(以上#2) |
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苅場坂峠から午前中通った道を再び大野峠へ。木々の間に拡がる東秩父村の狭い谷、なだらかな堂平山が楽しい道だ。大野峠から先では、山肌にカラマツが目立ち始めるのが目新しい。東秩父村の展望も独特の山深さがあり、グリーンラインの中ではちょっと他の場所と毛色の違う景色である。
4方向への道の方向がイレギュラーでが間違いやすい高篠峠から白石峠へは再び緩登り返し。
でも白石峠から先は、大野峠の先から見えている東秩父村の谷間目掛けるように下ってゆく。振り返ると、さっき通過した苅場坂峠と、大野峠までの奥武蔵1号林道を見上げることができた。
14:30、定峰峠着。一応ここでグリーンラインという道の括りが終わることになる。更に谷間へ下ってゆく県道11を少しだけ挟み、ここから秩父高原林道へ足を進める。
秩父高原林道は定峰峠からは下り基調が続く。道の雰囲気はグリーンラインがもう少し枯れて静かになったという感じ。定峰峠から更に下っているにもかかわらず、さっきの県道11の谷を挟んだ反対の山が間近に眺められて飽きない。
途中に現れる50m程のダートの先、更に杉林の下りが続く。だいぶ下って周囲に谷底の気配が漂い始めると、畑が現れて朝日根の集落に到着。
開けた斜面に張り付く集落の景色は、この辺りによく見られる集落のように、小ぢんまりと親しみやすい小綺麗さが感じられる。しかし急斜面の集落の常で、楽しい集落はそう広くない。畑が切れると、今度はものすごい斜度の登りが始まった。秩父高原牧場の外れに入ったのである。粥仁田峠の森を挟んで、目指す秩父高原牧場の「彩の国ふれあい牧場」はもうすぐ向こうに見えている。しかし、周囲が牧草地になっても斜度が収まるわけではない。
イレギュラーなカーブをくねくね描きつつ、アップダウンで牧場からその森へ突入。薄暗い森の中で、道は再びかなりの激坂となる。登りが始まると、自分がけっこう疲れているのを実感するが、もう地図上でもいくらも距離は無いのだ。
道は粥仁田峠のすぐ下を掠めて秩父高原牧場へ向かうが、せっかくなのでちょっと粥仁田峠へ立ち寄ってから、そのまま秩父高原牧場へ。
森から急に周囲が開けて再び牧草地が拡がると、秩父高原牧場の一部公開エリア「彩の国ふれあい牧場」だ。15:20、何だか定峰峠から随分時間が掛かったが、まあ朝日根から先のアップダウンが厳しかったので仕方無い。
広場のようになっている道ばたで少し秩父側や東秩父側を見渡してから、「モーモーハウス」の看板を目指して先へ進むことにする。ソフトクリームが食べられそうな雰囲気である。
ところが、少し登って辿り着いたモーモーハウスでは、何も販売していない。実際にソフトクリームを売っているのは、坂の手前の売店なのだった。戻ってソフトを食べてから、再びモーモーハウスまで登り返さないと先に進めない。ここでようやく、何年か前の前回、ソフトぐらいどこかで売っているだろうとそのまま進み、結局釜伏峠まで小一時間何にもありつけなかったのを思い出した。
そこで今回は仕方なく下り返し、そのままソフトクリームを仕入れたのだった。売店の脇にはレストハウスもあり、バーベキューなども食べられるようだ。
その先は森と牧草地が断続する登り基調のくねくね細道を、二本木峠手前の分岐まで。
ほんとに手前ではあるが、確か場所すらはっきりしない程印象が薄い二本木峠はもうパスすることにして、分岐から坂本へ下る。
ここも桜の季節は花が見事な見晴らしの道となるが、今回はまだ牧草だけが緑色な程度。
何度あったか忘れそうなほどのつづら折れを一気に下りきり、落合から例によって例の如くのルートを選び、小川町着は16:40。
記 2006.3/25