(以上#4-1)
→(町道)上清水第二→(町道上清水6)上清水更生
→(町道羽帯南5)中羽帯→(町道羽帯16)上羽帯
→(町道旭山美生間道路)上美生→(道道55)南清川→(町道)大正
(以下#4-3)
192km
河岸段丘を一気に下ると、もう十勝清水。多少ひなびた町中を経由、国道38から一気に車が増えた国道276を越えて、町道上清水第二から町道上清水6号、上清水更生から町道羽帯南5号へ。
町道なのに意外にもかなり交通量が多い道だ。特に町道羽帯南5号は、その辺の道道より余程車が多いのである。あるいは、国道276から十勝中央を南下する国道236へ、ショートカットに使いやすいのかもしれない。
田舎道なので、大型車、乗用車とも、ことごとくスピードを上げている。特に大型車の、車の高速通過自体も、ぎゃりぎゃり高温が響く通過音も、吹き飛ばされそうで吸い込まれそうな風圧も、全部恐怖だ。
中羽帯からの町道羽帯16号は、再び一気に田舎道。牧草地の不揃いのカラマツが、山沿いらしくまた田舎っぽい。広々とした牧草地の道は、視覚的には平地にしか見えないが、その実態は等高線に直交した緩い直登で、しつこい登りがじりじり続く。
▼動画24秒
登り基調が露骨になって速度が落ちてみると、雲はまだ厚いが、朝のうちよりだいぶ気温が上がっていることに気が付いた。思えば十勝の夏は暑いのである。体温が上がって汗がだらだら落ち、水を飲むと飲んだだけ更に汗がじわーっと溢れるように出てきた。雲の加減で時々現れる日なたでは、ちょっとくらくらする程厳しい太陽光線である。
何もこんなに暑くなくてもいいのに。いつの間にか鳴き出したエゾゼミが大合唱になり、頭の中できんきん響く。
直行グリッドが拡がる十勝平野の一番外周部なので、道は森、牧草地、防風林の中、グリッドのつながりが悪い部分を何度か鋸状にスライドしたり、うやむやな斜めで突っ切ったりする。
上羽帯からは町道旭山美生間道路へ。
▼動画2分54秒
円山牧場の辺りから、十勝らしい拡がりに山沿いらしい土地の起伏が加わり、牧草地の風景は適度に変化があり、その奥には日高の山々が聳え、何だかうきうきするような景色が続く。
また、山裾へせり上り始める平野の縁なので、平野側の展望も広々と気分がいい。
▼動画36秒
この辺り、十勝の一番西に続くこの道の、北半分のハイライトだと思う。
あとはもう少し雲が切れてくれると文句無いのだが。
美生川の河岸段丘を降りると、道道の交差点に寄り集まってまるで西部劇のような上美生に到着。この辺りの町はだだっ広い直線道路が直行するので、勢い集落はこういう表情になるのだろう。
今日も12時半前、この辺でもう一度この先の方針を確認せねば。今まで十勝西側をずっと南下してきたが、最後は東側北部の足寄まで行かなくてはならない。しかし徹底的に道が升目ばかりのこの十勝で、斜めショートカットは無く、何らかのぎざぎざルートになる。とにかく、南から北への移動に加え、西から東へ移る時間も考える必要がある。
過去や最近の経路との重複や再訪をいろいろ勘案した結果、清川のジンギスカン「白樺」まで南下、時間的に大丈夫そうなら飯を食べた後北上開始、ということに決定。大正辺りから札内へ向かえば、あとは国道38→242で池田へ向かい、池田から先は利別川の谷を、もう何も考えずに国道242主体でひたすら北上すればいい。国道242は確か何とかツーリング許容範囲の道なので、何とかなるだろう。余裕無いほどのボリュームではないので、大切なのはあまりうだうだせずに行程をこすことだろう。
12:30、上美生発。十勝西端から道を内陸側の道道55に移し、清川へ。
上伏古、広野町と、次第に平野の内側へ下ってゆく。辺りの起伏は消え、日高の山は次第に小さくなり、もはや十勝平野のまっただ中。
どこまでも一直線に道が続き、いろいろな種類の畑と防風林がひたすら彼方へ続く。
直行する市道の番号を数えていると、彼方に清川の信号と車が現れてきた。この清川には前述のジンギスカン「白樺」がある。この「白樺」、帯広市内や周辺からの客で大盛況、清川に近づくとどこからか車が増え始める程人気の店なのだ。今日もいつものように賑わっている「白樺」には立ち寄りたいが、見ているとけっこう賑わっていて、待ち時間込み1時間コースになりそうだ。仕方無い。あくまで実用的に道の反対のAコープの自販機水分補給でごまかそう。
こうしている間にも、車が何台かやって来ている。コースにこれぐらいの余裕が作りやすいバイクや自動車が羨ましいが、思えばやはり余裕の無い行程を組んだ自分が全て悪いのだ。
南清川からはいよいよ北上開始。辺りはやはり十勝まっただ中、どこまでもひたすら一直線の道、畑と防風林が延々と続く。
十勝平野の北上は、登りという先入観があるが、実は十勝平野は中央の十勝川へ向けて南北両側から下りなので、この辺りの北上も緩緩下りなのだ。やや向かい風ではあるが、この少しの下りが助けとなって進めていた。
記 2007/9/7