札友内→(国道243)虹別
→(道道885)養老牛
→(道道150)俣落
→(町道北19号・町道)開陽台
(以上6-1 以下6-2)
→(町道・道道150・69)中標津
→(道道13・国道272)上春別
→(道道831)別海
→(道道123・813)大別
→(道道14)標茶
→(国道391)南標茶
→(道道243)下雪裡第三
213km
北海道Tour03
#6-2
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10:20、開陽台発。中標津へ向かう関係上、最初に開陽台へ訪れたときに中標津から来た1本道で中標津へ向かう。冬の誰もいない一直前の道を、とぼとぼ3時間か4時間ぐらい掛かったように思う。中標津らしい牧草地とカラマツが続く雰囲気のいい道だが、何故か自転車では、確か1986年以来通っていない。
中標津に近づくと、1986年にはまだ無かった中標津空港の脇を大きく迂回する。迂回ルートの分岐では、昔の道が茂みに隠れて廃道化しているのが見えた。
街中でちょっと補給し、11:05、中標津発。街外れから台地を国道272で少し進み、途中で道道831に入り込む。
道道831〜123・813も、根釧台地らしい風景を見ることができる道だ。こちらは中標津の整然とした牧草地から別海町に入ると低地の湿地帯と台地の牧草地・防風林と、多少風景に変化が出てくる。特に低地の湿地帯では鬱蒼というか荒涼というか、独特のワイルドな風景が眺められる。標高差数10m程度の比較的大きなアップダウンが頻繁に現れるが、前の下りの勢いで半分以上登ってしまえるので、見かけほど厳しい道ではない。道自体もかなり広いが交通量は皆無で、それがまた風景の印象を助長する。
山沿いから根釧台地の中央部に近づくに連れ、次第に空は晴れてきていた。13:20、上風連着。
一直線に伸びる道道123の行く手、果てしなくだだっ広い別海町の牧草地と湿地の中、島のように現れるのが上風連の集落だ。集落と言うか、2本の道道が直交する交差点付近に地区センター・小中学校・生協に商店が1軒集まっているだけなのだが、これでも何か集落に見えるほど辺りは牧草地と湿地帯だけなのである。
上風連の先、牧草地の中で道道123と道道813の分岐がある。道道123をそのまま進むと国道40の糸魚沢方面に抜けてしまうし、道道813は景色が変化に富んでいる楽しい道だ。今日は道道813に進む予定だが、この分岐が農道との分岐のようにさりげなく、間違いやすいので注意しないといけない。
浜中町に入ると、牧草地の中どこまでも一直線の道にかなり大きいアップダウンが連続する。根釧台地の彫りの深い川を強引に横切る方向なのだ。見通しの良い拡がる緑の中、アップダウンを繰り返して視界の向こうへと続く道は、いかにも北海道ツーリングらしさを感じさせる。
空には再び厚い灰色の雲が垂れ込め始めていた。
いつものモンキー・パンチ氏画の牧場名看板、ルパンV世の地区案内を眺めているうちに厚岸町に入ると、いよいよ道道813最後の区間、別寒辺牛湿原だ。今までアップダウンのある台地を通ってきたが、ここからは低い丘陵の中の道となる。今日のどんより曇り空は、この湿原特有の鬱蒼とした雰囲気を更に盛り上げる。更に時々雨がぱらついてきた。
湿原端の坂を下ると、再び前方に牧草地が見えてきた。15:40、大別着。ここから道道14に乗り換え、内陸部の標茶へと向かう。
道道14は牧草地の丘の間の道だ。朝から通ってきた道とは違い、複雑な起伏をくねくねカーブとアップダウンで抜けてゆく。何度か登って下っての途中では、周囲の丘を一望できるような場所や、谷底の湿地や茂みの中を行く箇所もあり、退屈しない。
17:05、標茶着。少し補給の後、17:20、出発。いよいよここから鶴居村へ向かう。
国道391から道道243に入り込むと、釧路湿原の北端をかすめながら低い丘陵を何度も乗り越え、概略で西に向かう。標高差60程度から100mの丘陵越えはアップダウンがなかなかしつこい。この時間、そろそろ薄暗くなり始めている細道は只でさえ心細い。ましてや鬱蒼とした広葉樹林が続く。時々出ている熊注意の看板を妙にリアルに感じているところに、突然大型のシカが路上に現れたり茂みの中をがっさがっさと逃げて行く。
18:45、どさんこ牧場通過。今日の宿、ファームイン鶴居の予約をしたときに電話をかけた場所だ。少し道から奥まった場所の管理棟らしい建物には灯りがついていて、もうそういう灯りが恋しい時間になってしまっていた。最後のもうひと越えで今日の宿だが、夕食の19:00にはちょっと遅れるかもしれない。
最後の丘へ登る間に周囲が完全に暗くなり、19:20、下雪裡第三着。何とか着けた。
今日の宿「ファームイン鶴居」が数10mの距離だという鶴見台PA周辺で、灯りを頼りに民家・商店・宿と尋ねて回り、20分後にようやくファームイン鶴居の看板の出ている建物を発見。宿泊施設としては、いや、民家としてもかなり小さいその建物には、とりあえず灯りは点ってはいた。
ところが、ノックをしても返事が無い。仕方ないので「御免下さい」と中に入ると、何と誰もいないのだ。夕食に遅れるのではないかと心配し続けていたのだが、小さな流し台には食品の気配すら無い。
果てしなく奇妙だった。これでは夕食どころの事態ではない。
推理小説でありがちな展開ではあるが、とりあえず予約を受け付けたどさんこ牧場に電話を入れてみた。何かの手違いに決まっている。
と、案の定、私の予約はどさんこ牧場でちゃんと入っているそうだった。HPの作りが悪く(改訂済)、一般向けの宿泊施設は8kmぐらい離れた山の中のどさんこ牧場なのに、グループ向けコテージのファームイン鶴居がどさんこ牧場と間違いやすい場所に書いてあり、時々間違う人がいるとのこと。
予約時にちゃんとファームイン鶴居と言ったぞと思ったが、くたくたの身体で30分近くも宿を探して走り回った後、真っ暗な道を山の中のどさんこ牧場まで戻る気力はすでに残っていなかった。しかし、こういうことはあまり珍しくないようで、宿の人が軽トラで迎えに来てくれた。
20:10、どさんこ牧場着。
第3セクターの施設に雇われの住み込み宿主さんなのか、さっきトラックで来て下さったおじさんが今度は夕食を作ってくれた。何も言わずにご飯は超大盛りだったが、なかなか美味しいステーキのおかずで、自分でも驚くぐらいの勢いで一気に平らげた。
記 2003.8/26
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Last Update 2003.9/20