2003.11/2 ランドナーオフアプローチ
会津・阿武隈引摺回され #1

檜原湖
土湯峠
郡山
ウッディハウス
とうわ
安達ヶ原
本宮
中山峠
川桁
猪苗代
翁島
喜多方
塩川
会津若松
会津本郷
大内宿
赤は本日の経路 灰色は過去経路

大内宿→(県道131)福永
→(県道29)本郷
→(県道128・町道)三本松
→(国道400・町道)柳原
→(県道328)高瀬
→(国道49・市道)中沼
→(国道121・県道127)塩川
→(国道121・県道337)喜多方
(以上#1 以下#2)
→(国道121)塩川
→(町道)田中
→(県道69)金川
→(県道7)新堀向
→(県道323)川桁
→(町道・県道322)猪苗代湖畔
→(国道49)対面原
→(県道8)荒井
→(町道)本宮
→(県道73)平石
→(町道・県道62)太田
→(県道40)坂ノ下
→(県道117・町道)ウッディハウスとうわ

151km


 目が覚めて時計を見ると6:00。外は過去2回の朝の大内宿でお馴染みの、かなり濃い霧で真っ白だ。軒から夜露がぽたぽた垂れる音も聞こえるが、今日はなにしろ晴れの予報である。
 3人とも起き出してきて、誰とも無く外へ散歩に出かける。霧に包まれた萱葺屋根が何軒も並ぶ風景は大内宿独特のものだ。しかし、昨夜女将さんに聞いた話だと、ここの民宿も後継者不足などで売店営業のみに転向する宿も多く、民宿はもうあと5軒しか残ってないそうだ。
 寒くて霧が濃いが、早い売店はもう店開きしている。イナゴの佃煮や栃もちやら、山の物がたくさん売っていたので、その中から巨大な山なめこを買った。

朝靄の大内宿 本家俵屋の蔵 この中で寝た 次第に晴れる霧 予報通り激晴れ確定

 本日の予定についてちょっと協議。今日は喜多方から檜原湖班を経由、土湯峠へ登って直接東和町へと向かうつもりだった。ところが真面目に地図を見ると、檜原湖以降に100m単位のアップダウンが何回かある。喜多方発12時で土湯峠着14時のスケジュールはかなり厳しそうだ。
 前提としての喜多方ラーメンには迷うことなく全員一致。その先、代替ルートを検討した結果、1.猪苗代→土湯峠 2.猪苗代→中山峠→阿武隈川沿い北上 3.猪苗代湖南岸→郡山→阿武隈川沿い北上のどれかを喜多方で決めよう、ということになった。
 いずれにしても事前計画の喜多方発12:00は見込みが甘すぎる。そこで喜多方発11:00とし、τ.κさんの新兵器その1、新携帯からCASATIさんに連絡してもらった。

 朝食後はみんな準備が素早い。8時ちょうどに出発できそうだったが、直前に確認した私の後輪がちょっと空気圧が甘い。バルブ不調のようで、けっこう時間を掛けてしまい、8:25、大内宿発。

霧が晴れた 真上の写真とほぼ同一アングル 大内ダムへ向かう県道131 登り始めると未拡幅

 もう周囲の霧はかなり晴れていた。期待通りの青空が頭上に拡がり、まぶしい朝日に照らされてコントラストが強い谷間の風景が鮮やかだ。風景が何とも気分を盛り上げてくれるはずだが、実は私は昨日の疲れが取り切れていなかった。大内ダムまでちょっとの登りがなかなかしんどい。宿で聞いていた「薬水」で給水したり、登りの発熱でフリースを脱いだりと、ちょっとした休憩が非常に有り難い。

 大内ダムの堤防からは、もうすっかり霧が晴れた大内宿の谷と、紅葉に覆われた周囲の山々を眺めることができた。振り返ると、ダム湖の水面に真っ青な青空が映っている。

ダムの堤防から大内の谷を望む 全山見事な紅葉 振返るとダム湖

 9:00、大内ダム発。西岸の道は静かで、岸の紅葉の木々の向こう側に、秋特有の白っぽい陽差しに輝く真っ青な湖面と、日陰の湖面にまだ白く溜まっているもやが見える。「これだから秋のツーリングって良いよね」とτ.κさん。
 湖の北端から山腹に穿たれたトンネルを抜けると、右側の谷が一気に落ち込んだ。紅葉の山々を見渡す、今までの里山風の風景からは想像できない展望だ。あまり意識していなかったが、標高900mであることを実感させられる。
 道の左側には山道が降りてきいる。どうやらこれが子連れ狼さんが計画していた氷玉峠の旧道のようだ。
「今度は車でMTB持ってきてもいいなあ」
「冬なんかも良さそうですね。自転車無しで」
などと、少し足を止める。

