村松→(県道226)下大谷→(国道290)上谷地→(県道9・村道)上塩 |
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コンビニ補給や道の行って戻ってがあって出発が遅くなり、6:50、村松発。
いつも加茂へ向かう時に使っていた国道291ではなく、小山を挟んで一本東側を回り込む県道226で、平野から低山になりかけの丘陵地を横断して栃尾へ向かう。
里山、その間の田圃に畑に集落、森、時には小さな峠が、入れ替わり立ち替わり栃尾まで続く。高い杉の木が点在し農家や田圃にははぜ木が並ぶ、典型的な越後平野山際部の風景が次から次へと現れた。
田植えから1〜2週間ぐらい経っているのか、水が張られた田圃の稲がそろそろ力強い。ようやく定着してこれから背を伸ばそうとしているのだろう。
農村から坂道を遡って速度が落ちると、すでに羽化した夏のトンボが周囲に飛んでいるのに気が付いた。田圃から森の中へ入ると、冷んやりした空気の中に鳥の声が聞こえてきた。
天気は所々に雲が出ている程度の晴れで、鋭い朝の光を受けた山々や木々の影が真っ青に見える。木々や田圃の上に溜まった空気は冷んやり気持ちがいい。農村、田圃、そして峠道、どこへ行っても小川や田圃には水が流れ、畑や森の緑は勢いが良い。
下田を過ぎ栃尾に近づき、平野部と交代で現れる峠区間では、ピーク部分のの行く手に残雪の越後山脈が見えるようになっていた。黒々としたシルエットに残雪の模様が力強いが、その姿はもやの中にうっすら淡いコントラストが浮かぶ程度で、春先のような明瞭さは無い。
県道317から畑の中の細道をつなぎ、9;00、栃尾の町外れの大川戸から国道290に合流。国道290は思ったほど交通量は多くないが、やはり国道なりに国道らしい表情の道だ。栃尾の外れから早くも登りが始まると、開けた斜面に照りつける太陽はこの時間で既にけっこう厳しいものになっていて、水飲み休憩と称して足を止める事態に陥ってしまった。この先、今日はまだまだ暑くなるに違いない。
途中の分岐で林道に入って県道と林道で栃尾・山古志の境の集落、田代に抜ける道に目を付けていた。本来、栃尾から山古志へは県道24があり、なかなか雰囲気のいい道ではあるのだが、そちらは前回通っていた。そもそも、この辺の山間細道でつまらない道な訳が無い。
吹谷の集落で林道に逸れ、繁窪の集落まで一気に下る。果たして急斜面に張り付いた集落の、点在する民家や畑が木々に包まれているような、この辺りの典型的な風景の中を通ることができた。
急降下すると、まず確実に再び登り返すのもこの辺りの常だ。。山の中に入って坂が厳しくなっているのと、太陽光線は更に強烈になっていて、ちょっとくらくらするような登りが続く。
集落が切れて山になりかけたところで、9:35、「杜々の森名水公園」に到着。
手持ちのツーリングマップルでは少し離れた場所に「杜々の森名水公園」はプロットされている。が、実際にはどうやらこっちが名水公園らしい。
名水公園と言うだけあり、ブナの木陰のちょっとした足場に泉があり、期待したとおりに泉の水を飲むことができた。木陰はとても涼しく、一気に生き返った。のみならず、近くには売店に食堂もある。暑いのでこの辺りでちょっと身体を冷やしたいが、まあ時間的にはそうもいかないだろう。ここはカロリー補給も兼ねて売店のソフトを頂いておくことにした。
泉の脇には山菜売場の仮設ハウスがあり、その脇からは20%以上もあるだろうと思われるコンクリート舗装の激坂が伸びていた。地図だとこの先しばらくこんな坂が続くことになっている。今までも地元の人に聞いてはいたのだが、ここで山菜売りの地元おじさんに行く手の状況を確認。
やはり山古志村へ抜けられるようだ。途中の分岐で左に曲がると守門村方面へ抜ける廃道の旧街道らしい(ちなみにツーリングマップルだと「車両通行不可能な湿地帯」)が、そこは構わずに直進しなさいとのこと。
9:50、杜々の森発。
この暑さの中、早くも激坂でばててしまうとこの後大島村まで困るので、坂が一段落するまで最初から押すことにした。森の中の薄暗いコンクリート舗装の道は、つづら折れやら直登やらでぐいぐい高度を上げてゆく。突如頭上が開けて現れる隠し田のような田圃では、さっきまで通ってきた丘陵地帯が見渡せた。
記 2004.6/22
Last Update 2004.7/19