北海道Tour22#0
気象神社参拝と御利益

赤が今回経路 灰色は過去経路
気象神社様ありがとうございます 福島県檜枝岐村燧ヶ岳 尾瀬沼大江湿原にて PENTAX K-1 MarkII HD PENTAX-D FA15-30mm1:2.8ED SDM WR

 2021年。1月だったか2月だったか、株優が安かったので3ペアも確保しておいた。しかし、2020年に無かった出来事として、北海道ですら緊急事態宣言が発令された。もちろん東京でも。コロナは2020年に比べてもう少し下火になるかなと思っていたら、全く収まらないのであった。
 休日に電車に乗るのも憚られるような状態が続き、5月連休を2年連続で自宅籠城した辺りから、どう考えても夏の旅行には行けるような気がしなくなってきた。2020年のレポートを読むと、1日500人未満で「ああ、神様」とか言っている。しかし今じゃこんなの奇跡的に少ない方だ。
 6月には、民宿地平線から今年は夏は営業しないとのお便りを頂いた。もし私が中標津に来るなら、代わりに泊まれるようにというご配慮で、町営温泉の割引券が入っていた。新作コースと熱い説明文もいただいた。これはいずれ何らかの形で御紹介したいと思っている。

 
 

 さて2022年。毎年、楽しみな私的恒例行事として実施しているお正月の東京初詣。大田区・目黒区・世田谷区と山手線外の23区探訪を進めていて、2022年は杉並区・練馬区だった。両区とも山手線内のように神社が近接していない上に大変範囲が広く、杉並区は2021年に続いて途中からスタート、練馬区でも序盤で終了となった。
 しかし今回、以前から訪れてみたかった杉並区高円寺南の気象神社へ遂にお参りすることができた。そして気象神社では今年の道中晴天をお祈りし、桐箱のお守りを入手しておいた。その御利益か、5月連休の中国地方Tour22では、天気に大変恵まれたのだった。

 御利益はその後も続いた。海の日3連休の尾瀬ツアーでは前線直撃で尾瀬沼を断念したものの、2日目3日目は全国が豪雨に襲われているというのに私の自転車区間ではぴったりその間晴れてくれたりした。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8
 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8
 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8
   RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 それでも悔しくて非自転車で出かけた7月末の尾瀬リベンジでは、尾瀬沼手前で2010年以来久々に青空の大江湿原に出会えたり、念願だった燧ヶ岳に登るとその間は晴れてくれたり。あと10年ぐらい、この思い出だけでも生きてゆけそうな風景を、一杯見ることができた。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 そして自転車回送日の2022年8月6日。天気予報の最高気温は、2日前までなんとこの日だけピンポイントで29℃、もちろん雨は降らずにこの気温。前日夜の天気予報では、さすがに最高気温31℃まで上がったが、とても好都合なことに変わりは無い。今年はついている。

