2006/2/25 春の南伊豆
修善寺→下田 #1

赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路

修善寺→(県道349・市道)筏場→(県道59)西平
→(国道414)山岸→(市道)吉奈温泉
→(県道124・市道)日向
(以下#2)→(県道59)仁科→(国道136)松崎
(以下#3)→(県道121)岩科南側→(市道他・国道136)花沢
→(市道・林道)蛇石→(県道121)石井→(市道他)日野
→(市道)青市→(国道136)下田
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修善寺から遡る大見川の谷ももうすぐ上端 正面には堂々と天城山脈 RICOH GR DIGITAL GR5.9mm1:2.4

 東京では冬がようやく開けようというこの季節、南伊豆では春爛漫なのだ。
 そこで、標高900m、真冬の仁科峠で目一杯寒さを実感してから、一気に西海岸の仁科へ降りて暖かさを噛み締める、というコースを毎年楽しみにしている。タイミングを選べば、南伊豆の河津桜や満開の菜の花にも出会えるのだ。春の気分が何とも幸せなこの季節、ある意味南伊豆が一番オイシイ季節ではないかと思う。
 ところが、今年もそれっぽい頃合いを見計らって計画したつもりが、不安定な雲行きで計画は流れてしまった。翌週、これ以上延ばすと厳しそうではらはらしていたが、どうも土曜日が晴れそうだということになった。

 三島で伊豆箱根鉄道に乗り換え、修善寺へ向かう。天気予報によると、これから晴れるとのことだが、三島で快晴だったはずの空が、修善寺に近づくに連れ、どうも行く手が曇りっぽい。特に西側の山の上に濃い雲がまとわりついている。振り返ると、駿河湾の向こうの陸地も何だか霞んでいる。
 となれば、仁科峠へ向かうのに船原峠経由はデンジャラスだと思った。

修善寺のコンビニで補給後出発 ランドナーのツーリストがもう一人いた 修善寺から松崎経由で下田へ 赤は本日の経路
県道349対岸は静かな農村が拡がる

 駅脇のコンビニでちゃちゃっと補給をしたつもりが、やはり何かと意外に時間が掛かり、8:40、修善寺発。
 まずは大見川の谷間を遡る。過去何回か通ったのは県道12だが、今日は対岸の細道へ足を進めた。車の少ない静かな道が期待通りに集落の中に続き、中伊豆温泉病院の辺りで想像を超える斜度とボリュームの登って下ってが待ちかまえていた。
 庭先や畑の梅の木にも、畑のアブラナにも早くも花が咲いている。内陸谷間の入口、修善寺とはいえ、やはり空気は暖かい。

朝の陽差しが眩しい 田圃の中を遡る 中伊豆温泉病院で意味無い激登り

 大見川の谷間を見下ろすほど登って、再び川岸の集落へ下った道は、そのまま谷の山裾に沿ってくねくね進む。

再び谷底へ 山裾を淡々粛々と進む 農村、森が断続

 畑、集落、杉林が入れ替わり現れ、いつの間にか速度が上がらないぐらいの緩い坂が始まり、大見川の谷は狭くなっていった。

車のあまり来ない細道 少しずつ着実に登る 正面に天城山脈登場 雲に隠れたり現れたり

 周囲の田圃が棚田に変わり始めると、景色はぐっとのどかに、そして道は軽自動車が擦れ違いにくいぐらいに狭くなった。

宮上 道が更に狭くなる 気がつくと谷もずいぶん狭くなっている

 杉林が開けると、正面にはどかっと大きな山が立ちはだかっていた。天城山の裾だろう。その上の方は雪で真っ白で、重そうな雲が溜まっている。けっこうまだ雪が多そうだ。谷を進んだせいか修善寺よりも気温も低くなってきた。

相変わらず農村くねくね のどかな楽しい道 集落が切れると森 筏場 谷間はここでいったん終了

 筏場の集落の道から県道59に出ると、記憶通りに道は山裾に突入。きりきりっとちょっと登った辺りで再び谷間が拡がると、「筏場のわさび田」開始だ。

県道59 すぐに県道59も狭くなる わさび田下端 谷間一杯のわさび田

 そう広くない谷間にしばらく棚田状に続くこのわさび田は、少し登った筏場林道分岐で上端となる。

のどかな細道 見下ろす山葵田 上下に長い

 ここのわさび田を横切る古びたコンクリート橋が何とも雰囲気が良い。いつも少し足を停める。

筏場林道分岐到着 橋の上から下流側を見る 棚田が続いてゆく 橋の下にも山葵田 苗?が並んだ田圃

 杉林主体の森の中に登りが続く。林の中はだいぶ気温が低い。きりきりっと登ったり、その後斜度が緩くなったり、緩急ある登りのお陰でそうつらいことは無い。

杉林の森 景色は開けない 緩急ある登り

 10:10、国士越通過。町境の標識は取り外されて、撤去費用が掛かるポールだけが道路上にオーバーハングしていた。もうこっちもあっちも伊豆市なのである。

国士越通過 外された境界看板 杉林を下り始める こっちは木の間にちらちら景色が透ける

 下りはけっこう急な坂が、こちらもしばらく杉林に続く。

しばらく下ってようやく集落の兆し 長野へ 開けた斜面をどんどん下る

 杉林を出た山裾集落に入ってからもどんどん下る。こちらの谷も修善寺よりだいぶ寒い。
 10:20、西平着。いつもストレートにそのまま県道59へ進むのも芸が無いので、今日は少し国道414を下り、吉奈温泉の谷間を遡ることにした。

国士越から県道59・吉奈温泉経由で仁科峠へ 赤は本日の経路 国道414の旧道へ 中伊豆らしい田舎道
あやしい細道へ

 狩野川の橋を渡ったところで、狙い定めて国道脇の細道に入り込む。ぽかっとこんもりした小山の裾の凄く狭い谷に入り込む道なので、普通に考えるとちょっとあやしい。だが、谷の感じに行く手の雰囲気、どこをどう見ても地図通り。軽自動車も通っている。

吉奈温泉への分岐登場?地図確認 下り始めたあやしい道の先は意外にも落ち着いた温泉街 高級温泉街

 ひょいと縁を乗り上げる感じで吉奈温泉に降りてくると、意外にも落ち着いた高級、いや、超高級風の温泉街がそこにはあった。谷の雰囲気には見覚えがあった。それは一昨年の大水害のニュース映像、大きな被害を被ったという温泉街のものだった。その被害の名残りは外様の私には見出せない。それにしても、すぐ近くの湯ヶ島温泉は、ちょっと一部寂れた雰囲気なのに。

温泉街を過ぎると狭い谷間 谷の規模なりに狭く寂れた道 吉奈

 しばらく狭い谷を遡り、最後にひょいと丘を越え、仁科峠の道が通る本来の持越の谷間へ降りると11:00。

丘越え開始 短いがけっこう厳しい坂 丘を越えて日向へ 向こう側は意外なほどに丘から下らない

 空は相変わらずどんより曇りだが、天気予報から言っても空の雰囲気から言ってもそう大したことにはならなさそうだ。

記 2006.3/2

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Last Update 2006.3/18
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