2007/5/27 初夏オフin長野
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細道が中綱湖畔から中綱の田んぼの中へ向かう頃には、雲は多かったもののさっきまで晴れていた空には、どういうわけか雲が垂れ込め始めていた。中綱の集落から小熊黒沢林道の登りに入ると、ぱらぱら冷たいものすら感じられる。
まあそれでも水滴は雨になることはなく、記憶通りの激坂が約300m。展望はあまり無いので単調と言えば単調な道だが、やはりここも新緑に包まれるような、静かで落ち着いた雰囲気がいい。
一登り終わって11:10、サンアルピナ鹿島槍スキー場着。神城辺りからここまで手前の山に遮られて全く見えなかった残雪の北アルプスが、今までにも増して間近に見えるようになっていた。朝より高い位置関係で眺められるのもあり、いきなり北アルプスの懐に踏み込んだような気にさせられる。正面にあるのが鹿島槍なのだろう、と思った。
多少雲は低めではあるが、景色は申し分無いと言えた。ただ、風が異常なほど強い。路上の砂が飛んで来て、身体に当たって痛いほどである。それに、登り途中で収まっていた雨も、標高が上がったためか再び時々ぱらぱら来始めていた。
ひととおりみんな登ってきたところで、何とこの後東京へ戻って空路福岡へ帰るため、先を急ぐKondoさんくららさん夫妻が離脱。残された者たちで今後の身の振り方を協議するが、なんとなく不安げな天気に、みんなあまり積極的なコース取りはしたくなさそうだ。
結局、この先小熊黒沢林道へ進まずに、登ってきたのと反対側の鹿島川の谷に降りて、そのままのんびり大町温泉に入って帰ろう、ということになった。
するするっと一気に鹿島川の谷へ降りると、標高が下がったのと谷底のためか、やや空模様は回復し、風も弱くなった。
そこで、登りコースを止めて余裕もあることだし、少し鹿島川を遡り、大冷沢沿いの爺ヶ岳登山口、大谷原へ寄り道することにした。この大谷原、前回2002年の訪問で、ぴー助さんにつれていってもらった場所である。
森の中の細道を少し遡り、そろそろ登り斜度が厳しくなってみんなばらけてきた辺りで、突如辺りが開けた。大冷沢の川原である。
正面には爺ヶ岳か鹿島槍か、残雪の北アルプスが壁のようにそびえ立って、ゲートの向こうから多少荒れたダート激坂が山の森の中へ消えている。近くのそう高くない山肌の、意外なほどの近い場所に残雪が見られ、今自分たちが来たアルプスの麓にいるのだということを改めて実感できた。
12:00、大谷原発。雲行きもあやしいので、あとはそそくさと鹿島川の谷間をひたすら下る。▼動画1分12秒
森の中から鹿島、上手、中村の集落、田圃、どんどん開けていく谷間を一気に下りきると、天気もどんどん回復してきた。
こんなことならもうすこし長居しても良かったと思ったが、振り返ると背後の谷はやはりどんより暗い雲の下なのだった。
押出で辺りは一気に開け、拡がる田圃の中を大町温泉郷へ。▼動画1分1秒
地元の方に尋ねて教えていただいた温泉施設「薬師の湯へ」。入口ではさっき別れたはずのkondoさん、くららさんの自転車を見つけることができた。
薬師の湯発は14:00。風呂から上がってもうあとはほとんどゆるゆる下りだけ、のんびりのんびり大町へ。
西野口、東野口、本村と集落をつなぐ裏道をつなぎ、田圃や畑、そして時々森を抜け、唐突に大町の裏手へ。
記 2007/7/16