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12:20、再び出発。裏道で千倉の裏側を抜け、県道188へ。
のどかな農村の中に道が少し続いた後、小松寺の分岐から小松林道に入ります。取り付き部分では何と道路を拡幅工事中。
何となく時間が押してきたので小松寺はそのまま通過。落ち着いた池の雰囲気と、なんとまだ葉っぱが落ちていない紅葉をちらっと眺め、いよいよ低山常緑樹林の中へ突入。
緩めのアップダウン、頭上まで覆い被さるような常緑広葉樹の低い森、苔生した砂岩の岩壁、くねくね毛細血管のような細道がしばらく続きます。
尾根の下で短い小松隧道でひょいっと尾根を抜け、畑林道1号線に合流。
谷間の向こうに開ける東京湾と三浦半島の風景をちらっと眺め、そのままトンネルを抜けて畑へと下ります。
狭い谷底の少しの拡がりに断続する小さな棚田、時々現れる枝線林道への分岐、そしてそこかしこに見られる崩落の痕を横目に畑に着くと、千倉林道への分岐には事前情報通りに通行止めのバリケードが。ここから少し続く、滅茶苦茶に雰囲気のいい細道ぐらいまでは通行可能なのでしょうが、この時点で13:10。千倉林道方面、そして畑白浜側行き止まり部への寄り道の余裕はちょっと無さそうです。
まあ、これまでの道でも充分雰囲気は味わえたので、今回はそのまま畑の集落から畑林道2号線へと向かいます。
谷底を遡る畑林道2号線は、コンクリート舗装のくねくね細道。びっしりと高い杉林、ここでも苔生した砂岩の岩壁は、まさにジャングルの雰囲気。新潟県の細道を走り尽くしたじんたんさんが「房総にこんな道が」と喜んでくれるのが、幹事冥利に尽きます。
低山だけあってそう長い間坂道は続かず、曲がり角の向こうからひょいとてっぺんの素掘りトンネルが顔を現しました。その素掘りトンネルの、エイリアンの巣のようにもこもこと隆起した地層を眺め、一人ずつ暗闇の向こうの出口へ。
トンネルの向こう側でも、やはり岩盤をそのまま削ったような地層がそのまま現れている出口を少し見上げます。その上には、南国の海岸らしく、くねくねと密に生えた広葉樹林と、その幹や枝から青空が透けて見えます。
そのまま激下りの向こう、いきなり拡がる逆光の太平洋を少し眺め、あとは海岸寄りの道で「道の駅 潮風王国」へ。いよいよ本日最大の目的、刺身で昼食です。
今までの山の中と違い、多少向かい風を感じるようになってきました。でも、ここまで昼食を引っ張ってきたので、そんなことにはお構いなく一気に道の駅到着。
この年末に、いや、年末だからか、ランチタイムの14時を少し過ぎたというのに、お目当ての海鮮レストランにはお客さんが満員。でも、15分待ちで畳席に座ることができました。
みんなで去年も食べた海鮮丼や握り鮨を注文し、他にも単品をいくつか。何とマンボウの刺身にも再会することができました。新鮮な刺身に一同幸福の極み、こんな状態ではとても出発できません(笑)。結局予定の列車「新宿さざなみ」を1本遅らせて全てが解決したのでした。
いろいろおみやげを買い込んでから、あとは海岸沿いを千倉へ。曇り始めた空には夕方のオレンジ色の雲、もともと高かった波は更に高くなり、気温はどんどん下がっていったのでした。
千倉発は16:50、館山でそのまま普通列車で千葉へ向かうじんたんさんを見送り、ビューさざなみで一路東京へ。
てなわけで、距離の割になかなかいい道が続いたのはやはり南房総ならでは。参加の皆さん、お疲れ様でした。刺身美味しかったですね。懲りずに来年もやりましょう。
記 2004.12/31