北海道Tour05 #4-2
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(以上#4-1) |
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滝上と隣の濁川の町はほぼ接していて、渚滑川が狭くなる箇所でだけ、ほんのわずか町や民家がとぎれるだけだ。しかし地名は滝上と濁川に分かれていて、かつての国鉄渚滑線の駅も、駅間は短いのにちゃんと別々の駅だった。町の生成過程で何かの理由があったのだろうかと思わせられる。
その濁川の町で、渚滑川の谷から分かれて裏手の小山へ回り込み、道道137は再び山間へ。
まずは札中トンネル越えだ。トンネルの山は低く、登りもそう長くないはずだが、なぜかこっち側は地図の印象よりちょっと厳しめの長い坂に感じられた。
比較的新しい印象のトンネルを抜けると、こちらも意外に長い印象の下りが続く。オホーツク内陸奥地の低山が、ここでも重厚な眺めだ。
下りきって廃屋の目立つ小さな中立牛の集落へ下ると、次は今回のこの区間の目玉、今年開通のダート区間である。
2000年、手前のダート林道、白樺峠越えで迂回して以来、道道137のこの未開通箇所をどうするかが、道北・道東内陸ルートの課題だった。標高のある峠ではなが、やはり18kmダートは通過に時間がかかる。しかし、ここを避けても、他のダート越えか幹線国道か大回りしか選択肢が無かった。
それが何とこの夏、7月に通ったという情報を事前ネット調査で発見してしまったのだ。
取り付きの牧草地から山の中へ消えて行く白樺峠のクチャンナイ林道を見送り、更に人気のない谷間の森、いや、森と言うより木も草もごちゃ混ぜの茂みへだらだら登りが続く。
路盤のかっちりしたダートが現れたところで、やや斜度が厳しくなった。その登りは意外に長い間続いたが、路面は砂利が多い箇所が少しあった他、比較的まあまあ良好ではあった。
特に鞍部近くでは、切り通しに立派な橋で強引にくるっと空中を曲がる、きれいな線形設定がなされていた。おそらく峠区間のこの辺りの工事が最後まで残っていたのだろう。
間もなく舗装が復活。重厚に重なる紋別地方の低山の中、道は谷底に下り、唐突に金八峠からの道道305に合流。何だかしばらく秘密の道を通っているような気分だったが、既知の鴻之舞辺りでようやく帰ってきたような気分にさせられた。
少し下った分岐から先は、すぐに上原峠への登りが始まる。標高480m、上紋峠へ行かなかったので、この上原峠が今日一番ボリュームのある峠だ。
峠道は広々と開けて、終始木陰というものが無い。登りっぱなは暑さを感じるが、少し登ると木々の間から涼しい風が吹き、斜度も緩くなる。
こうなると、あとは多少楽な気分でだらだら登ってしまえば本日最大の峠が終わってしまうのだ。おまけに時々周囲の山々と大樹海を一望にできる。
順当に上原峠を越えると、またもやだらだら下りが森の中に続く。
周囲が一気に開けると千代田の集落だ。
ここから遠軽までまた長い下りだが、畑が続く谷間はのんびりあまり焦らずに下れば楽しい道だ。
14:30、遠軽着。今日の宿はサロマ湖なので、もう先は見えたようなものだ。時間もそこそこあるので、後はサロマ湖南岸丘陵地帯のポタに切り替えである。
記 2005.12/27