村松→(県道17他)揚川ダム→(国道49)津川
→(県道14・国道459他)鹿瀬大橋
(以上#1)
→(県道322)角神→(国道459)元島
(以上#2)
→(町道)豊島→(国道459)飯里→(県道361)新郷
→(県道338)豊洲→(町道他)小ヶ峯
→(県道367)荻野→(県道16)喜多方 128km
まずは阿賀川対岸の元島からしばし国道459を逸れる。
狙い定めて入り込んだ細道は、きりきりっと一気に高度を上げ、狭い渓谷に入り込むと更にぐいぐい登り続ける。ちょっと割れ気味の舗装路面、周囲に覆い被さるような広葉樹林、時々見える渓谷の落ち込んだ深い谷底と、なかなか気分満点の道だ。
厳しめの登りが一段落し、拡がった谷間に下りきると、道目の集落だ。西会津らしいのどかな田舎の農村風景が心に染みる。
豊島で再び国道459に合流。このまま国道459は新稲荷峠へと向かうが、そちら方面は2年前に訪れている。今回は阿賀川沿いに喜多方へ向かう、という初期の方針を貫くことにした。まあ阿賀川沿い、とはいえ、こちらでもだいぶ内陸回りではあるが。
またもや標高差100mぐらいを登った後は、上野尻の盆地までだらだらの下り。道が拡幅済みなのもあって、気分もややだらだら気味ではある。
今までの名無しの坂道たちに申し訳ないぐらいに小さな石坂峠をひょいと越えると、上野尻の盆地に出て、阿賀野川へ復帰だ。
河岸の森から阿賀川を横断、南岸の野沢裏手へ。この辺り、道が河岸にずっと続けばいいのだが、まあ道が無いものは仕方が無い。
登世島の台地を過ぎ、野口で再び阿賀川北岸へ。
小ヶ峯から先県道367となった道は、荻野、山都まで斜面の森や狭い農村の中をすり抜けてゆく。
この道がまた素晴らしい。静かな川面近くの細道、斜面の集落の中を抜けるアップダウン、緑と水の中を辿る、最高に自転車向きの道だ。
荻野ではタイミング良くSLばんえつ物語号も登場。まるで大きな動物のように呼吸しながらC57がだだだっと通過した後、客車の軽やかなゆったりした通過音とともに、磐越物語号は緑の中へ消えていった。今日みたいに絶好の天気で緑が美しい日は、乗客も最高に気分がいいだろう。
13:05、山都通過。
25年前に鉄道写真撮影で訪れたとき、いつかここを自転車でくぐってみたいと思っていたなあ。などと思い出しつつ、いつ見ても美しいシルエットの一ノ戸川鉄橋をくぐった後は、ここから阿賀川沿いに少し南へ大回りする道にも興味があったが、もう最短コースの小坂越えで喜多方を目指す。
下りの途中から会津盆地がちらちら見え始めた。朝からここまでずっと続いてきた渓谷と山里の景色から一気に拡がった視界に、到着を実感する。知る人ぞ知る名建築、熊野神社長床も久しぶりに訪れたかったが、いや、今日はその余裕は無さそうだ。というか、ラーメンにすっかり目が眩んでしまっていた。また次回。
喜多方到着。さあ、いよいよ喜多方ラーメンだ。まずは細やかな味わいで手堅い上海へ。やっとたどり着いた喜多方、1杯目は外すわけにはいかないのである。
2杯目の春園をこなすと、新津行きの列車まであと1時間強。しかし、この残り時間では、どうもあと1杯が限界のようだ。これだけ走ってきたのに残念だが、これが今の自分の限界なのだろう。
というわけで、今回も最後は手堅く食堂松へ。
おなかたぷんたぷんで辿り着いた喜多方では、さっき通過していったばんえつ物語号に再会。C57はまたもや巨大な生物のように呼吸しながら、目の前をゆっくり通過し、少し先で停車した。そのあまりの人間臭さに、快速あがののキハ110が何だかプラレールか鉄道模型のように見えてしまった。
記 2008/4/12