塩山→(県道38・国道140)窪平→(県道210)杣口 |
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4時前、外に出ると早速霧雨が降り始めました。雨はそのまま国分寺まで続き、中央線乗車後再び目が覚めた高尾手前、土砂降りに変わっていたのでした。
高尾でtiktikさんと合流。なんと2時半起床、3時半に地元出発で、土砂降りの多摩サイを突っ切って来たとのこと。夜明けから早くもご苦労様でした。しかし、この大雨では今日のツーリングの実施それ自体が危ぶまれます。ひょっとしたら6時台塩山折り返しかも(過去数度経験あり)。
悩んでも降るときは降るし、晴れるときは晴れる。等と思いつつまた寝て起きた甲斐大和では、何と北側の雲は薄く高くなりつつあります。いける。勝沼ぶどう郷では更にうっすら青空まで現れたのでした。
というわけでちゃちゃっと自転車を組み立て、町中のコンビニで物資を仕入れて6:50、出発。
塩山から恵林寺を過ぎ、牧丘の直登区間へ。雨上がりのせいか朝の涼しい空気の中に何となくむっと湿気があり、「意外に汗をかくねえ」などと話しながら農村をどんどん登ります。
ブドウ棚や桃畑の緑色がそろそろ濃くなってきていて、早くも実が大きくなり始めています。
金峰神社からは一転して森の中へ。
周囲は山っぽくなりますが、杣口林道の看板と共に始まったつづら折れ区間から斜度は一段落。
広葉樹も杉も濃い緑、森の涼しい空気に響く鳥の声を聞きながら、のんびり進みます。
森の中から周囲が開けると、周囲の山々を眺めながら山肌を巻いて高度を上げる区間に入ります。
この辺りの道は拡幅工事が大分進行中。うるさいくらいに大合唱するエゾハルゼミ、勢いの良い緑の山々、何ともこの季節らしい景色に涼しい空気がたまりません。
8:50、金峰牧場着。ちょっと休憩後、いよいよ峠越えの川上牧丘林道へ。
ゲートの向こうからきりきりっと少し登ると、斜度が一旦緩くなり、しばらくカラマツの森の中になります。
森の中は静かでひんやり涼しく、いろいろな鳥の声が響き渡ってまるで天国みたい。ふと足を止めると、虫が顔の回りに弱々しく集まってきます。汗が目当てか血が目当てか、改めて今年の虫の多さを感じさせられます。
カラマツ区間を抜けると周囲の展望が拡がって、行く手にはどーんと朝日岳・金峰山が巨大な姿を現します。実はいつもは雲で稜線から下が隠れることが多く、迫力あるその姿に久々にお目にかかれて得した気分。
1800m以上くらいに標高が上がると私の持病(?)で突如眠気が。私だけあくびを連発、一瞬居眠り運転などしながら(笑)、それでも次第に高度を上げます。高度が上がると空にも雲が増え、その動きが速くなってきました。
比較的勢いのいい水場があったので、ここで塩山の水を交換することにしました。この水がまたものすごく冷たく、手にすくうと数秒で間接が痛くなってきました。
あまり冷たかったので最初は味がわからなかったほどでしたが、その後秩父までずっと美味しい水でした。
その後は淡々と登りが続きます。やがて前方が開けると、山肌に張り付いた針葉樹林と、稜線が落ち込んだ峠部分が見渡せるようになります。もうあと少し。
最後に2段つづら折れで高度を上げて山腹を巻き、11:10、大弛峠着。雲は多いですがかなり高く、雨の心配は全くありません。以前は峠から見えた川上村の高原野菜畑の感動的な眺めは、育ちつつある周囲の木々に隠れて年々見えにくくなっています。
峠の手前から道ばたや駐車場に多くの自動車が停まっていて、何となく気分は落ち着きません。お馴染みの「大弛」の札もいつの間にか倒れてしまっていたようでした。
記 2005.6/20