2007/10/21 鋸山林道・風張林道 #1

奥多摩→(国道412他)小留浦→(林道鋸山線)大ダワ
(以下#2) →(林道神の戸線)神戸
→(都道205)日向平→(風張林道)風張峠
(以下#3) →(都道206)上川乗→(都道33他)武蔵五日市

68km

林道道ばたには白いススキの穂 日差しも低くなった RICOH GR DIGITAL GR5.9mm1:2.4 赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路

 最近、某導入促進事業で各地への出張が多いのと、自転車通勤が往復で80kmになって、自転車に乗りたい気持ちと旅に出たい気持ちがそれぞれ別途ではあるが妙に満たされている。しばらく出動が無くなると、気分まで出不精になってしまい、更にたまの晴天に限って予定が入ったり体調不良だったり。ふと気が付くと、何と10月も中旬が終わりつつあるではないか。こんなことではいけない。
 と思って、出不精で身体に染みついた寝坊癖から起き出して、何とか地元7時台の列車に乗り、拝島からホリデー快速で奥多摩へ向かってみた。

 奥多摩駅前には学生自転車集団が集結しつつあった。談笑する者の脇でまだ自転車を組み立てている者、更にその間ようやく1本遅れの列車で到着したばかりの者など、賑やかで楽しそうだ。
 こちらは自転車を組んだらもう出発するだけである。10:05、奥多摩発。

奥多摩から大ダワ・風張峠経由で五日市へ 赤は本日の経路

 奥多摩の町外れから入った激坂は、小山の上の町民グラウンドの外れで突如山道に。バーナーで道ばたの枯れ葉を殲滅中のおじさんに依れば「あまり距離無いよ」とのこと。しかし、こう言うときの例によって、しばらく山道の担ぎが続くのは良くあるパターンである。思えばサイクリングの登場人物で自転車乗りの次に嘘つきなのは地元の人なのだ。

 無事合流できた鋸山林道は狭い谷間を遡る。さっきまでの国道411の雰囲気は希薄で、もう林道そのものだ。木材加工所の間を抜けると、坂は取り付きから一段落するどころかますます厳しくなり、途中から路面はコンクリート舗装に変わった。

 杉林の中、しばらくぐいぐいと坂が続く。谷から山肌へ、尾根をぐるっと巻いて次の山肌へ。山肌を巻きつつ、ぶつかった谷を回ってまた山肌へ。きりきりっと登ってゆく道には、ほとんど車が現れない。辺りはやや閉鎖気味で、それだけにひたすら坂だけが続くという印象の道だ。

 それでも坂が厳しいだけあり、時々杉の合間から下界が見え始めた。その見下ろす谷間の見下ろし具合に「なるほど」とここまでの斜度を納得する。奥多摩駅周辺はもう山の陰でちらっとしか見えないが、あっと言う間に遙かに下の方になっている。
 良い坂道である。出不精の日々が続いたが、やはりツーリングは出かけてみないとわからない。そしてその実際の空間感覚は想像や知識をいつも凌駕して、出かけたら出かけただけの感動があるのだ。

 道の脇に「崩落通行止め」看板が遠慮がちに登場。その実態は全然入り放題なのは話に聞くとおりである。軽トラらしいタイヤの跡もあることだし、この道で通行止めで帰ってきた人の話を聞いた記憶が無い。

 密な杉林の中相変わらず坂が続いた後、もうだいぶ登ったためか次第に周囲の見晴らしが良くなってきた。対面する山肌の上の方はもうそろそろ広葉樹が色付き始めている。

 登り始めて1時間が過ぎた頃、上からロードがそろそろ降りてきた。五日市から登ってきた人が降りてくる時間帯なのか、とも思う。

 最後は山肌の長めつづら折れ、鬱蒼とした広葉樹の中を何度か折り返す。

 稜線近くのつづら折れらしく、斜度は一段落しているが、路面の崩落が目立つようになってきた。

 昨夜の雨のせいか、ウォッシュボード風に路面を水が流れている箇所も多い。これだけ見ていると、時には通行止めになるというのがよくわかる。

 11:25、峠部分の大ダワ着。

奥多摩から大ダワ経由で神戸へ 赤は本日の経路

 ここに最後に訪れたのは2000年の冬だったか、それは湯久保尾根への山サイだった。それ以前の訪問も、湯久保尾根山サイへのアプローチとしてで、それはいつも冬に神の戸林道側からだった。ここまで鋸山林道側からいつか登ろうと思いつつ、今日まで数年間が経ってしまっていたのである。時々耳にするその鋸山林道の噂は、いつも「通行止めの表示はあるが、路面が荒れているものの問題なく通れた」「急な斜度」というものだった。なるほど、上の方の所々で景色は拡がるものの、どちらかと言えば全体的に鬱蒼とした森の印象が強く、そうなると記憶に残るのは「通行止め」「荒れた路面」「急坂」なわけである。
 そんなことや、かつてFサイで連れていってもらった湯久保尾根山サイのメンツのことなどを思い出した。あまり身体が冷えないうちにおにぎりを2つ腹に仕込んでしまえ。

記 2007/11/23

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Last Update 2007/12/9
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