2005.10/2
櫛形山林道・丸山林道 #3

丸山林道で奈良田へ 赤は本日の経路 濃い灰色は既済経路

竜王→(県道25・国道52・県道20)有野→(県道12)飯野新田
→(長峰林道・櫛形山林道)見はらし平(以上#1)
→(櫛形山林道)久保平→(丸山林道)先勝橋
(以上#2)
→(丸山林道)奈良田→(県道37)上沢
→(国道300)波高島   97km

荒れたダートの丸山林道 落石多し でも突然落ち込む向こう側の展望はど迫力 RICOH GR1 GR28mm1:2.8 CTS200

 深い谷底まで一気に下りきると、北湯ノ川を渡る小さな橋で道は登り返し始める。少し先で高い山々に挟まれた谷を蛇行する湯ノ川へ流れ込む北湯ノ川は、しかしながらまだ小さな川だ。コンクリートの堰に覆い被さる広葉樹、その向こうの緑の山姿は何とも静かで山深い。思わず足が止まる。
 もう12時半を回っていた。この後奈良田から夜叉神峠へ向かうためには、大まかに奈良田12時着というイメージがあった。が、櫛形山林道のボリュームと、これから先の登り返しの2つの見込み違いで、奈良田着は13時を確実に過ぎることだろう。もしかしたらある時点で夜叉神峠を諦めるような判断をしないといけないかもしれない。
 まあ例によって例のごとく、悩んでいても始まらないのである。もう少し先で判断せねば。

橋はそう高くないが突如落ち込む北湯ノ川 重なる緑の山々

 登ってみれば登り返しはそうボリュームは無い。

えっちらおっちら登ると展望は良好 山肌トラバース 森の中もある 山肌くねくね 険しい向かい側の風景が見事 森も断続

 登り返しが終わってくるっと折り返した辺りでは、さっきの橋では沢のようだった谷底の川が、もはや底もなかなか見えないほど落ち込んでいる。

次第に谷は落ち込む ちょっと荒々しい表情の道 山肌に張り付いて道は進む

 いきなり山深い雰囲気になってちょっと驚いたが、地図を見ると何と標高差500m以上になっていて更にびっくり。

余り登ってないのに景観は異常にダイナミック 感動よりびっくり

 その先突入したつづら折れ下り部分では、以前見たことのある奈良田湖の水色の水面、そして奈良田の発電所が時々正面の下部に見えた。今度こそ奈良田だ、と思った。

尾根を巻いてすぐに下り始める 木々の間から南アルプスと谷底の奈良田が登場 息を呑む 下りが続く
山々が厚い雲に隠れている 木洩れ日の下り 雰囲気は悪くないが斜度はけっこう急

 時間は13時過ぎ、この分だと今後夜叉神峠から甲府盆地に降りてちょうど暗くなるぐらいだろう。行ける。

崩落土砂の溜まる道 荒々しい表情が続く 薄暗い森の中 野呂川方面は雲の中 延々続く深い森

 最後に木々の覆い被さる狭い道を一気に下りきり、13:15、県道37に合流。

丸山林道から奈良田経由で南アルプス街道へ 赤は本日の経路 ようやく下の道が見えてきたが取り付きの例に漏れず斜度は増す
奈良田ゲートはこんな感じ 車はここで進入禁止 自転車は広川原までOK

 合流点にはガードマンのボックスが建っていて、中から出てきたガードマンが「こんにちは」と挨拶してきた。こちらも挨拶を返すが、行く手の道に立っているバリケードに気が付いた。自転車は通行可能なはずなのに。
「自転車、通行可能ですよね」
「ええ、でもこの先行って帰ってになるよ」
「え?夜叉神峠も季節通行止め解除じゃないんですか?」
「いや、今年から自然保護ってことでマイカー規制になって、自転車もダメになったんだよ。その割にはタクシーと路線バスはOKなんだけどね」
 …この後の予定が一気に崩れてしまった。

 一方で、どうもさっきの登り返し辺りから、空には急に雲が増えて始めていた。それも南アルプス方面から、どんどん雲が押し寄せているのである。夜叉神峠へ行けないのは少し残念だが、このまま夜叉神峠へ行っても、肝心の南アルプスは雲に隠れてしまっているだろう。
 というより、雲が押し寄せているだけあり、強い風が谷間にも吹き始めている。先のガードマンによると、
「さっき無線で話したんだけど、上の方じゃ凄い風だって。こりゃ今日は来るね」
とのこと。
 となれば長居は無用だ。

奈良田湖 谷が深い西山のシェッド区間 大岩ごろごろの野呂川
天気も危うい 一目散にシェッド区間を通過

 そのまま野呂川の谷間をどんどん下ると、案の定時々水滴がぱらついてきた。

谷底のは拡がったがまだまだ清らかな雰囲気 谷底を野呂川と共にひたすら下る いよいよ新倉のトンネル
相変わらず切り立った両側の山 標高差1000mぐらいある 新倉のトンネル 狭いので車が来ないように祈りつつそろそろ通過

 しかし、谷間が開ける新倉辺りから、前方の雲の中に明るい空が見え始めた。もう十分下ったということなのか。

荒々しい河原が続く 新道建設中 毎回工事進捗 新倉到着 中州の集落 ヘルシー美里近し 塩島 谷底の拡がりが新鮮 更に下る

 時間があるので、途中ではいつも指をくわえて通過する「そば処アルプス」に立ち寄ってみた。腰の強い硬めの蕎麦が美味しい。

西の宮 もう大分谷間が拡がってきた 柳島へ一気に下る 空はさっきと打って変わって真っ青 夕陽がまぶしい 早川の谷間 振り返る南アルプスは光の中 早川を更に下る 富士川の谷が見えてきた

 15:59、波高島着。時刻表を見ると16:05に甲府行き普通列車がある。その後は何と1時間以上間が空いてしまうようだった。
 到着早々だったが、泡を食って即輪行開始。

櫛形山林道・丸山林道から奈良田・大島経由で波高島へ 赤は本日の経路 まもなく波高島 この段階ではまだてれてれ進む
ホームに上がると共に普通列車入線

記 2005.10/13

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Last Update 2006.1/11
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