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11:00、上士幌発。道道337で士幌の町とその手前、一昨年転倒した危険な国道274を避け、道道337へ向かう。
緩やかに傾斜する台地を大きなジグザクで横切るので、勢い緩登り・緩下り・緩登りが続く。風景は終始、十勝特有のだだっ広い畑と防風林。少しずつ姿が変わって行く山、僅かなアップダウンや高低差、それに大雑把に変わって行く地名や時々現れる集落(と言っても農家が数軒だけ)が、風景の違いである。
上音更から再び国道274に合流。有名な16km信号無しの一直線道路には、道道との分岐にさえ信号がない。薄曇りの空の下、薄日で次第に温度は上がっていた。まあ退屈しない程度に変化がある山々を眺めながら、広くのどかな道をとぼとぼと進む。
やがて国道274が直角に分かれ、然別湖から下ってきた道道85と合流し、登り基調が下りに変わる。上士幌から長い道のりだったが、十勝平野の北部を東西に横断して北西縁の山寄りに到達したのだ。
今までの防風林と畑の1本道は、山裾のイレギュラーなカーブを描くアップダウンに変わった。育成牧場の鮮やかな緑の向こう、やはり緑の山が間近に迫る。
最後に標高差200m以上を一気に下り、十勝川を渡って道道718に合流。
この道の上流はトムラウシ温泉である。トムラウシ温泉の評判は以前からよく聞くが、ひたすら良いという点で一致している。以前から一度訪問せねばと思っているのだが、すでに14時前。今日もとりあえずそちらへは向かえない。
狩勝峠への国道38に合流するまで、あと一つ丘がある。めぼしい丘越えの道を目指し、十勝川の谷の狭い平野を下ると、前方に学生ツーリスト集団を発見。10人以上となかなか大所帯である。話しかけると、この先国道38号で狩勝峠へ向かうとのこと。
その学生集団は、丘を越えたところで一旦別の方向へ消えていった。が、こちらがショートカットして、国道38道ばたのソフトクリームを仕入れている間に別経路を進んだらしく、果たして「狩勝峠1合目」の看板が始まる新内で、再び後方に登場。そのうち群を抜いて速いらしい2人が、突如ヒルクライムモードに突入。学生ツーリング仕様のてんこ盛り積載なのに、200mぐらい先行した私をあっと言う間に追い抜き、あっと言う間に前方へ消えていった。
狩勝峠への登りは、幅が広く、見通しのいいだらだら登りが続く。新内を過ぎた辺りで既に峠までの道が見渡せ、もう少し登ると更に新得西側の丘陵地も見渡せる。が、いかんせん道幅が広すぎて、全然峠という気分ではない。
15:10、狩勝峠着。十勝方面へ見晴らしが良い展望台は混雑しているので、展望台の下で一休みする。こちらも十分十勝の見晴らしが良く、昔から人気の展望スポットである。
薄曇りの空に消えてゆく十勝の大平原を眺めたり、GPSログをカシオペアに移したりしながら、先の先着した学生さん2人と後続の本隊が到着するまで少しおしゃべり。某T大学の夏合宿ツーリングとのことで、明後日十勝岳温泉で解散らしい。今日はあと約40km、山部のキャンプ場を目指すとのこと。
最近自転車も少なくなったが、こういう出会いも夏の北海道らしい。
記 2004.9/3