北海道Tour06 #5-2
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奥行臼から別海へ、延々とアップダウンが続き、別海で道の番号が変わって道道8になっても、1本道の雰囲気はほとんど変わることなく緑のアップダウンが延々と続く。
かつて厚床から中標津を結んでいた国鉄標津線。根釧台地の地形通りにアップダウンを山越え谷越え、一体どこまで行くのか心配になった頃、思い出したように駅と集落が現れる標津線は、とても印象的な路線だった。奥行臼、別海、中春別と、ほぼ標津線と平行する国道243〜道道8では、未だにその駅の通りに集落が現れる。
別海着は10:20だったが、コンビニ休憩にいろいろ荷物を送ったりして、あっという間に時間が過ぎ、別海発は11:00。
別海を過ぎると、俄然周囲の霧は晴れ、のみならず雲の切れ間に青空まで見え始めた。陽差しが現れると、とたんに暑くなるのはいつも通り。
標津線の中標津方面最後の駅だった中春別を過ぎると、中標津まであと10km足らず。と思っていると、意外に手前から中標津の町外れが現れた。道東でももうかなり東の端の中標津の町は、何と確実に拡大しているのである。空港の開業が影響しているのかもしれない。
12:10、中標津着。陽差しは数日前の十勝ほどではなく、眠くなる程ではない。でも、やはり暑いものは暑い。ここまでずっと楽しみにしてきたバスターミナル前のソフトを食べていると、正午のチャイムが鳴った。
街にはあまり長居せず、谷間の中標津市街から北側の大地に登り、中標津空港の脇を掠めて開陽へ。
市街から開陽への道道69は、かつての一直線北上ルートから中標津空港脇経由の寄り道コースになって久しい。旧道は廃止されてしまい、一部は何と牧草地になっているのが徹底している。多分旧道と土地の等価交換かなんかで新しい道や空港を作ったのではないか。
でもそれ以外は、1986年の初ツーリング時と同じ、私にとって懐かしいコースである。
少し根釧台地お馴染みのアップダウンが続いた後、周囲が開けて牧草地とカラマツの格子状防風林が現れ、間もなく開陽の交差点に到着。郵便局と商店ぐらいしかなかったここにも、ちょっと気の利いた感じの食堂ができているのにはびっくり。
交差点からもう少し北上すると、道は開陽台入口へ向かう町道19に突き当たる。当然のようにここは開陽台方面へ。
一直線の町道19は、ちょうどこの辺りからアップダウンが目立ち始める。そのアップダウンを一直線に見通せる一番高い場所は、この道を訪れる人々の定番撮影ポイントとなっている。去年の訪問時にはここでライダーが列を作り始めていて驚いたのだが、今年は去年想像していたようにその列の人数が増えている。昔は人っ子一人いない、ひっそり静かな道だったが、やかましいエンジン音に、こういうのに逆戻りは無いんだろうなあと思う。
その手前には、カラマツの向こうに地平線が見渡せるダートがある。そこの景色が好きで、この辺りを通る度に立ち寄ることにしている。
ちょうど雲の切れ間から陽差しが現れるタイミングを狙ってしばらく写真を撮ることにした。
ギヤをめいっぱい落としていつもの激坂を登り、14:10、開陽台着。
雲は相変わらず多く、青空は再び雲に隠れつつあった。しかし、遠くが霞んでいるということは無く、手前の牧草地と防風林が重なって地平線に消えて行く根釧台地の広がりが、今日も270°楽しめた。
一通り展望を楽しんで、展望台の食堂でカレーで昼食とする。まあ特別なカレーではなく、景色はも食堂からはあまり見えないが、霧の中だったり厚い曇りだったりしてあまり開陽台を楽しめなかった近年のリベンジを果たした気分にはなった。
記 2006/9/19