上総湊→(市道・国道465)関尻→(農道・市道)小志駒 |
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上総湊で特急を降りると、やはり房総、全然寒くない。この冬の寒さで、いつも手離せない厚手強力フリースを脱いでも、きりっとした空気が爽やかなぐらいだ。
8:30、上総湊発。手袋無しで出発してみると、全然平気なのである。すぐに毛糸帽も脱いでしまった。
国道465を内陸へ、低山に挟まれるそう広くない谷間を湊川に沿って遡ってゆく。まあこの辺りの国道なりにそこそこ車は通るので、次第にのどかになる風景もあまり見る気がしない。
関尻で狙い定めて分岐すると、かなり細い道のためか、ようやく自動車は少なくなった。
切り株だけの田圃の中から農村、低山の裾を伝い、小志駒で志駒川沿いの県道182に合流。
地図に載っている細道目当ての県道182だったが、残念なことに手持ちの5万図より拡幅済みの場所が多い。時々道の脇から分岐する旧道も、すぐに終わってしまう。地図通りではないので自分の位置が掴みづらいが、それでも地名や川、地形と地図を照合し、道の脇から土手へぐいぐい登る細道、鹿原林道(しっぱら)へに分岐。
行く手の杉林に突入する辺りで、細道が壁のような坂に変わっているのが見えた。しょうがないので、早くもギヤをインナーローに落とす。壁のようだと思った坂は、そこまで落とせばさすがに見掛け程厳しくない。その激坂も、今まで通って来た志駒川の谷を見渡す辺りで尾根に取り付いて、一段落。
鹿原の集落までは、杉林の中に緩い登り基調のアップダウンが続いた。木々の間から、厚く低い低い雲の下に続く低山や、斜面に農家が寄り集まった行く手の鹿原の集落が見渡せた。きょろきょろしていると、行く手の側溝の陰を茶色の物体が素早く去ってゆくのも見えた。猫にしては素早すぎる。どうやらホンドギツネのようである。狐に化かされないといいが、と思った。
鹿原の集落はなかなか魅力的な眺めで、ちょっと寄り道してみたいが、そのまま通過して下り始める。さっきの登りが急だったのとあまり距離が無いのとで、ブレーキがなかなか緩められないぐらいの急下りで、一気に谷底に急降下。
9:50、高塚で過去2回の訪問の記憶と地図を照合。まるで農家の庭先のような細道から保田見林道へ突入。
記 2005.2/23