 道はすぐに東斜面から尾根を回り込んで西斜面に移る。と、こっちも高い位置に張り付いて下ってゆく道から、覗き込まないと底が見えない程落ち込んだ谷と、谷から両側に立ち上がる一面紅葉の山々が感動的だ。事前にUPして下さった栗原さんの情報で期待した通りの迫力だ。しかも、まだ朝だからか、交通量は意外に少ない。
 けっこう勢いが良い下りだったが、朝のまぶしい陽差しに澄み切った青空、鮮やかな紅葉に、3人とも思い思いの場所で写真を撮り撮り下る。

切り立った山 落ち込んだ谷 ダイナミックな展望に3人絶句 随所で撮影タイム 彼方へ続く紅葉の山々 谷底へ急降下 日陰は寒い

 何回かのつづら折れで一気に急降下。谷底の一本道をひたすら下り続ける。
 会津盆地の山沿いはのどかな農村風景には事欠かないのだが、今朝は濃い霧で、周囲の景色を楽しむという感じではないようだ。それでも交通量の少ない道は、草むらの茂みに虫の声を楽しむことができる。
 下りきって会津本郷に到着。適度な広さの道にずらっと張り付いた木造家屋や蔵、風格のある落ち着いた町並みが楽しい。町中の神社で少し休憩を兼ね、τ.κさんの新兵器その1で会津若松のCASATIさんに連絡を取ってもらう。お互いの現在位置報告の結果、喜多方の10km程手前、塩川で合流しようということになった。

降りるにつれ霧の中へ 会津本郷で小休止

 盆地の中心部に交通量の多い道が続く。曲がり間違いのリカバリーで細道を目指すと、会津によくありがちなダートだったりする。こういうシチュエーションで大活躍したのが、τ.κさんの新兵器その2、GPSだ。1/2.5万地図入りなので、目指す方向と自分の現在位置が、上から眺めるのと変わらないレベルでわかるのだ。このGPSは、その後も今回のツーリングで大活躍した。
 国道121に合流して会津若松市をかすめ、塩川着は10:40。喜多方到着予定時刻10分オーバーである。大内宿で私のメカトラさえなければ、遅れは無かったはずなのに。

会津本郷 車が多い会津盆地 塩川の町 落ち着いた佇まい

 国道から逸れた塩川の町中、駅に入る交差点にCASATIさんは待っていてくれた。
「久しぶりです」
「久しぶりです」
「折角ですが時間が時間なので、とりあえず喜多方に行きましょう」
という会話があり、そそくさと喜多方へ向かって再び出発。

 結局喜多方着は10:55。
 国道121から市内のメイン通りへ抜け、入る店を探す。と大安食堂が空いている。ここに入れれば並ばずに美味しいラーメンが食べられる。しかし、折角の午前中の食事には中途半端な時間なので、普段並ぶぐらいの店に入れればそれに越したことは無い。
 とりあえず食堂松に向かう。と、食堂松とお隣の超有名店「坂内食堂」に人が並んでいない。このチャンスを逃すわけにはいかないので、食堂松に即決し、全員チャーシュー麺を頼む。
 いつものように味わい豊かな麺、スープ、チャーシューがおいしい。次はまた1年以上後になってしまうだろう。私だけもう1杯普通ラーメンを頼んだ。2杯目のスープは残してしまったが。
 と、その間急に人がわっと押し寄せ、店内はあっと言う間に満員になって待ち客が出るほどになった。店を出るときに隣の坂内食堂を見ると、2時間待ちぐらいの長蛇の列が店の外で文字通りとぐろを巻いている。助かった、と思った。

喜多方の裏道

記 2003.11/16

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Last Update 2003.11/30
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