RICOH Caplio G4wide
|
|
Caplio G4wide |
いつの間にか世の中に浸透したデジカメは、友人とのサイクリングにも次第に登場。曇りや雨の日の色温度補正が自動で行われたり、宿のTVに接続して今日1日を振り返ったり、何となくウラヤマシく眺める機会が次第に増えてきました。
しかしまだまだデジカメを導入する気にはなりませんでした。主な理由は広角端40mm台〜38mm相当ズームの画角とお話にならないディストーション、それに押してから数秒後にシャッターが切れるお話にならない反応の遅さ。
それでも宇宙船みたいな変な形や大きさ、お話にならなかった各性能が次第に向上。2003年辺りから、そろそろタイミングを見て導入してもいいかな、という気にはなってきました。
2004年、遂に私の周りに広角端28mm画角のデジカメが登場しました。それがRICOH Caplio RXでした。
まだ28mm画角では樽形ぎゅわんぎゅわんでしたが、それでも友人達の広角端35mm画角のデジカメよりだいぶ少ない。それに、何と1cmまでの接写が可能とのこと。シャッターの反応も一部の35mmコンパクトより余程速く、ほぼ問題無いぐらいに向上していました。ちょうどその頃、仕事でも撮ったその日の内に資料にまとめるような作業が増え、なかなか広角の得意な35mmと1時間現像を使う、という方法も頻繁に使いにくくなり始めていました。
流されるままにインターネットで市場調査すると、RXの一つ前のG4wideが、RXへのモデルチェンジ放出でかなり安いではないですか。しかも小型化でRXはG4wideより開放値が暗くなっている。
流されるように購入し、そのまま使い始めたG4wide。ぎりぎりで常にポケットに入らない大きさで鞄から取り出すのが遅れたり面倒臭かったり、銀塩とは違うリアリティながらPCモニタの拡大画像は未だかつて見たことの無い曖昧な変な色だったり。しかし、300万画素は仕事には充分で、気軽にばしばし撮ってすぐ使うという、当初の目的は十二分に達成されたという気にはなりました。
何と言っても感動したのは1cmマクロ。セミが怪物になり、トンボの複眼の六角形や触覚に生えている毛まで写せたり、野草を撮ったら花粉や花びらの細胞壁が写っていたり。今までの35mm一眼ではベローズを使ってすら考えることもできなかった圧倒的なマクロ世界がそこにありました。しかも、カメラ背面のマクロボタン1発切替のお手軽さは、もう笑っちゃうほど。
子供の頃撮りたかった昆虫や植物の世界。でも万能だったはずの35mm一眼でも標準レンズでは45cmより縮まらない最短撮影距離で諦めていたのが、このときようやく、しかもかなりあっけなく現実になったのでした。
記録フォーマット |
静止画 圧縮:JPEG(Exif ver.2.2) DCF準拠 DPOF対応 文字モード TIFF(MMR方式) 動 画 AVI(Open DML Motion JPEGフォーマット準拠) 音 声 WAV(Exif ver.2.2) |
記録媒体 |
SDメモリーカード(3.3V) マルチメディアカード 内蔵メモリー(8MB) |
撮像素子 |
1/2.7型原色CCD 総画素数 334万画素 有効画素数 324万画素 |
レンズ | RICOH ZOOM LENS 4.2-12.7mm 1:2.6-4.3(35mm換算 28〜85mm) |
種類 | 標準ズーム |
デジタルズーム | 3.4倍 |
構成枚数 | 7群8枚 |
対角線画角 | 75°〜27°30′ |
フィルター径 | 無し |
フード | 無し |
ファインダー | 実像式光学ズームファインダー |
液晶モニター | 1.6型 透過型アモルファスシリコンTFT液晶 約8万画素 |
焦点調節 | マルチオートフォーカス |
撮影距離 |
約0.3m〜∞ マクロ撮影範囲 約0.01m〜0.6m テレマクロ撮影範囲 約0.04m〜0.6m |
測光方式 | TTL256分割マルチ測光 中央部重点測光 スポット測光 |
測光素子 | CCD |
露出方式 | プログラムAE |
シャッター形式 | 電子シャッター、メカニカルレンズシャッター併用 |
シャッター速度 |
静止画 8〜1/2000秒 動画 1/30〜1/2000秒 |
感度 | オート(ISO125相当) ISO125・200・400・800 |
ホワイトバランス |
オート 蛍光灯 屋外 曇天 白熱灯 ホワイトバランスブラケット機能 |
露出補正 |
マニュアル補正 +2.0〜-2.0EV 1/3EVステップ オートブラケット機能 -0.5EV・±0・+0.5EV |
内蔵フラッシュ | オート 逆光時自動発光 |
セルフタイマー | 電子式 約10秒/約2秒 |
インターフェイス | USB1.1 オーディオOUT ビデオOUT |
電源 |
専用Li-IONリチャージャブルバッテリー 単3形電池アルカリ/ニッケル水素充電池 2本 専用ACアダプター |
大きさ | w112.9mm h57.5mm d36.4mm 突起部含まず |
重量(電源別) | 約175g (バッテリー/SDメモリーカード含まず) |
発売日 | 03年9月19日 |
定価 | \52,500(税込) |
参考リンク |
リコー製品情報 使用説明書PDFダウンロード リコー技術最前線 |
また、中抜けが多くて2m以内で撮る気にならなかったGR1でしたが、これもG4wide導入で解決。更にリコーのストロボ制御は銀塩R1の頃から定評があったのですが、フラッシュマチックとCCD測光を併用するG4wideではもう完璧に自然な調光なのです。このカメラの大きな特徴である電池の持ちも、会社のデジカメより大幅に向上。
というわけで、ロングショットでGR1、近接や物撮りでG4wideという補完関係が確立されたのでした。
一応外装は梨地の黒アルマイトではありますが、造りはもう無茶苦茶に安っぽく、鞄の中でもげたモードダイヤルが接着剤で治せてしまったのにはびっくり。
記 2006/6/29