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11:50、坤六峠発。紅葉のつづら折れで谷底へ急降下、渓谷をどんどん下り、先の鳩待峠への分岐点を過ぎ、更にどんどん下る。
ブラインドコーナーに急な下りであまり速度は上げられないが、それにしても長い下りが続いた。
12:15、戸倉通過。ここから国道401へ入り、再び登りとなる。
切り立った山肌の森の中、国道401からは片品川の大きな渓谷が見渡せる。かと思うと、その次には高いカラマツに挟まれた道が続く。カラマツが終わるとブナや他の広葉樹が頭上に迫る。
坤六峠からの下りでかなり標高を下げてしまったため、カラマツも広葉樹も紅葉にはほど遠い状態だが、空が少しづつ明るくなってきている。たとえ弱くても、陽射しの混じった木漏れ日で、木々の中の道は楽しい表情に変わる。
13:05、大清水着。ここからいよいよ奥鬼怒林道だ。
この奥鬼怒林道の大清水・八丁ノ湯間はスーパー林道として建設され、現在は通年一般車通行止めとなっている。自転車は通行可能なようで、ゲート係の方も「頑張ってね〜」等と言いながら通してくれた。元スーパー林道の通行止めにはいろいろな形があるようで、同じ一般車通行止めでも、問答無用で何が何でも通行止めという某市&某村管理の某林道とは違い、なかなか好感が持てる。
ゲートから少し進むと、「栗山45km 川俣26km」の看板と、尾瀬ヶ原へ向かうやはりダートの県道1との分岐がある。当然今回は栗山・川俣方面へ進む。
取付部分では、静かな広葉樹に状態のいいダート、木漏れ日がとても楽しい。
やがて、広葉樹が高いカラマツに変わったり、最近の長雨のせいか道が湧き水に濡れていたり、自動車がぶつかったとしか思えないひしゃげたガードレールを所々で見かける。基本的には谷間の1本道なのだが、飽きの来ない道である。
途中から道の脇に背の高い茂みが続き、最近の流行(?)で熊に遭遇しないかちょっと心配にもなる。道の脇に大きな糞も落ちていた。それに、途中から坂には深い砂利が溜まりはじめ、所々で押しが入ったりもした。
曇り空の下ではあるが、真っ白な穂を付けたススキやちょりちょり気味の紅葉が道の脇や谷間を彩り、しっとり鮮やかな風景を楽しむことができた。
やがて、谷底から離陸するように高度を上げた道は、くるっと折り返して山腹をぐいぐい登って行く。
時々1本だけ群を抜いて鮮やかに紅葉した木があったり、山側の法面に荒々しい岩肌が露出していたり、高度が上がると共に道の表情は山深くなってゆく。
14:45、奥鬼怒トンネル着。足を停めてみると、なかなか肌寒い。空もかなり薄暗くなってきている。この季節、もう後3時間で確実に真っ暗になるのだ。両側を山肌に挟まれたトンネル前の溜まり部分(?)は、もともとそう広がりを感じない場所だし、今日はバイクの先客も何人かいる。ここはおにぎりを腹に押し込んで、挨拶だけして早めに先に進むことにした。
記 2004.10/25