紀伊半島Tour07 #1-1
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和歌山駅前裏通りのビジネスホテル前で出発の準備を開始。準備を粛々と進めるつもりが、どういうわけかGPSがなかなか衛星捕捉しなかったり、コンビニに寄ったりで、結局5:50、和歌山発。
おまけに1箇所曲がり間違いの行ったり来たりで、市街を出るのに何と無く手間取ってしまった。
平野部の田舎道県道9は、そう煩くもないが落ち着かない程度に車が多くて狭く、さくっと通過して、6:30、船戸着。貴志川を渡るのに県道10・13他と、めまぐるしい道換えがあって、市場からいよいよツーリング本番の県道3である。
神田の外れから交通量が一気に少なくなり、地図通りに道が登り始める。
柘榴川沿いに高度を上げる道には、集落、畑、田んぼ、そして森が断続する。
緩急のある登りは標高330mの黒川峠手前までそう厳しいものではない。
黒川峠をほんの少し下ると、海南から登ってきた真国川と合流。道は再び真国川沿いの谷間を登ってゆく。
農村が拡がる谷間がしばらく続くが、この辺り一帯を鞆渕と総称するようで、そんな看板があちこちに見られた。
谷間は畑も山々も新緑が瑞々しく、明るい緑色がまぶしいほど。そうかと思うと、最後の八重桜にも出会うことができた。
野鳥の声も色とりどりで、カッコウの声がよく響いていた。
谷がぐっと狭くなり、8:00、下志賀で紀ノ川野から登ってきた国道480に合流。狭くなった谷間が更に狭くなり、この後の梨子ノ木峠に向けて気分が引き締まる。
と思っていると、辺りが拡がった掛谷で唐突に道も広くなって、真新しい花坂トンネルが登場。標高差100m台の峠ではあるが、とりあえず登らずに済ませることができた。
確か600m程度、比較的長いトンネルを抜けると、1車線の国道370と合流。新緑一杯の花坂の集落を抜けると、早くも国道370と別れ、高野山へ向けていよいよ標高差400m強の登り開始である。
通称高野山道路というだけあって、この手の古めの国道なみに道は広く、コンクリート擁壁は苔生して、道全体が何と無く埃っぽい。観光バスは意外に少ないが、まだ8時台だからだろう。
杉の濃い緑、広葉樹の新緑に覆われた道の外側には、辺りを囲んでいるような周囲の山がちらちら見える。
緩急のある登りが続き、次第その山々の稜線と相対し、見下ろすようになった頃、だいぶ気温も下がり、木々の緑の季節が逆行していった。
高野山ケーブルカーからの道との合流点が峠部分で、約850m。車以外に今まで人気の無かった道の行く手に、唐突に建物が現れた。直角カーブになっているその角の手前、法面で隠れていて気づかなかったが、真っ赤で巨大な堂々たる山門が見えた。重要文化財とのこと、さすがは高野山だと思った。
9:10、高野山着。今までの人気の無さからは全く想像できない門前町が突如現れた。山の中だが、普通にびしっと厳格で見事な門前町である。
有名な金剛峯寺が何と境内拝観自由なので、せっかくなので参拝することに。その後、少し下った奥の院入口で、お守りを入手、水も補給。
記 2006/5/2