村松→(県道17)黒岩 →(国道49)津川 |
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しばらく緩い登りのダートが広葉樹林の中に続く。広葉樹林ではあるが、周囲は程良く開けていて、晩秋らしい赤っぽい陽射しが暖かい。程良く迫り来る常浪川対岸の山々は紅葉まさに真っ盛りと言って良く、路面も砂利が少ない極上ダート。なかなか快適な林道である。
常浪川を渡る細い橋を下って登ってで渡り終え、路面がやや荒くなったダート区間が少し続いた後、おもむろに急に斜度が厳しくなった。間もなく路面が舗装に替わったのが、坂登り上有り難い。
紅葉の岩山に張り付いた道は、入り組んだ山肌を巻きながら、軽く10%を越えそうな斜度で登り続ける。まるで谷底から離陸しているようにぐいぐい高度が上がり、ころころ景色が替わる。が、写真を撮ったり水を飲むのに立ち止まると、けっこう息切れしている。なかなか厳しい登りだ。
高度が上がったためか、赤みの強い色からちょりちょりの枯葉色に変わった紅葉の表情が薄ら寒い。周囲の広葉樹にブナが目立ち始め、一旦斜度が緩くなって再び登り出す辺り、近くから遠くの山までの展望が拡がった。紅葉に彩られた彫りの深い陰影豊かな山々に、何度も足が止まる。
日陰はかなり寒いが、日なたは汗ばむほど暖かい。だいぶ標高は上がっているはずだが、それでも地図と、まぶしい行く手の山を見比べながら、県境の塩ノ倉峠までの見当を付けながら進む。もっともそんな物がわかっても、登る量が変わるわけではない。
山を巻きながら延々と登りが続き、舗装の道がダートに替わったころには、周囲の広葉樹はすっかり葉を落とし、晩秋の風景と言うよりも初冬という方がふさわしい灰色の風景に変わりつつあった。
長い長い登りだったが、最後のカーブの向こうにちょっとした広場があり、向こう側の多少霞んだまぶしい空の中、会津の山々のシルエットが遠く小さく見えた。12:15、県境の塩ノ倉峠着。
少し休憩と昼食を兼ねて休むことにするが、まだこの先は長い。これから先1時間で下れたとしても、大内宿タイムリミットと考えている本名14時着にはあまり余裕が無いと思われる。それに何となく薄ら寒い風が吹き始めていた。
記 2003.11/11
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Last Update 2003.12/21