北海道Tour05 #5-2 2005.8/17
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(以上#1) |
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津別側の下りは、さっきの良好ダートより路面がやや荒れる。森のダートからトウキビ畑に放り出され、そこから始まった舗装道路で、森、畑、そう広くない谷間を一目散に下りきって本岐へ。
本岐から国道240を更に下り、11:40、津別着。津別峠越えを控えて12時までに津別に着きたかったが、まあ予定に乗れていることになる。
セイコーマートで店内弁当&休憩の間、それまでの薄曇りが突如切れ始め、青空がぐんぐん拡がり始めた。陽射しも干上がるように鋭く、いきなり気温が上がり始めている。この先、開けた谷間の1本道は天気がいいと景色も映えるが、一方であまり暑くならないといいが。
12:00、津別発。今度は道道588で津別峠から屈斜路湖畔へ向かう。道が狭い津別峠は、自動車やバイクには敬遠されている。谷間の道道588も交通量が少ないのがとても有り難い。
じりじり焦げ付くような強い陽射しに照らされ、青い空、緑の畑、山々、そして農家の屋根、景色のすべてが鮮やかだ。谷間は開けてはいるが、峠登り口までに標高差300m弱を稼いでしまうので、木陰の無い1本道は楽しくもしんどい。まあ涼しい微風が助けてくれて、致命的な疲れは避けられていた。
それでも陽差しで頭は半分ぼうっとしているが、今日の畑の中の道はどこまでも静かでのどかだ。好きな道で好きな風景に再会できているのがとてもうれしい。思えば自分は、こういう好きな雰囲気の道を走るために北海道に来ているのだ、とつくづく思った。
やや時間があるので、個人的な立ち寄りスポット、山間の上里小学校へ今回も足を向けてみた。校舎も校庭もとても小さな木造小学校で、その佇まいや校庭のイタヤカエデの木陰は何とも涼しげでかわいらしい。
樹名板の「ながい年月を見てきたよ」の文字、最近知ったHPの、校舎に訪れた昆虫の写真に、この学校の先生方の優しさを感じてしまう。
上里小学校の先もしばらく畑の1本道が続いたが、やがて周囲の畑は牧草地に、牧草地がカラマツ主体の森に変わると、周囲の雰囲気はだいぶ山間っぽくなってくる。
津別町営の温泉宿泊施設の看板が現れると、いよいよ津別峠の登り口だ。
峠の取付には「8%」という登り斜度の表示があるが、下から登り坂を見上げると、思わず「嘘だろう」と思ってしまう。いつもインナーローや道幅蛇行など裏技の限りを尽くして登っている激坂なのだ。
登りっぱなを我慢して登ると、その後の登りは6〜11%と緩急が付く。途中の折り返しは1発、単純な線形だ。全体的には木陰も多く、ある程度登ると森の中や周囲の山々の稜線を越えてくる風がとても気持ちがいい。
登りも半分を過ぎると斜度はやや緩くなるが、まあそれでも津別峠、あまりペースは上がらない。原生林のような堂々とした木々の森の峠道は、開放的で明るく涼しい。周囲の展望が開けると、何と逆光気味の西の空に雌阿寒岳が聳え立っているのが見えた。朝の厚曇りから予想もしなかったが、ここへ来て絶好の津別峠日和になりつつある。
最後に短い12%をぐいっと登り、14:30、津別峠着。まだ時間的に大丈夫なので、ここは更に200m上の津別峠展望台を目指すとする。展望台売店の出汁の利いた立ち食い蕎麦も楽しみだ。
しかし、記憶通りにというか地図通りというか、今までより更に厳しい斜度の激坂が、峠分岐のすぐ先からしばらく続いた。思えば標高差200mで2km、単純計算で平均10%。おまけにラスト1/3に坂がかなり緩くなる分、手前にはしわ寄せが来ることになる。
記 2005.9/19