 14:00に自宅発。年末年始に毎日往復する、もうGPS無しでも間違うことの無い道なのだが、ゆっくりゆっくり気を付けて辿ってゆく。

 4サイドは久しぶりで乗車感覚にまだ慣れてないし、それ以上にコロナ禍になってから、何だか町中の路上が浮ついているようなあやうい雰囲気が感じられるのだ。

 具体的な根拠がある訳じゃない。単なる印象ではあるものの、急な飛び出しは増えているように思う。

 結局都内某所の母の家には17:00着。着いてしまえばもうエアコンの存分に効いた室内で、風呂でも入ってからゆっくり自転車を輪行袋に片付けるだけだ。

 RICOH GRV GR18.3mm1:2.8

 8/10、いよいよ出発当日。8時半に都内某所を出発だ。
 今年の飛行機は、中標津便にした。ここ数年釧路空港に着いてはみても良くて雨時々曇り。どうせ途中で雨に降られるので、近年は空港着陸前に全行程輪行を決めている。前回釧路空港で晴れていたのは忘れてしまった(2016年だった)。それなら何も急いで釧路に向かう必要は無いな、と前回2020年つくづく思ったのだ。
 中標津便は1日1本。ANAの場合は羽田12:15発で中標津14:05着だ。もう2時間、いや、せめて1時間早いと中標津での行動に自由度が増えるんだが。
 お昼の飛行機のため出発を急ぐ必要は無い。しかし、空港までは当然のようにタクシーを使った。何しろ北海道Tourで毎年最大の懸案事項、渡道が劇的に楽になる。全行程中、最大の費用対効果があると言って過言ではないのである。思えば20年ぐらい前、休暇前日業務終了→19時東北新幹線やまびこ(まだはやては無くはやぶさは東海道ブルトレだった)乗車→21時仙台到着&北斗星捕縛→休暇初日早朝に道南上陸などという方法を好んで使っていたのを思い出す。などと思い出しているのは、母のマンションの玄関先から乗車して、空港ターミナルの荷物預かり窓口階に直接横付けするタクシーの車内だ。この落差を旅として楽しめるのも、あの頃そういうことを大変な思いをしながら実際にやっていたからだろうと思う。まあその時はその時でとても楽しかったのだが。

 到着予定時刻10分前を過ぎ、中標津便は高度をぐんぐん下げてゆくとともに、雲の中から突然下界の風景が意外に間近に拡がった。例年だとそれは太平洋岸辺りであることが多いように思うのだが、今回は標茶っぽい、と思っているとすぐ北に磯分内っぽい町(というか集落)があり、段丘部を次第に奥へ進んでゆく道道13っぽい道が通っていた。更に丘の狭間に多和平、西春別と虹別が過ぎていった。牧草地の中を通り抜けてゆく一直線の茂みは、間違いなく標津線の跡だ。
 しばらく牧草地が続いた後、一直線の道沿いに少し民家が集まっているのは、道道13沿いの当幌だろう。何回か通った道も認識できる。次に現れたやや大きめの町っぽい営みは一見わからなかったが、イレギュラーな道の形には見覚えがあった。中春別だ。こうなるともう空港着陸間近だ。

 14:20、中標津到着。12:25羽田発が12:40発に遅れた影響を受け、そのまま到着時刻も単純にスライドしていた。そして荷物受け取りは14:40。中標津便の乗客の中でも比較的早めに荷物を預けたと思われるものの、一番最後に出てきた。まあいい、こういうのは早く荷物を受け取るために早く預けているのではなく、安心するために早く空港に着いて早く荷物を預けているのだ。
 気温は27℃、天気は薄曇りだがそれにしちゃやや蒸し暑い。そして自転車を組み立てる間に低めの黒い雲が出てきて、空一杯に拡がってしまった。

 空港ビル出口から外に出た段階でまだ明るかった空には、自転車組立中に雲が押し寄せ、組み上がり段階までにすっかりどんより気味曇りに変わってしまった。時々水滴も感じるし、今すぐ豪雨が降りだしても何の不思議も無い。
 天気予報は今のところ曇り、21時頃から雨、0時からは曇りということになっている。その後明日は7時から13時まで晴れ、その後は夜まで曇り。明日は根釧台地202kmコースに行けそうだ。一方、最近グルメ登山家のどびーさん(弟です)に教えて貰った、大変頼りになる雨雲予想サイトSCWによると、17時から降水量0mmの雨雲が出ることになっている。こういう時の降水量0mmというのは、経験で大雑把に言えば、時々ふわっと霧雨が降ったり止んだり。時間は一瞬〜1時間のうち30分ぐらいで幅がある、という印象がある。。
 こういう予測を踏まえた上で、今現在の目の前の現実として、空はあまりに薄暗い。GPSには空港から西側へ少し大回りして開陽台へ向かうコースが入っている。しかし、もう大幅に短縮し、俣落交差点から直接開陽台へ向かうことにした。2000年一桁台前半だとこの時間なら開陽台から平然と鱒や辺りまで行動圏内と思っていたことを思い出す。今は今日の宿が開陽で良かったと思うだけだ。

記 2022/9/19

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Last Update 2023/2/23
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