2004.11/28
ランドナーオフ14th
南伊豆
#2

岩殿から差田経由で石廊崎へ 赤は本日の経路

妻良→(国道136)一町田→(町道・林道)天神原
→(町道・林道)蛇石→(県道121)岩殿
(以上#1)
→(県道119)上小野→(町道)一色→(国道136)差田
→(県道16)石廊崎→(県道16)手石→(町道)青市
→(国道136・町道)入田浜→(町道・国道136)下田
56km

参加各位による記録 山サイおやじのHP/子連れ狼さん

実は前日撮影 仁科峠の下り

だいぶ下って下賀茂の手前 岩殿 岩殿 ちょっと登って上小野

 岩殿から別の谷へ登り返し、上小野、一色と農村と緩い丘を2つ経由、差田から石廊崎へ向かう。

上小野から一色へ 山の間へちょっとだけ登る 一色から国道336へ 差田の信号機 信号通りにくり抜かれた生垣が楽しい 差田から石廊崎へ向かう 辺りはもうすっかり海岸の岩山 入間

 内陸からもう海岸近くまで来ていて、彫りの深い岩場の高台を通る道の所々で海が見渡せる。すっかり雲が少なくなった青空に鮮やかなマリンブルーの湾と、高く険しく切り立った岸壁。迫力のある風景に、しょっちゅう足が止まる。

絶景ポイントでしばし足止め まぶしい太陽 青い海 険しく荒々しい岸壁

 特に左右に180度以上開けたあいあい岬ではその展望も見事で、しばし休憩。子連れさんに吊られてみんな売店のアイスクリームを食べつつ、鮮やかな濃紺の海に険しい岩場を眺める。

もうちょっと海岸の高台を進む すぐにあいあい岬到着 またまた休憩 岸壁と入り江の風景は迫力満点

 入り組んだ岩場の誰もいない渚とエメラルドグリーンの浅瀬を眺め、
「あんな渚をプライベートビーチにしたいですねえ」
などと誰ともなくつぶやくが、大体そういう場所では高く切り立った岩が陸地からのアプローチを拒否していて、程良く狭い砂浜には落石の大きな岩がごろごろしていた。

ここへ来て天気は絶好調 青空に青い海 迫力の岸壁に一同しばしうっとり 下の肉厚植物の花 アロエの花じゃない

 伊豆半島の海岸線の最南部だけあって、道ばたの植生はすっかり南方系である。道を囲む鬱蒼としたウバメヤシの茂み、並木のような道ばたのフェニックス、時々群生するアロエ。低くてぽこぽこした形の周囲の山も、何だかそれっぽい。

再び出発 周囲の茂みも南国風 高台のアップダウンが続く

 閉鎖されたジャングルパークの脇を過ぎ、一度海岸まで下ってから、石廊崎までかなり厳しい登りを再び登り返す。かなりの激坂を登り返して一段落したところで、再びジャングルパークの入口が登場。わざわざ一度港まで下ることもなかったような気はするが、あまり悩まずにそのまま進み、灯台手前に自転車を停める。
 ここから先はだいぶ道が細くなる。もう岬の先の太平洋も見えていた。

石廊崎の港から灯台まで登り返し げ、激坂… ジャングルパークの脇を過ぎる今までの下り&激坂登りは一体… 石廊崎神社への石段(岩段) 真面目に落ちそう 幼児や高所恐怖症の人は行かない方がいい
石廊崎神社近くから西側の海岸線の眺め 荒々しくたくましい岩に絶句 石廊崎神社から岬先端までの道 細くて柵はすかすか 風の強い日が心配

 さんぽさんに「あれは危険だ。行けばわかると思うけど、そのうち誰か落ちるよ、絶対」と言われていたとおり、石廊崎先端は急に細道が下り始めていた。下り自体はいくらも距離は無いが、その細く急な岩場の下りで、手摺りの間隔がすかすかなのである。間違いなく幼児は連れて来たくない場所だ。
 岬への手前にある石室神社でお参りを済ませてから、石廊崎の先端で太平洋を眺める。風も無く、ぽかぽか暖かい日差しとすかっと晴れた青空の下、眼前に180度以上拡がった、鮮やかな濃紺の海、遠くに霞む伊豆諸島。

まぶしい太陽に輝く海 たくましい岩 これが伊豆半島先端 岬先端から東側を望む

 見下ろす海に頭を出す、険しく高い岩場には、普通に考えるとまず考えられない場所に釣り人が取り付いている。しかも、あっちにもこっちにもうようよと。多分朝に釣り船でやって来て岩場に取り付き、必死でよじ登ったのだろう。
 中にはかなり狭く高い岩場のてっぺんにいる人も。もし突風が急に吹いたり、めまいを起こしたら、即海中に落下するだろう。何しろあの高さ、私だったら3分で恐怖の限界だ。
 しばらく見ていると糸が引き始め、釣り人が立ち上がってリールを回し始めた。竿は折れそうにしなって、見ている方としては海に落ちないか気が気でいられない。つくづく物好きな人がいるものだ、とみんなで感心する。

