2004.11/27
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沼津→(国道414)多比→(県道17)古宇→(県道127・18)達磨山 |
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沼津着は7:30だったが、改札の精算やWC等ことごとく前の人が手間取り、出発は8:10。更に駅で買えなかった物があり、沼津町外れのコンビニを出発したのは8:25になってしまった。
列車の中から富士山がいつもより大きく見える程晴れている今朝だが、空気自体が暖かく、沼津に降りたときから半袖シャツとレーパンで十分過ごせる。
走り出すと伊豆の山々は逆光でまぶしく、駿河湾沿いの漁村で右側一杯に拡がる海は、陽差しと青空でいかにも黒潮らしい濃厚な青だ。それに伊豆には珍しく、風が全く吹いていない。
多比で修善寺へ向かう国道414と分岐し、海沿いの1本道は県道17となる。交通量もぐっと減り、この辺でようやくツーリングしている気分になる。
岸辺の漁船、湾の静かな海面に浮かぶ淡島、三津辺りのヨットを眺めながら、入り組んだ海岸線を進む。
静かな駿河湾の向こうには、富士山から南アルプス、切れ目無く続く中央アルプスがとてもよく見える。多分過去の訪問で一番よく見えていると思う。沼津出発に多少時間を食ったが、今日はもう何が何でも西伊豆スカイラインから仁科峠へ向かうしかない、と思った。
ただ、井田から真城峠へ登るとすると、井田発10時という辺りがタイムリミットだろう。どう考えてもそんな時間の井田到着は無理だと考えていると、「修善寺 16km」の標識が目に入った。そう、井田まで行かなくても、この古宇の分岐からでも真城峠へは登れるんだった。
9:10、古宇発。海岸近くの集落を抜けると、しばらく蜜柑畑の中の急な登りが続く。
蜜柑畑が終わると森に突入し、古宇川に沿って更にきりきりっと狭い道の登りが続く。
鬱蒼とした低い森は、小振りの厚そうな葉っぱの木が多く、いかにも南国風だ。森の中、道の脇に続く渓流は、夕べ雨がかなり降ったのか、迸るような水量だ。また、ところどころ台風の傷跡らしい倒木も目立つ。この先予期せぬ通行止めが無いと良いのだが。
車の通行は多くはないが、しばしばブラインドコーナーの向こうから車が登場することがあり、あまり安心もできない。まあ坂の斜度も緩急があり、森の狭い坂道は雰囲気も良く、そう言う意味では退屈することはないとは言える。
緩急のある坂道は上の方で一度広くなり、それがまた狭くなって、真城峠10:00着。
南北斜面の稜線を乗り越えるだけあって、道の周囲は一気に開け、周囲の山が見渡せるようになった。山々の中腹に取り付いたことがよくわかる。
その先、道はしばらく下り続けた。せっかくあれだけの斜度で登ってきたのに、と思い始めるぐらい下って、ようやく戸田峠への県道18に合流。
合流点から、地図で読める位置関係通りに、入り組んだ斜面に何ヶ所か行く手の道が上の方に見える。水平距離はそう離れていないので、これからそう距離も無しにあんな高い位置に登るのだ。
当然斜度はそれなりのものだ。登りが11%規準で計画されているようで、この手の県道としてはなかなか厳しい。登りが厳しいと、高度を稼ぐのも効率的だ。すぐにさっき下から見上げた位置から、入り組んだ斜面に激坂県道が張り付いて登ってくるのを見下ろすことができるようになった。
やがて狭い谷間に戸田の港が見えてきた。ちょっと足を停め、展望所で雲一つ無い青空、濃厚な紺色の海、険しい山を眺める。
更にもう少し登って11:05、戸田峠着。
駐車場兼展望所のような広場に事務的に寄ってはみるが、稜線上の峠からはさっきほど展望は利かず、そのまま通過して西伊豆スカイラインへと向かう。
行く手の稜線がどんどん登っているので当たり前だが、緩急はあるものの厳しいと言える登りが続いた。急な部分で戸田峠と同じく11%規準ぐらいか。
しばらくのろのろ登るが、さっきの戸田峠への登りで感覚が麻痺しているのか、もはやあまり視覚的なインパクトは無い。しかし、地図上での位置確認で振り向くと、さっきまでいたはずの戸田峠が意外な程下に見えた。
記 2004.12/8