2007/5/26 初夏オフin長野
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アップダウンは続いたものの道は次第に高度を下げ、倉並辺りからしばらく下り続けるが、農協のある七二会から再び登り始める。
橋詰、遠見、岩草と、集落のある斜面それ自体が急になるとともに道の表情もやや山深く素朴なものに変わった。
道の登り下りも明らかに斜度が厳しい。というより、登りが厳しくなって下りが少なくなってきた。
小さく親しみやすい集落と深く涼しい森、地形の凸凹。
見渡す谷間、外側へ続く山々。三ヶ野、桜出、大崩と、狭い道がつなぐ景色は延々と続いた。
大崩では、音楽堂などというこの手の山村には聞き慣れないような施設も現れた。実態としては廃校を改修整備した集会施設のようだ。この山の中に音楽堂というのが、まるで農村の子供達が音楽活動を行っているようで、何だか楽しげである。
少し前から、長野市から上水内郡中条村へと入っている。この大合併全盛のご時世、村で残れているのには理由があるのだろう。
思えば、大柿、古屋敷、乗出合、横道と次々現れる小さな集落にはそれぞれ名前が付いていて、畑も民家もまだまだ丁寧に手入れされている。これだけ山深いのに、元気な山間の里、という印象がある。
アップダウンが厳しい姥久保辺り、山肌の凸部を回り込むと、目の前にずらっと並ぶ北アルプスが登場した。この道のハイライトである。はずだった。
5年前に来たときは、感動の大展望だったこの景色。今日の方が前回より余程晴れているのに、何か遠景全体が霞んでしまっていて、登場というより目を凝らすと確かにうっすら見える、という程度なのである。今日みんなに見てもらいたかったはずの景色だったのに、とんだ期待外れだ。
見回すと、西側の北アルプスだけではなく、南方面の近場の低山も軒並み霞んでいる。雨の翌日で気温が上がったので、予想外にもやが出てしまったのかもしれない、とその時は思った。
小手屋、追平、高福寺、富吉と、更に凸凹の山肌の道、断続する小集落が続く。
松尾、味大豆では、所々に地滑り多発の旨の看板が見える。
天気のいい日は楽しいこの道も、住むのには苦労が多いことだろう。
13:15、日本記着。ここで今まで山肌を辿ってきた県道401から、鬼無里へ県道36に乗り換えだ。
記2007/7/15