八千代→(道道216・市道・道道240)上札内
→(道道55)大樹
→(国道236)豊似
(途中庶野まで8-1 以下8-2)
→(国道336)百人浜
→(道道34)えりも(以上8-2 以下8-3)
→(国道336)様似
158km

浦河
様似
えりも
襟裳岬
百人浜
庶野
広尾
豊似
大樹
尾田
村営牧場
上札内
八千代

北海道Tour03 #8-2
2003.8/16 八千代→様似

赤が本日の経路 灰色は昨日までの経路
赤が本日の経路 灰色は昨日までの経路

庶野到着 すっかり夏の風景 間違って入った国道336 雰囲気は悪くない 海側に拡がる牧草地

 夏らしい強い光と青空の下、ちょっと暑い風の中を有頂天になって走る。懐かしいような夏の風だ。緑はすっかり明るく濃い色になり、あれほど重く硬い色だった海が目の覚めるようなエメラルドグリーンになっている。強烈な色彩のコントラストを眺めながら、10:50、庶野着。
 この先、国道336から分岐する道道34が襟裳岬を回り、国道336はえりもへ直接抜けてしまう。そこで庶野の町外れで道道へ向かわないといけないのだが、標識を見落として山側の国道336へ進んでしまった。
 これが幸いして、国道から道道34へ戻る最後の分岐からは、百人浜の牧草地を海へ向かう、眺めの良いダートを通ることができた。

そろそろ曲がって道道34に移らないといけない 海側へ向かう 牧草地のダートに突入 広々と草原、海、そして遠景の山々 拡がる牧草地を海岸へ かなり風が強い

 道道34は牧草地が続く開けた斜面を進む。右手には日高山脈から続く山々が高くなったり低くなったりしていて、澄み切った空の中、地図で見る距離感覚よりもはるか前方へ続いてゆく。まだ岬まであんなにあるのか。左には鮮やかで明るい紺色の海が静かに拡がっていた。さっきまでの重い風景が嘘のようだ。
 しかし、振り返ると確かに今まで通ってきた方向がどろんとした空気に覆われている。海に突き出した岬ならではの気象現象と言うべきか。そう言えば前回ここに来た96年も、黄金道路では一面霧の世界だったのに、庶野を過ぎたこの辺で急に晴れだしたものだった。

日高山脈、麓の牧草地、続く道 牧草地が終わって灌木帯へ

 牧草地が終わって灌木帯の中の道になり、果てしなく遠く見えた山々の南端は意外にあっけなく近づいてきた。先端ほど低くなっているための偽遠近法だったのか。岬先端部では、記憶通りトタン屋根の集まりが緩斜面に張り付いて肩を寄せ合っている。集落の向こうには太平洋が拡がっている。海は明るい紺色のような、いかにも太平洋らしい色になっていて、岩場に張り付く草の緑とともに太陽に照らされ、「夏の北海道」という言葉が自然に頭に浮かぶ。96年に訪れたときに良い印象があった一方で、どうしても「襟裳岬」のイメージでしかこの辺の風景を捉えられなかった。しかし、この道も北海道の風景を象徴するような道の一つであることを、今回の訪問で再確認できた。

夏の光がまぶしい 襟裳岬市街 岬手前から太平洋を望む

 12:10、襟裳岬通過。「岬先端まで行くこともないでしょう」という根拠の無い満足感があり、徒歩で岬方面に向かうのは割愛した。
 登りながら岬をくるっと回り込み、見晴らしの良い丘の道となる。緑色の丘、正面に立ち上がる山、青い海、青い空、ごつごつした黒い岩の風景が何とも素晴らしい。これから向かうえりも・様似方面へ海岸が続いて行くのが見渡せる。また、所々では今まで通って来た十勝側の海岸も見え、左右に海外が延々と続く風景に、北海道の形と襟裳岬の位置を思い出す。

演歌がうるさい岬の駐車場 岬を回り込んで今度は北上 何故か追い風のまま 丘の上の道 東西両側に太平洋が見える 緑の丘、青い空、海 遠くには日高山脈

 丘から下ると、岩場の入り江に数軒の漁師の家が寄り集まる油駒の集落である。ここから、入り江の似たような小さな漁村をめがけて台地から急降下、漁村から再び台地上へと一気に登る、というのが何回か繰り返される。緑の丘、入り江の黒黒とした岩場、海と空の青、鮮やかな色が次々入れ替わる。その色彩の中で、寂れた漁村の民家や番屋が印象に残る。

油駒へ降りる また登る 寂れた漁村

 歌別からは高台の集落が続く。視界の彼方に消えて行く日高の海岸を眺めながら、漁村の中に僅かなアップダウンが続く。見上げると、まだそう高くない日高山脈端の山肌が濃い緑に覆われている。
 前方の緩く窪んだ湾に漁港が見え、道が丘から下って、襟裳岬をショートカットした国道336に再び合流し、えりもに到着。

丘の上の道 歌別の台地 海際には昆布干場 日高山脈の始まり際の道 昆布干場 昆布干場 緩いアップダウン えりも市街が見えてきた

記 2003.9/11

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Last Update 2003.9/21
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