直江津→大池・小池
→長坂
→福平
→山直海
→尾神
→桜坂峠(の下)
→板山不動尊
→田麦(庄屋の家)
→あさひ温泉
→儀明峠
→蒲生
→室野
→曽根
→兎口
→湯本
→天水島
→松之山温泉
78km
曽根
松之山温泉
蒲生
湯本
室野
兎口
儀明峠
あさひ温泉
田麦
板山不動尊
桜坂峠
尾神
山直海
福平
長坂
大池・小池
直江津
藤井 順一さんと2人で行って来ました。秋の農村の素晴らしい風景に2人とも大喜びの旅でした。
新潟方面と較べて昔ながらの木造家屋の残る、のんびりした直江津の街を抜け、町外れの工場地帯を過ぎると頸城丘陵までは連続する樹木帯の中の集落が続きます。雪国ならではの道路脇の水路や神社、時々木の切れ間から見える風景がいい感じになると、間もなく「大池県民憩いの森」に到着。ここで左の大池・小池の間の池に挟まれた細い一本道を直進して東頸城丘陵に突入。
ほくほく線を渡って、狭めの谷間に続く、何ともまとまりのいい小さな農村の中を「長坂」・「福平」・「山直海」と進みます(実は長坂・福平間は出来心でつい丘へ伸びる面白そうなダートに入ってしまいました)。丁寧に作られた田圃や風格のある農家がしばらく続き、この辺から藤井さんと私は「いいねえ」を連発。これから登る尾神岳も、時々正面近くに見えてきます。早くも風景に見とれて全然ペースが上がりません。
谷間のちょっと大きめの集落(とはいえ商店が2・3軒ある位)、「山直海」から先は、中腹の集落「尾神」までけっこうな登りが続きます。今回は道を間違えたため通れなかったのですが、尾神の西斜面は日本海を見下ろす開けた登りでした。直江津の町やら佐渡まで見えます。
尾神から先はいよいよハイライトの峠越え。低めの広葉樹やススキ・クズの原っぱの開けた中、やはり結構な坂を登ります。南側に開けた紅葉の丘陵の展望は、つづら折れの度に立ち止まってしまうくらい見事でした(マジ)。そんなに標高は高くないはずなのに本当に素晴らしかった。黄色や赤や、様々な色合いで紅葉したおびただしい数の木々、その中の緑の杉、谷間の棚田に張られた水、白く小さく輝くススキの原っぱ、点在する集落、近くから遠くへ何層にも重なってモノトーンになって行く尾根の線、遠くには信越国境の山々が。
名前のない峠(仮に尾神峠とでも呼べるでしょうか)のピークを越えても相変わらず見事な大展望で、藤井さんも私も「ていうかこれで急ぐ奴ってバカでしょう」とか言いながらのろのろ下ります。少し下ってほんの少し登り返し、またちょっと下って「桜坂峠」への路に合流。杉林の中を更に下ると、周囲がのどかな棚田になって、板山不動尊に到着。
硬い岩の下のもろい岩が浸食されて、かなりえぐられた低い洞窟のようになっている中に祭壇が設けられた板山不動尊は、自然の造形と人間の文化の接点というか…必見です。不動尊のアプローチの谷も昔から整備されているようです。
この日は曇りでしたが、まあ紅葉の鮮やかさが映える程度の曇りで、一面の里や山に広がった落ち着いた秋の風景は何とも物静かでした。山間の断続する小集落を結ぶ、細い細切れの道ばかりなので、勢い経由の地名が多めです。標高は最高650m超とそう登ってないはずなのに、激坂の向こうに突如拡がる紅葉の稜線が感動的でした。
坂を登ったり細い道に入ったり、とにかく何かやったら拡がる、山中の秋の棚田の展望やら見渡す紅葉の山々や秋の農村…藪に覆われ廃道化しつつある旧道を登り詰めると拡がった、棚田と集落の大展望。見下ろして面白そうな道を選び次に進んだり、こんな調子で気が付くと夕方になり、谷間の空気はすっかり冷たくなっていたのでした。
で、宿の暖かい温泉にビールがまた最高。
記 2000.11/6
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Last Update 2004.5/23