新川十字路→(道道142・808・599)茶内
→(道道807)秩父別
→(農道)東円朱別
→(道道123・農道・国道243)別海
(以下陸別まで輪行#5-2)
54km
北海道Tour04 #5-1
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4:30前、部屋の北向きの窓から空を見ると、真っ黒な雲が見えた。昨日の土砂降りの記憶が蘇る。しかも今日の予定はあっち方面なのである。
ところが外へ出ると、東側の空が明るい。青空まで見える。更に朝食時のニュースでは、釧路の大雨の映像が「まだ止みそうにない」と映されていたが、その状態で天気予報は曇り。少なくとも今日の天気予報は信用しない方が良さそうだ。
今日は陸別まで行く。あまりうだうだ寄り道しなければ、それなりにこなせる距離だと考えていた。しかし、真ん中に激坂の津別峠を挟んでいる。今日と似たコースは2001年に走っていて、その時は陸別12:45発で津別峠展望台経由、屈斜路湖岸着が18時。今日と逆のコース取りだが、獲得標高差から考えると、まああまり時間に差はないだろう。余裕を見て弟子屈11時ぐらい発の予定でも、霧多布6時発なら大丈夫だろう。
しかし、弟子屈から津別峠で雨に降られると、特に標高が800m近い津別峠で何が起こるかわからない。また、弟子屈→津別→陸別と列車が無いのと、バスが無い。部分的な輪行振り替えは不可能で、釧路経由で大回りする以外は網走経由の超々大回りになってしまうのだ。
今、この霧多布ではまだ雨は降っていない。この後少しずつ進みながらやばくなったら輪行というストーリーで行けると有り難い。しかし、一方で交通機関の接続を考えると、現実的にはすぐ近くの茶内、昨日バスで通った別海、又はJRで釧路まで行ける弟子屈が有力輪行ポイントだろう。従って、この3ポイントでの判断が重要だ。
まあしかし、いろいろ考えてはみても、走り始めてみないと何とも言えないのである。
6:00、霧多布「民宿千船」発。
まず道道808で茶内方面へと向かう。道道808は、浜中町出身のモンキー・パンチ氏が、ルパンV世のエンディング(一番最初の荒野をバイクが走るやつ)のモチーフにしたという、広々した湿原の1本道だ。当時は湿地帯のダート細道だったと思われる道は、今は立派な舗装道路に変わっている。しかし、空が赤くなり物寂しさを感じる風が吹き始める夕方などは、今でもそれっぽい雰囲気が味わえそうだ。
鬱蒼とした低い森のだらだら坂を登ると、再びこの辺りらしいゆったりした起伏の牧草地が拡がった。これは昨日厚床で見た通りだ。
6:50、茶内発。今後足を進める北から西へかけての雲が、厚く重いようでも高いようでもある。さっきの低地で時々顔に水滴を感じていたので、場合によっては茶内であっけなく輪行かとも思っていた。しかし、このまま弟子屈辺りまで行けるかもしれない。
そのまま道道808から秩父別で農道に分岐する辺りで、天気は一気に良くなってしまった。昨日雨が降っているためか、太陽が出始めると、澄んだ空に輝く木々や牧草地、鮮やかな色彩のコントラストが強烈だ。日差しはかなり強烈だが、さすがにまだ7時を回ったばかり、気温はまだ上がらない。
牧草地を進み、東円朱別で道道123に合流。ここから根釧台地のいつものコースだ。一直線の道をアップダウンを数えながら進み、7:40、上風連着。早くも空には薄い雲が拡がり始めていたが、霧多布からここまで一応2時間かかっていない。天気云々より、きっちり予定に乗らないと、今日はショートカットが効かないのである。しかし、ペースとしては悪くない。このまま上手く行けば、弟子屈までは時間通り走れそうである。
7:50、上風連発。一山ごとに小さくなって行くアップダウンを進むと、同じようでありながら、今までの訪問で撮った写真で見覚えのある風景が次々現れる。順番を付けて覚えにくいので、その風景毎には見覚えがあっても、実際に現れる風景の登場順が新鮮だ。
国道243が近づいたところで、農道をショートカットして国道243へ向かう。と、丘のピークから眺める北西方向、弟子屈方面の雲のボリュームが増え、低く垂れ込め始めているのに気が付いた。
今すぐ雨の危険があるという雰囲気ではない。しかし何だか嫌な感じが漂っている。このまま弟子屈へ向かうと、弟子屈の手前か向こうで雨に捕まるだろう。雨の津別峠越えなんて考えたくない。それに、弟子屈到着前のお昼頃は、列車が一番少ないのだ。
何だか疲れも溜まっている。まだ9時だし、すぐ近くの別海で早めに輪行に切り替えてしまうのが良いと思った。
9:20、別海着。バスの時刻を見ると、10:08に別海発があった。ゆっくり落ち着いて解体、荷物を纏めて一息付いて出発。これ以上無いぐらいの良い時間である。
記 2004.8/31