近露から国道311経由で紀伊田辺へ 赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路

紀伊半島Tour07 #3-2
2007/4/30 清水→紀伊田辺

清水→(国道371)平瀬→(県道217)近露(以上#3-1)
→(国道311他)下附→(県道219)生馬口
→(県道36・町道)朝来→(町道・市道・国道42)紀伊田辺  71km

朝の合川ダム 百間山渓谷方面への分岐 水墨画風の幽玄とした佇まい

 旧道から近露の集落の中へ向かう道を振り返ると、なかなかいい雰囲気だ。この辺り、細道旧道は拡幅しないで全く別に一気に新しい道を造ってしまう。こういう場合、旧道はすぐジャングル廃道になってしまうことも多いが、中辺路ということもあって維持管理の行き届いたこの道ではそれが功を奏して、新道の喧噪がほとんど伝わってこない。

 旧道とは言え国道371や425などより道幅は余程広い。杉林の山肌に張り付いてくねくねという程でもない程度にカーブを描きながら、斜度もゆったりと、時々中辺路と交差しながら、道は次第に高度を上げていった。

 煉瓦造ポータルの逢坂隧道を抜けると、新道を見下ろしながら下り開始だ。

 勢いの良い広葉樹を眺めつつ、幅狭で路面の落下物も多く向こう側よりやや表情の荒い道がしばらく続いた。

 集落に入って一気に急降下、9:45、竹垣内着。この先は、どこへ向かうにもとりあえず富田川沿いに国道311を通らざるを得ない。

竹垣内から国道311経由で紀伊田辺へ 赤は本日の経路 13
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 交通量の多い国道311ではあるが、宮ノ平・蛇ノ越間、皆ノ川・川合間と時々旧道を経由することはできる。

 それに、やや開けた谷間ではあるものの富田川もけちを付けるほど汚いわけではない。

 栗栖川、真砂・能登平間と、時々旧道を経由しながらてれてれ下り続けた。

 10:45、道の駅ふるさとセンター大塔着。
 宿でおにぎりはもらっていたが、もうお昼前近くだ。地図を眺めながらいろいろ考えるが、どうもあまり新たな展開を画策せずこのままこの富田川を下りきってしまうぐらいの方が、そう遅くならずに帰宅できそうではある。慌ただしい国道311には止むに止まれぬ欲求不満はあるが、あまり今日のイメージを持っていなかった自分が悪いのだ。まあ天気もいいことだし、今回はもう少し下ったところで旅程終了にしてもいいかな、という気持ちになり始めていた。

 11:15、道の駅ふるさとセンター大塔発。少しでも国道311を避けたくて、ほんの少し下った下附で南岸の県道219へ。

 もうすっかり拡がった谷の平野に続くのんびりした一本道からは、青々と美しく水も豊かな富田川がよく見えた。

 生馬橋ではいよいよ北岸に復帰、再び国道311に渡らないといけない。この県道36を逆に進むと、卒塔婆隧道を通って昨日の日置川河岸の細道へ辿り着くのだ。等と思うとついそっち方面へ向かいかけてしまう。

 が、卒塔婆隧道越えの時間、日置川を下ってJR紀伊日置駅への時間、そして特急が停まらない紀伊日置での、紀勢本線の数少ない普通列車の列車待ちの時間を考えると、どう考えても大人しく、順当に再び北岸へと向かわざるを得ない。思えば昨日の午後、七川貯水池で国道371〜本山谷平井林道越えを断念した段階で、こういう結末になるのは決まってしまっていたのかもしれない。

 12:10前、朝来駅着。お昼の高い陽差しの中に、静かな町の静かな無人駅がちょこんと佇んでいた。

 照り返しの陽射しでぼんやり明るい待合室へ入り、すぐに時刻表をチェック。と、今12:03の普通列車が行ったばかりである。罫線ばかりが目立つすかすかの時刻表によると、次は14時台。2時間以上の待ちである。ならば、数km先の紀伊田辺へ向かうべきだろう。

 というわけで、のろのろペースで町道・市道・国道42旧道を紀勢本線沿いにつなぎ、12:40、紀伊田辺着。ここ2、3年どうしても自走到着できなかった紀伊田辺にしては、今回は何ともあっけない旅の幕切れだった。

国道311で紀伊田辺へ 赤は本日の経路 13
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記 2007/5/8

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Last Update 2007/7/15
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