赤は本日の経路 灰色は過去経路

2004.5/15
南アルプス林道
北沢峠 #1

波高島→(国道300)上沢→(県道37)奈良田
(以下#2)
→(県道37)広河原
(以下#3)
→(南アルプス林道)北沢峠
(以下#4)
→(南アルプス林道)戸台→(黒河内林道)黒河内
→(国道152・町道)→(県道209・伊那自転車道)竜東橋
→(県道18・市道・国道153)伊那市
  113km

またまたやって参りました波高島

 大月乗継ぎの普通列車が甲斐大和を過ぎ、甲府盆地の縁を下り出す。前日までのはっきりしない天気の残り雲が、まだ盆地のお皿に一杯漂っているのが見える。目指す南アルプス方面にも、しっとり重そうな雲が腰を下ろしていた。でも今日は晴れの予報だ。前々回も急にぐいぐい晴れていったので、今日の天気にはあまり心配していない。
 果たして甲府で乗り換えた身延線に、寝ぼけたまま1時間ほど揺られているうち、空中の雲は嘘のように消えてしまった。

出発準備完了 富士川を渡る 早川の谷に入る

 8:10、波高島発。
 早川はここ数日続いた雨のためか、濁流が迸るほど増水していた。いつも楽しみな流れの水色が、すっかり泥水の色になっている。
 しかし、早川の谷を新緑は駆け上がるような勢いで埋め尽くしていた。雲一つ無い青濃度の高い青空から鋭い太陽に照らされて、新緑は濃いような輝くような、活き活きと鮮やかな色になっている。その新緑の中、時々ホトトギスや山鳥の声が聞こえた。しかし、梅雨前ぐらいに一気に増殖するはずの昆虫類は、まだほとんど見られない。
 程良く快適な気温に晴天。今日はもう行くしかない。

谷が次第に狭く 河原は広々 早川町中心部 林道保守業者の早邦建設が見える

 8:40、大島通過。早川の支流、野呂川に乗り換え、北上が始まる。
 谷は蛇行を繰り返しながら、次第に狭く、山は次第に高くなる。県道は野呂川からかなり高く登ったり川原に近づいたり、登り基調のアップダウンで彫りの深い谷を遡り続けた。

大島到着 井川雨畑林道と分岐 道はぐっと静かになる 保の集落

 太陽はもう高く登っていて、稜線に遮られること無く谷の中を照らしている。その陽差しの中で、木々が光に透けて黄緑色だったり影を作っていたり、ボリューム豊かでいてふわっと軽やかだったり、増水気味の野呂川の流れの音と共に賑やかだ。

空が高くなる 道が狭くなって独特の鉄骨橋も登場 野呂川 この辺はまだ濁流

 狭い谷間に平野部が現れた。田植え中の田圃や畑が少し続き、それが川沿いの集落に連続して、9:00、新倉通過。

谷が再び開ける 田んぼが綺麗 静かな山間の集落 宿場町? 新倉

 過去3回通った記憶通り、ここから切り立った山々が迫ってくる谷間となる。

発電所脇の細道へ 伝付峠への道 トンネル脇で再び県道と合流 法面補強工事中 のみならずトンネル高架工事中 深い谷 トンネルも次第に狭く 山が迫る

 発電所・伝付峠への分岐・1台分しか無い登り坂トンネルを通過し、周囲がどんどん山深くなる。

次第に集落が少なく小さく 野呂川 まだ泥水が 緑の山々 谷間の道
谷間が続く 覆道が連続

 岩のごろごろした野呂川の急流、新緑の木々を間近に眺め、西山の温泉旅館を通ぎ、トンネルを抜けると、谷間一杯に水を貯めた奈良田湖に到着。いつもは鉱物の影響か鮮やかな水色の奈良田湖の水面も、今日は増水のため泥水色だ。

涼しい木陰 新緑が鮮やか 奈良田湖到着 山の間にちらっと残雪の頂が(ほんとにちらっと)

 10:00、奈良田着。集落それ自体はすぐに終わり、少し山裾の森の中を抜けると、ゲートが設けられた開運トンネルと、発電所が見えてきた。発電所手前には例によってワゴン車やら乗用車が10台ほど停まっている。どの車も主はもぬけの空だが、主は多分釣り客だろう。そう言えばここへ釣りに来た人の話を最近聞いた。何でも小型自転車、中には小型のバイクを持ち込む人もいるらしい。高さ2m弱ぐらいの開かずのゲートを通過するのには、乗り越える以外ちょっと想像が付かない。小型とはいえ、バイクを持ち上げるのはさぞかし重いことだろう。

奈良田湖を振り返る 集落を抜け発電所へ 発電所前の駐車場 ここから通行止め 開運トンネルを覗き込む

記 2004.6/26

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Last Update 2004.6/30
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