2007/5/26 初夏オフin長野
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県道401で、じりじりと実は標高900mぐらいまで登っていただけあり、登りはもう100m弱程度。
鬼無里側へは300m下りと、何だかすとーんと下ってしまう印象がある。しばらく閉鎖的だった下り道は、鬼無里手前でようやく狭い鬼無里の盆地を見渡せるようになる。その景色には、何だか独特の山深い印象がある。あれだけ晴れていた空も、ここへ来て次第に薄暗い雲が増えてきていた。
そんな鬼無里に下りきると、ちゃんと前回の通りに国道406を挟んで、道の駅併設の蕎麦屋と何故か「ローカルレストラン」と掲げられた飲食店があり、昼食に困ることは無さそうだ。「ローカルレストラン」の何がどうローカルなのか、前回も話題になっていたが、今回は全員蕎麦屋に入ることに。
更に昼食後、おやきの有名店「いろは堂」に立ち寄り、結局鬼無里発は14:30。
この頃になると、日頃の寝不足と食後の眠気の相乗で、私はもう眠くて仕方が無くなっていた。観光客が絶えないおやき屋さんの店先で、更にその後途中のトイレ休憩時に、座り込んで寝てしまう有様である。
国道406では、途中に「東京」などという世にも珍しい名前の集落がある。川を渡るとその先は西京なので、「京」と言う場所の東、西ということのようだ。
その東京で奥裾花ダムへ向かう裾花川の本流と別れ、道は押切、一之坂と嶺方峠へ向かって次第に高度を上げ始める。
雲行きが危うかった天気も再び持ち直し、日差しが現れたのもあり、新緑がこよなく美しい道だ。そう言えばこの道、前回も明るい新緑が印象的だった。
一之坂の先から始まった峠区間、斜度は緩めである。おまけに残り1/3を切った辺りで、更に緩くなってしまうのである。
嶺方隧道の向こう側、眼前に拡がるはずだった本日2度目の北アルプスは、やはりさっきの国道401と同じく、霞と雲で半分も見えない。峠にいた地元の方によると黄砂とのことだが、恐ろしく強い風も吹き荒れていて、突風に吹かれる砂が当たって痛いほどである。
こうなると、あまり長居の必然性は感じられない。というより、緊急避難でみんなを待たずに下ることになった。
新緑の広葉樹林、カラマツ林をどんどん下り、堀田の分岐から嶺方スキー場を過ぎてどんどん下り、17:00、大出着。
姫川沿いの細道村道へ少しショートカット、相変わらず吹き荒れる強風に難儀したり、静かな農村風景や意外なほど力強く迸る姫川に感動したりしつつ、地図と違う道へ迷走。
それでもまあ残りはほんの少し。予定通り、個人的には高校生以来の訪問となる信濃森上駅脇に戻り、宿まで再び登りが開始。一部の皆さんからブーイングが出たところが、ちょうど宿のある切久保なのだった。
17:30、切久保「民宿やまじう」着。すでに先着していたさんぽさんが、宿の前でみんなを待ちかまえていた。北アルプスも、さすがにここまで来れば黄砂で霞んで見えないと言うことはなく、夕方の光の中に濃い新緑と残雪に彩られた姿を見せてくれていた。
到着後、すぐ宿の車に乗せてもらって温泉施設へ。小さな鄙びた温泉施設だったが、露天風呂から眺める次第に暗くなってゆく北アルプスが素晴らしく、風呂上がりに休憩所でみんなと飲むビールがまた最高。印象に残る温泉だった。
宿の夕食がまた素晴らしかった。山菜、魚、手打ち蕎麦など地の物で美味しくボリュームたっぷり。さすがは冬のスキー客で手慣れているこの辺りの民宿である。思えば冬のスキー客もサイクリングの我々も、食べたいものはあまり違わないのかもしれない。
食後は睡魔に勝てず、一足お先にリタイヤ。その前に外に出てみると、何だか夕方の風がまだ吹き荒れていて、その風が生暖かい。確か前回は凍えるように夜冷えたはずだったが。
記2007/7/15