大内宿→(県道131)福永 |
11:15、喜多方発。塩川に戻り、会津若松をショートカットして猪苗代に向かう。
塩川辺りから空のもやが見る見るうちに晴れだした。青空をバックに雄国山、猫魔ヶ岳(実は今まで磐梯山だと思っていた)が正面にそびえ、ドラマチックな光線に照らされた景色には見応えがある。しかし、この季節としてはかなり厳しい太陽光線が、遮る物が無い開けた道を容赦なく照らしていた。交通量の多い県道にだらだら登りが続き、疲労が溜まった足にはつらい。
ここで依然として元気だったのが、前の日神奈川から260kmも走ってきたτ.κさんと昨日福島から土湯峠を越え会津若松まで来たというCASATIさん。さすがである。お2人が先行し、みるみるうちに姿が小さくなって消えて行く。
翁島手前から道は概略平坦になり、磐梯山が猫魔ヶ岳の影から姿を現した。
14:00、猪苗代着。町中で休憩しようという話だったのが、適当なコンビニが無い。盆地の外れ、国道115の合流点にようやく小さい広場があり、そこで休憩することにした。さっきのあの程度の登りで、私はもう水を使い果たしていた。しかし、広場には水が無い。仕方ないので、近所の農家で水を頂いた。
戻ってくると、何やら3者協議が終わったようだった。何となくだらだらと勢いで土湯峠に向かう道を走っていたが、とりあえず土湯峠へは行かないことになったようだった。
ほっとした。というのは、さっきの塩川から翁島まで、たかだか300m程度のだらだら登りが厳しくて厳しくて仕方なかったからだ。が、どっちにしてもこの先の標高差700m登りには、おそらく2時間以上掛かってしまうだろうと思われた。
猪苗代から郡山経由で二本松まで輪行という案も出た。個人的にはそれが一番魅力的だった。まあそこまではせずに、国道49の中山峠で中通りに下り、そこから阿武隈川沿いに北上しよう、ということになった。
15:00、猪苗代発。この季節の常で、15時にしてもはや真っ赤な太陽光線が低い位置に降りてしまっている。周囲が赤く、日なたと影のコントラストが強い夕方のような風景を眺めていると、とにかく早く宿へ到着したくなってしまう。
川桁で少し休憩し、国道49号に合流。車も増えたので、そのまま一気に中山トンネルから磐梯熱海の少し下で県道8に合流。
ここ2日間の会津の風景と明らかに違い、広々とした中通りの風景が、いよいよ阿武隈に近づいてきたことを実感させる。夕方の横からの日差しは、広々とした風景を照らし、さらに会津盆地との雰囲気の違いを際だたせていた。
地図で狙いを定めた阿武隈川の橋が新しい橋になっていて、予定の道に合流できない。裏道のような細道から16:00、本宮着。
阿武隈川沿いの細道県道を継ぎながら、東和町を目指して北上。もともと乏しい登坂能力という物は、もはや完全に無くなっていた。ちょっとした丘陵の登り降りがつらくてしょうがない。しかしながら、時には拡がった岸の向こうに夕暮れのあだたら山が見え、時には渓谷のように両岸に岩が切り立ち、阿武隈川の不思議な地形は薄暗い中の単調になりがちな走りを十分に紛らわせてくれた。
安達ヶ原を過ぎた辺りからすっかり暗くなってしまった。途中でCASATIさんを見失ったが、まあ地元だしCASATIさんだし、そう心配は無いだろうから先に行ってしまおうということで、18:00、ウッディハウスとうわ着。最後の取付の坂を押してしまったほど、疲れてしまっていた。
宿の人に到着を伝えると、もう全員揃っているとのこと。一番奥の部屋へ向かうと、浴衣姿のいつもの皆さんに、お盆に何本も開封済のビール缶が見えた。
記 2003.11/16
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Last Update 2003.11/30