2003.11/3 ランドナーOFF13th 阿武隈 #2 |
|||
ウッディハウスとうわ→(県道40)太田 |
小休止する間に、どんどん空は曇り始めた。下ったところにコンビニがあるという門岡さん情報もあり、11:05、いそいそと再び出発。
今までの里山アップダウンが嘘のように、開けた高原のような風景の中の下りが続く。脚を回さずブレーキを掛けずに、速度が上がりすぎないぐらいの程良い下りである。集落、畑、雑木林が何度か繰り返されるように過ぎ、峠で寒々しかった風景がいつの間にか逆行し、秋を感じさせるようになっていた。しかし、相変わらず天気は冴えない。
先行した門岡さんが速度を落とし始めたと思ったら、カーブの向こうから万屋兼ヤマザキデイリーストアが現れた。ちょっと寒いが、こうなると時間を掛けずに下った方が良さそうである。情緒には欠けるが、ここの店先で昼食の替わりにする。幸い、みんなウッディハウスとうわのおにぎりがまだ残っているようだった。
11:40、関下発。少し集落の中の道を下ったところで、県道は下へ伸びる狭い道へ続く。最初は間違ってしまったが、よく見ると路側帯の白線はこの狭い道に続いていて、こちらが県道ということがわかった。
今までの開けた緩斜面の端部、里山との隙間のような紅葉の渓谷を、道はどんどん下る。
さっきまでの開けた風景から下っているのに、何故か鬱蒼とした森が続く。いい渓谷である。こんな風景の中をずっと何も考えずにだらだら走っていられれば、と思うような道だ。ところが、狭い谷間に続く渓谷は終わることなく、下りの斜度がいきなり激しくなるということもなく、延々と続いたのだった。
昨日から思うが、里を流れていた川を下っているのになぜか急に川幅が狭い岩場になったり、幹線道路が山を越えて脇道が川沿いに続いたり、阿武隈というところはなかなか一筋縄ではいかない地形が多いようだ。
紅葉の渓谷、静かな空気をを味わうために、脚を止めて下りなりの速度で、頭の中を空っぽにして下り続ける。みんな同じ気分なのか、誰とも無くかなりゆっくりペースだ。
基本的に紅葉の木々に包まれたような渓谷が続くが、森が濃くなって薄暗くなるような場所や、開けて前方の岩山が見えたり、紅葉の木々も赤くなったり黄色になったり、微妙に変化しながら延々と続く。程良い下り道は交通量が少ないが、たまにブラインドコーナーから車が現れるので要注意だ。
浪江町に入り、高瀬川渓谷の駐車場で小休止。
12:45、再び出発し、渓谷の最後の部分から浪江の広々とのどかな、天気のせいか少し寂しい平野に降り、13:10、浪江着。
帰京組は12:53発のいわき市行普通列車だった。改札の向こうから、仙台方面へ北上する栗原さんと門岡さんが我々を見送ってくれた。見送るにしても見送られるにしても、また日本のどこかでこういうシーンの登場人物になれるといいな、と思った。
記 2003.11/26
Last Update 2003.12/2