下田

下賀茂

蛇石峠

松崎

仁科峠

土肥峠

上船原

達磨山林道

戸田峠

修善寺

2002.2/2 達磨山林道・仁科峠・南伊豆

修善寺→(県道18)北又
→(達磨山林道)上船原
→(国道136)土肥峠
→(県道411)仁科峠
→(県道59)松崎
→(県道121)下賀茂
→(町道・市道)入田
→(国道136)下田

 比較的静かそうな林道や県道を通って、修善寺から石廊崎を目指しました。
 結局この日は石廊崎までは行けませんでした。でも、畑の真っ白な霜・雪原、桜の花・黄色の菜の畑・芽吹く草と、バラエティに富んだ季節感に、山あいの里に登り下り、尾根道、中腹、海岸と盛りだくさんな内容で、程良くのんびりいい気分の1日でした。行って良かったです。

 修善寺に集合したのは、函南から自走ののえっち、鎌倉から湯河原まで自走したHiSさん、輪行のCASATIさんと私。今日も新車パスハンのCASATIさん、すっかりオキニのようです。
 三島では晴れだったはずなのに、いつの間にか空は薄曇りに。「こんなもんでしょう」と気を取り直し、寒さに凍えながら修善寺温泉の狭い道を抜けて、田圃や畑の中を県道18で次第に標高を上げます。畑を見ると、霜で真っ白。まあ、それでも登りの発熱でみんな汗だくになって、畑から杉・広葉樹林のコンクリート舗装の道から達磨山林道に合流。ここからそんなに遠くない戸田峠が風景がいいという情報を事前に入手していたのですが、先を急ごうということで寄り道が却下になりました…

 山肌に沿ってカーブが続く達磨山林道は、大きめのアップダウンを何度か経て、下り基調で確実に南に進みます。所々ほんの少し凍結っぽい道から、冬枯れの木々の間に狩野川の谷間や外周の山並みが眺められ、みんなけっこういい気分。山々の杉はもうすっかりまっ茶色、花粉に敏感な方はちょっと戦慄しそうな風景です。

 下り始めた道は中腹から麓の農村を抜け、国道136に合流。いつの間にか空は再び晴れて、陽が出た以上に心なしか空気も暖かく、広く交通量の多い有料船原トンネル(?)への道から、国道なのに車線も無い土肥峠への静かな道をいい気分で登ります。
 土肥峠では、半島西海岸へと降りてゆくまっ茶色の山々が見下ろせます。富士山の頭も少し見え、なかなか感動的なのですが、それ以上に吹き付ける風の強力なこと。そういえば、今日は天気がけっこう速くころころ変わります。行く手の県道411、幅広の立派な道がすぐにうんざりしそうな一直線登りになっているのも見え、そそくさと小休止を終えて再び登り始めます。

 仁科峠への県道411は、大体10%前後のアップダウンで登り基調。道が広いので視覚的にはそう激坂には見えないのですが、進むと確実に展望が増す周囲の風景は、確実に標高を上げていることを意識させます。南アルプスも駿河湾を挟むであろう位置関係で、裏側から(?)一望に。多少霞っぽくて駿河湾やら見えない部分は多かったですが、それでも南アルプスの山々の姿は感動的でした。ふと振り返ると、富士山がさっきよりも大きな姿に。でも、「まだ振り返っちゃイカン。富士山は仁科峠で振り返るものなのだよ」とHiSさん。
 更に足を進めると、道ばたには次第に大きな雪の塊が目立ち始めます。ちらっと見えた行く手の斜面にも一面真っ白な雪原が。HiSさんに聞くと、「ああ、あれは多分牧場だよ。あの辺の左端の登り切ったところが仁科峠だよ」とのこと。

 仁科峠の峠それ自体はけっこう寒くて風も凄く強いので、巨大な富士山を少しだけ眺めて、さっさと下り始めます。
 要所要所でコースガイドをしてくれるHiSさんの案内で、ここでも眼下の山あいの宇久須の漁港を見下ろしてから、相変わらず幅が広い宇久須への県道410とお別れ、幅が狭い県道59を急降下。
 これがまた鬱蒼とした森の中やら崖のような急斜面に狭いくねくね道が延々と続く、素晴らしい道でした。のえっちと「こういう楽しい道は下りじゃなくて登りに持ってくるべきだねー。で、さっきのイケイケ幅広尾根道は豪快下りにして」とかいう話になりました。春先の花の季節、新緑や真夏や紅葉の季節なんか(結局全部か)、きっと素晴らしいと思います。ここだけ目的にして来てもいいくらい。

 山区間を下りきった宮ヶ原からは山間の里の道になり、一目散に仁科の町へ。のどかな農村風景が続く道ばたには菜の花やら梅やらがちらほら。HiSさんは咲き始めの桜も発見。もはや風の中には寒さという感覚は全く無く、草や畑の緑も明るく勢いがあって、冬と言うよりも春先の風景。
 仁科から海岸線をちょろっと回り込んで松崎に到着。ここで13時過ぎ、時間的には遅れ気味でしたが、もはやメンバー全員暖かくて幸せな気分で、先を急ぐ気持ちは全くありません。折角なので国道脇の回転寿司で昼食。伊勢海老の頭汁は\250と激安で、海老の出汁が濃厚、さらに幸せ!

 14:00、今度は県道121で松崎を出発。春先の農村風景の中や、静かな峠道を、寒くないサイクリングがこんなにも素晴らしいものなのか、と蛇石峠へ。CASATIさんとおしゃべりしながら着いた峠は、「何も無い狭い峠だよー。展望もないし」とHiSさんは言ってたのですが、却って伊豆の細道というか、静かで午後の斜光線も暖かな、地図でのイメージ通りの良い峠でした。
 しかしこの時点ですでに15:00前、ちょっと今後の身の処し方について協議。結局石廊崎を断念、下賀茂へののどかな道に焦点を絞って、のんびり下田まで向かうことにしました。

 県道121は、何とも静かで美しい農村の中を、だらだら下りで下賀茂へと降りて行きます。梅や菜の花や道ばたの花、ほんの咲き始めの桜や、この時間なのにどこか明るく力強い日差し、暖かいそよ風など、もうすっかり春のツーリング気分。のどかな農村風景も、緑の季節に絶対再訪したいような素晴らしいものでした。
 下りきった下賀茂で、温泉は最後に入ろうということで、「川沿いを行こう」とHiSさんの意見で川沿いの桜並木へ。驚くことに、もはや桜並木は既に咲き始めから5分2歩手前くらい、のえっちは写真撮りまくり状態。川沿いのベンチで暖かい風に吹かれて小休止、幸せー!
 ちょっと下った日野の交差点近くの菜の花畑でも、満開という程ではなかったですが、菜の花に囲まれて小休止。

 こんなにのんびりしていては、日が暮れてしまうのは当たり前です。結局下賀茂温泉は断念して、明るい内に下田に着こうということになり、HiSさんも「初めて」と言う台地の細道へ。この道がまた素堀トンネルなんかがあって、取付には生コン工場や清掃工場もあるのですが、全体的にはとても雰囲気のいい静かな道でした。
 最後は下田市街の温泉銭湯でさらっと汗を流し、各停乗り継ぎで冬の東京へ。

 18:30発、東京着22時過ぎと、下田は遠い!!でも遠い以上に、のんびり暖かく幸せなツーリングでした。

記 2002.2/2

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Last Update 2003.11/5
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