北海道Tour25夏#9
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プライベート牧草地は、早朝から一目で分かる雨だ。天気がどうでも、昨夜の内に朝食をお願いしてあるし、デマンドバスも特急サロベツも予約してあるので、今日の運休輪行に変更は無い。でも、雨ならより心安らかに、運休と輪行に向けて時を過ごせるというものだ。あとは嵐にさえならなければそれでいい。
7時、雨に煙る牧草地を眺めながら朝食をいただき、その後はもう玄関から出てバスを待機することにする。しっとり涼しい空気の中で思う。北海道で迎える朝も、今日を含めてあと3回。
7:42、デマンドバス2便でファームイントント発。雨は仁宇布川の谷間で一旦止んだ後、美深の盆地までずっと小雨が続いた。
8:10、美深着。運転手さんにお願いして美深北口(?裏口?)に着けていただいた。こちらの方が狭い改札を通り抜けたり階段を登らずに済むので楽かと思ったものの、車が入りにくい取付道路を小雨の中荷物を持って50mぐらい移動する必要があった。それでも、こちらの方がだいぶ楽ではある。雨次第ではあるが。
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がらんとしたホームに荷物を置き、屋根の下で仁宇布よりは生暖かい空気に触れ、1時間足らず。雨は止んでから、また少し降り始めた。いくつになっても列車待ちの時間は旅の時間だ。その中に身を置けることが無性に嬉しい。各停とお客さんがホームに去来し、各停キハ54のエンジン音を見送った後はまた静かな時間が戻って来た。特急が来て私が出発した後も、またホームは静かになって次の列車とお客さんを待つのだろう。昔からずっと、そしてこれからもずっと。
9:04、サロベツ2で美深発。座席に座ったら安心したのか一寝入り、気が付くといつの間にか士別に着くところだった。旭川までたったの1時間20分、全く嫌んなっちゃうぐらい速いね。
サロベツ2、いや、無印キハ261系は和寒まで爆走し、塩狩峠の登りでまた爆走した。塩狩信号所出速度を落とした後、下りではしばらく速度を抑え気味だったものの、蘭留で平地に降りてから再び爆走。130km出してるんじゃないかという程の走りだった。大いに満足できた。
10:17、旭川着。旭川まで来るとやはりむっと暑い。
美深で発券できなかった切符の処理を済ませ、エキナカ店なの花でラーメンとソフト2つをオイシクいただいて、その後は2時間半余りの改札中籠城に入った。旭川の改札内には待合室というものが無い。代わりにホーム下M2コンコースにベンチがあるものの、通路に面していてやや落ち着きに欠ける。こういう時に思い出すのが、かつてのワイド周遊券旅行者だ。駅や列車にうじゃうじゃたむろしているのに、誰も駅や列車で金を払わないのだ。自分もその一人だったからよく分かる。だから、現代の経営者として駅には客を貯めず、一旦改札外に出してまうという方針が正しいことは理解できる。駅構内にただ待合室なんか作っても、誰も積極的に金なんか使わないんだから。
などとぐじぐじ思うのは、やはり踊場ベンチではちょっと落ち着きが悪いからだ。乗客なんて勝手なもんだとは我ながら思う。かと言って、ホームではエンジン音がうるさい。乗車中はエンジン音に喜んでいるのに勝手なもんだと、またもや我ながら思う。
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とにかく、今のところは乗り換え客としてM2コンコースのベンチに腰を据えた。居眠りしていると休みにはなるし、身体は痛いものの時間は経ってくれる。さすがに旭川、コンコースはやや暑い。汗が出てこないぎりぎりのところで、時々風が吹いて助かるという位だ。窓の外には石狩川、手前に河岸の公園広場、向こうに市街と丘が見える。雨は降っていない。しかし止んだばかりのように所々しっとり濡れている。空に低くどす黒い雲が垂れ込め、少し離れた丘が霞んでいる。近くに雨は降っていなくても、結構な大木が枝を振る程の強風が吹き荒れているようだ。一方、窓の中のこちらは、暑いとは言え静かで穏やかなもんだ。今日はここに腰を据えて正解だろう。
13:48、富良野線で旭川発。美瑛の手前から陽差しが出てきた。明るくなってきたと思ったら、一気に雲が動き始め、青空まで現れ始めた。夕方に向かって晴れつつあるんだろうと思う。
列車に乗っていても美瑛から美馬牛が意外と距離があることが実感できたのは想定外だった。10kmは無いと思うものの、今日仁宇布から走る必要が無くて助かったと思う。来年以降のことはまた考えよう。
14:27、美馬牛着。美馬牛は無人駅だが、駅舎は昔ながらの有人駅がそのまま無人になりましたという感じの木造で残されている。さすが美瑛の丘陵まっただ中。こういう駅舎を維持管理するのも、今時風にご苦労を尽くされていると思う。
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待合室が居心地良くいい感じなので、時間を潰すには助かる。晴れ始めていることもあり、室内の気温もぐんぐん上がってやや暑苦しい。仁宇布から一気に南下してきただけのことはある。それに、一昨年訪れた時にはもっと暑かったことをよく憶えている。
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宿のチェックインは16時。まだ1時間半ある。自転車をのんびりゆっくりてれてれと組み立てた後、同じく去年訪れた佐藤商店でちょっとお茶にした。シフォンケーキも頂いておく。
16:00、美馬牛おかせん里着。去年ポテトの丘の松田さんにいくつか推薦していただいた中で名前が頭に残っていて、狙いを定めていた宿だ。
明日の天気予報はめちゃめちゃいい。行程全域でお昼過ぎまで晴れ。夕方曇り始めるようだが、その時間はもう輪行中のはず、知ったこっちゃ無い。唯一ちょっと不安なのは、天気が良すぎること。最高気温がお昼の富良野で30℃、南富良野で29℃。もう1℃上がると私の屋外活動に支障が出そうだ。毎回暑い麓郷や老節布、幾寅で、頭をぼうっとさせながら干上がる自分を想像した。まあでも、走れなくなったらそこで止めればいいと思えば、気も楽だ。
とにかく出発は決まりだ。そして脚と学習能力の無い高齢者にできる身の振り方として、とにかく早め早めの進行を心がけよう。
記 2025/11/3
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