石廊崎から日野経由で下田へ 赤は本日の経路 灯台へ戻る
大瀬 午後になった途端に陽射しは一気に真っ赤っか

 13:10、石廊崎発。あちこちで岩場の景色に見とれている間に、もう昼過ぎになってしまった。何と無く今日も陽差しが赤っぽくなってきたが、まだ昼食を食べていないので、石廊崎からの短いアップダウンの向こうの大瀬で昼食にする。
 道が海岸に降りたところで、道の脇のそれっぽい店に入ったつもりだった。ところが、何と出てきた写真入りメニューは軒並み\3000以上、伊勢海老麺の料理は\6000ぐらいなのである。しまった、看板の「伊勢海老」で気付くべきだった、と後悔した。
 早くもこちらの表情を察知して、おばさんが「メニュー以外にも予算で作りますよ」と言ってきた。多分似たような反応をする客は多いのだろう。しかし、我々は人の良さそうなおばさんを前に、躊躇していた。結局そのまま何と無く店を出るわけにも行かず、惰性でメニュー最低額の半額\1500で定食系を作ってもらうことにした。
 誰も口には出さなかったが、みんな「しかし\6000の店の\1500だからなあ」と後悔していたと思う。ところが、出てきた料理が堂々たる刺身定食なのである。刺身を鰯など安くても美味しい魚に替えているのだ。その魚の種類が、昨日の回転寿司「ととや」とほぼダブっているのが可笑しい。もちろん実際に食べても美味しく、味噌汁がこれまた出汁が濃厚、しかもお代わり自由なのである。
 この店は伊勢海老で勝負しようとして損をしているのかもしれない、と思ったが、こんな南伊豆の先端に車で来るようなお客さんは、むしろこういう高めのお昼を食べて帰って行くのかもしれない。

 ちょっと満腹気味の腹で出発。もう2時過ぎ、すでに周囲は赤い光に包まれ、夕方の雰囲気が濃厚である。
 大瀬から先、県道18はそれまでの高台から完全に降りて、海沿いの1本道となる。良く晴れた空に濃紺の海、伊豆にしては風も無く、いい気分で岩場と漁村が断続する道を進む。

再び出発 もうすっかり夕方ムード 気が急く 断続する漁村 何とも遠くまで来てしまった感じ 道の向こうは太平洋

 湊から裏道に入り、賀茂川沿いの桜並木を物色。民宿「太郎衛門」の女将さんが、狂い咲きで桜が咲いていると言っていたのだ。毎年、2月上旬にはすでに桜が咲いていて、2月中〜下旬ともなれば、満開の桜が見事なこの並木、多少でも花を見ることができるかもしれない、と思ったが、結局我々が通った一番下手からは、その気配は伺えなかった。

ちょっと道が登るだけで海を見渡す 湊到着 巡り巡って下賀茂着 賀茂川を渡る

 日野から先は、なるべく悪あがきして国道136沿いの細道へ。最後に下田の手前、島さんの提案で寄った「外国のような」入田浜は、フェニックス(?)が立ち並ぶ入り江の砂浜が、確かにどこかのリゾート地のような雰囲気ではある。この風景には見覚えがあった。10年以上前に社内旅行で近くのコテージにやってきた、その時の風景がこれだったのだ。すでにどの辺りに泊まったかも定かではなく、当時の同僚達もリストラで2,3人しか残っていない。彼らは今頃何をしてるのだろうかとか、こんなに下田から近くだったのだ、等と思った。
 15時台だというのにすっかり太陽は低くなっていて、すでに浜辺は日陰になっていた。

入田浜 「外国のような」が売り文句 一同しばし「うーん外国か。外国ね」

 15:25、伊豆急下田着。脂が乗っていて美味しい下田の駅弁「鯛の塩焼き弁当」はすでに売り切れていた。ある意味、下田ではこれが楽しみだったのだが…。でもまあ、さっきの昼食で美味しい味噌汁のお代わりで、腹が膨れてしまっていた。勢いで駅弁なんか食べたら、更に腹が膨れてしまうだろう。
 列車の時刻はといえば、16時ちょうどにSVOが発車するところである。しかも大宮行きなので湘南新宿ライン経由、時間的も行き先もには申し分無い。ところが、SVOは全車両指定席、その指定券は売り切れてしまっていた。

下田へ最後のトンネル 下田の町に到着 伊豆急の各停

 ということで、熱海までは各停を使うことになった。その各停車内のためにみんなが買ってきたビールは、なぜか揃って「富士山」。昨日見た激晴れの富士山を思い出した。

記 2004.12/22

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Last Update 2005.3/23
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