒲の集落。春に登った時の記憶通り、短くはありますがなかなか斜度は厳しい坂道です。

 山間の集落を辿る細道の国道403、いかにも頸城らしく良い道です。


 10:30、西菖蒲から工事迂回がらみの迷走含みで県道346へ。菖蒲高原牧場への登りが始まります。

 一直線の登りは視覚的に堪えるものがあります。にもかかわらず、坂道を与えると一目散にすっとんでいく参加メンバーの皆さん、元気です。

 こちらは晩秋の表情漂う田んぼの間に続く道をのんびり登ってゆきますが、ところどころで拡がり、登るとともに次第にその拡がりがどんどんひろがってゆく秋の丘陵に脚を停めてしまうのは、誰しも同じなようではあります。

 11:20、菖蒲高原牧場着。信越国境の稜線が近づきますが、次第に雲の色も濃くなってきました。

 登りが続くのであまり意識しませんでしたが、気がつくと気温もけっこう冷え込み始めています。登っていないと明らかに寒いと思われます。

 RICOH GR DIGITAL 2 GR5.9mm1:2.4 パノラマ合成

 裾から鞍部下までは、200m切り立った崖になっていますが、ここには巨木のブナ林があります。

A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路
 RICOH GR DIGITAL 2 GR5.9mm1:2.4 パノラマ合成

 秋も終盤で落葉も進んではいますが、曇りであでやかな濃い色の紅葉が何とも見事で、ブナ特有の荒い樹皮とともに、晩秋の重厚な色彩というような景色を見せてくれます。

A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路

 振り返ればやや切り立った崖だけで一気に標高を上げていくだけあり、それ以前にも増して拡がり、迫力すら感じさせるほどの東頸城丘陵の大展望が。
 個人的にはこの区間が野々海峠登りのハイライトです。

 RICOH GR DIGITAL 2 GR5.9mm1:2.4 パノラマ合成

 崖下から鞍部へもう一登り。実はここが野々海峠最急勾配区間なのでした。時々前輪が浮くほどなので、多分10%は軽く越えるのではないかと思います。

 12:20、野々海峠着。峠は例によって単なる見通しの無い切り通し。それなりに静かで落ち着いてはいますが、雲も濃くなって肌寒く、鳥も虫も気配はあまりありません。みんな到着したところで野々海池へのダートへ。

 鞍部になみなみと静かに水を湛えた野々海池は、曇り空で金属のように静かな湖面も少し不思議な雰囲気。キャンプ場から再び舗装が復活、深坂峠へ登り返します。

 さっきのダートから続くブナ林がまた見事です。ただ、ここまで登るともうすっかり葉が落ちていて、もはや晩秋という寄り初冬の景色。


 13:00、深坂峠着。更に空の雲が低くなり始め、気温も急低下しつつありました。

 RICOH GR DIGITAL 2 GR5.9mm1:2.4 パノラマ合成

 晴れると素晴らしいなどという言葉ではとても足りないど迫力の景色が拡がるこの深坂峠。今日は曇りで肌寒く、皆さんも身体が落ち着いてみれば何だか凍えるように寒く、気がつけばけっこう腹も減っていて、景色を楽しむというにはほど遠い気分です。

 というわけで、少しおにぎり休憩の後はささっと下ってしまうことに。

 RICOH GR DIGITAL 2 GR5.9mm1:2.4 パノラマ合成
A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路

 下る途中の峠下は、やはりそれなり以上に落ち込んだ谷間の景色に足が停まります。つくづく天気が残念。

 RICOH GR DIGITAL 2 GR5.9mm1:2.4 パノラマ合成

 稜線区間で高度が下がると、それなりに景色は逆行。再び晩秋の重厚な色彩に包まれててれてれ下り続けます。

 途中の分岐から大厳寺方面へ。裾へ下る山肌の道ばたには、「大厳寺のブナ林」という看板を見ることができます。その通りにやはりここも大きめのブナ林がしばらく続きます。

 一気に景色が開けると大厳寺原牧場。ここにはレストハウスがあり、だいぶ寂れてしまった菖蒲高原牧場のベルハウスと違って営業中みたいですが、いつも立ち寄る余裕はありません。思えば2003年の雨宿り以来、レストハウスには訪れていないような。

 大厳寺原牧場をそのまま通過、次は天水越の棚田へ。

 棚田の間を巻きながら、道はのんびりと谷へ下ってゆきます。

 カーブを進むにつれ、複雑な地形との位置関係でどんどん変わってゆく展望に、近くや遠くの杉林の垂直線、棚田の水平線がグリッドのリズムを刻み、視覚的にとてもダイナミックな、東頸城の真骨頂とも言える景色が続きます。▼動画1分32秒

 棚田区間の最後はさっきの国道403に合流、そのまま一気に天水越から天水島へ下ってしまいます。

 この際一気にコンビニがある松之山温泉まで下ってしまいますが、相変わらず濃い、いやむしろ濃さを増しつつある雲に、満場一致でそのまま松代直行が決定。

A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路

 松之山温泉から先は県道80・国道353、まつだい駅まで30分の最短ルート。

 14:35、まつだい着。列車の時刻が迫っていて、皆さん泡を食って輪行開始。最後は何だか乗れる人は速攻で乗っちゃったり、のんびりしたい人は自然に次の列車だったりのなし崩し流れ解散に。

A地点からC経由でB地点へ 赤は本日の経路

 サイクリングも楽しかったですが、3日間を通して宿の食事は素晴らしく、ご飯のすばらしさに加え、個人的には2日目のお蕎麦がとても心に残りました。初日のkiyonagoさん仕込みのどぶろくもとても楽しく、昼も夜も楽しい3日間でした。

 皆さん、また行きましょう!!

記 2009/4/11

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Last Update 2009/4/11
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