飯能→(県道70・市道他)市場→(市道)湯基 |
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輪行作業完了自体は7:30過ぎだったが、例によってコンビニで時間を食ってしまう。7時半出発のつもりで出発したはずだが、しかしまあせっかくこの時間に出発できるのだ。のんびり行こう。
7:50、飯能発。いつもの街中の裏道から名栗川を渡ると、橋の脇に川幅一杯に鯉幟が掛かっている。岸辺の木々も青々と勢い良く茂り、この季節らしい楽しい景色だ。
県道70対岸の裏道は、畑や集落の中、県道70と同じく名栗川の谷間をくねくね遡る。畑にはまだ八重桜や最後の春の花が賑わい始めた新緑と交代しつつある。前回大名栗林道に行ったのもこの時期だったが、その時より今日はもう少し季節が早い印象だ。寒かった冬の影響かもしれない。
まあそれでも輝くような色の新緑は、この季節と晴天ならでは。おまけに川からカジカガエルの澄んだ声が聞こえるのがまたいい。
原市場で裏道から本家の県道70へ。切れそうで切れない集落が明るい谷間に続き、ところどころで見覚えのある景色が断続し、旧名栗市街の下手で例によってわき水を補給。
8:40、市場発。左の谷間へ入り込み、下手の小さな温泉街湯基を過ぎると、「林道大名栗線」の標識が登場。
しばらく杉林の谷底登りが続く。薄暗い谷底登りは1回目の折り返しでダートになった。あまり舗装が続かないのは前回2年前に1度だけ通った記憶通りだが、今日の大名栗林道はどういうわけか砂が深目で、登るのに難儀する。
こういうときはさっさと降りて押しに入るに限る。深い森に荒々しく穿たれた岩がまた見物で、そうでなくてもしょっちゅう足が停まってしまうのである。
2度目の折り返しで谷底から離陸、周囲の森が切れ始めた。
相変わらず岩を強引に削って通された道は荒々しい表情だが、ぐいぐい登っているだけあり、周囲の山々、谷底がどんどん見渡せるようになってきた。
入り組んだ山肌に張り付く道からは、杉の濃い緑、広葉樹の淡い黄緑、そしてふわっと霞のような山桜が、ビロードのように近場の山肌を覆っているのが見える。その山の中からカッコウやウグイスなどの声が聞こえてきた。
何と無く見覚えのある岩や松の形が登場しはじめ、いつの間にか周囲の広葉樹林が芽吹き状態になって季節を遡上。
間もなく、記憶通りに関東平野へ一気に視界が広がる尾根端に到着。
見晴らし抜群の道ばたにはバイクが2台停まっていた。主は近くの尾根場の展望台に登っているようで、話し声が聞こえてくる。そっちの方が展望が良いのではないかとも思うが、いかんせん今日は空気の湿気が多いようで、下界は霞み気味だ。
少しその霞を眺めながら、朝買ったおにぎりの一つを食べ、10:10、再び出発。
記 2006.5/3