紀伊半島Tour07 #3-1
2007/4/30 清水→紀伊田辺

赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路

清水→(国道371)平瀬→(県道217)近露
(以下#3-2) →(国道311他)下附→(県道219)生馬口
→(県道36・町道)朝来→(町道・市道・国道42)紀伊田辺
 71km

おおとう山遊館 出発前 釣り人の混雑も一段落

 いつも通りに4時ちょうどに目が覚めたが、朝食を頼んでいることを思い出して2度寝、再び起きたのは4時半だった。まあそのぐらい、朝食を頼んでいることで何というか気が緩んでしまっていた。
 朝食は昨夜の夕食に引き続きボリュームたっぷりで、さすがは釣り客に人気の宿ではある。釣り客に人気だけあり、その後宿代の支払時には、今日の受付窓口開始に押し寄せた釣り客とかち合ったり、荷造りで何かと時間が掛かったり、清水「おおとう山遊館」出発は7:00。出発も遅くなってしまったが、次来るときはもう少し早く到着するようにしよう。
 でも、見上げると、森の木々の上空は今日もすかっと青い。気分良くツーリングができそうである。

11 清水から国道371経由で近露へ 赤は本日の経路
21

 国道371の合川ダムは、5年前以来の訪問だ。前回はくねくね細道のボリューム見込み違いの焦りで、あまり景色を覚えていなかったが、今回は百間山渓谷方面への分岐辺り、ちょっと水墨画風の幽玄とした雰囲気すら漂う岩と水と新緑の景色を、落ち着いて味わうことができた。

 合川大橋からは昨日に引き続き日置川の遡上である。大橋などと言っているが、この橋、国道のくせに「1台ずつ渡らないと危険」とのこと。

 切り立った地形のため、検討段階では岩場の等高線が読みづらかったが、前回逆方向からあまり坂の印象が無かった国道371は、見事にけっこうな登り基調である。しかし、ツーリングマップルにも「これが国道?ほとんど1車線」と書かれるほどに延々続く細道には、ほとんど車がやってこない。地図通りに切り立った岩場に張り付く道、いかにも南国らしい樹種が鬱蒼と茂った森と、大きな岩のごろごろ転がる日置川の渓谷をめいっぱい楽しめる。

 川根からは谷間が拡がり、集落が始まると森の細道は普通の国道程度に幅が広がった。

 山間の田んぼでも田植えが真っ盛りで、きりっ涼しい朝の空気にまぶしく明るい陽差しと共に気分がいい。とはいえ、走りはじめてそろそろ1時間だが、もう8時。昨日、一昨日の感覚からは頭を切り替える必要がある。
 宮ノ平からは初めて通る道になる。以前通った県道219への分岐には、その時通った大塔林道が通行止めという旨の看板が置いてあった。どこもかしこもまだまだ災害の爪痕は深いこの辺りである。

 しばらく進むと、再び谷間は切り立った岩場と深い森の狭い渓谷となった。

 辺りがぱっと開けて、8:10、平瀬着。川を遡ると、普通次第に谷間が狭くなっていくのだが、どうもこの辺りの地形は、このように狭い渓谷の途中に、盆地のような集落の拡がりが何度も登場することが多い。

 ここで地図を広げ、朝ちょっと考えた今後の身の振り方を再確認する。このまま国道371をトレースし、日置川と分かれて地蔵峠へ向かう案も考えられたが、今まで通ってきた日置川の雰囲気がいい。また、日置川沿いの県道217の行く手は、10数km先の国道311である。両端部が中途半端な場所のこの県道217のショートカット効果は、今後あまり利用することが無さそうである。つまり、ここを訪れるための訪問でなければ、なかなか訪れにくい道なのだ。
 となれば、今回通っておくのがいい。

 県道217の取付部は単なる農村の生活道路風細道で見落としそうな道だが、錆びかけた道路看板で道の素性を確認できる。

11 日置川沿いから県道217経由で国道311、逢坂隧道へ 赤は本日の経路
21

 集落の外れから森に入ると、再び日置川の狭い渓谷が始まった。

 新緑の木漏れ陽、鬱蒼とした杉林、静かな登り基調の細道が曲がりくねった谷間に続く。時には森が開け、辺りが見通せるようになると、水の透明な渓谷が見事だ。

 途中では何度かの林道分岐もあり、その度に自分の居場所を確認することができる。

 行く手の谷間が急に開けているのが見え始め、間もなく柿平で国道311、いや、中辺路の谷間へ出た。今まであんなに狭い谷間だったのに、そして上流に向かっているはずなのに、あまりに広々とした山間の集落の広がりに、何か狐に摘まれたような気分になってしまう。今まで渓谷の細道が続いていたのに、この山間の開け方は何だか不思議だ。

 もう少し先へ進み、9:00、近露着。ここで中辺路沿いの国道311旧道に乗り換えて、逢坂隧道越えへ。

記 2007/5/8

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Last Update 2007/7/15
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